「人身事故が起こると、なんであんなに時間かかるの?」事故発生から運転再開まで By - grape編集部 公開:2016-09-26 更新:2017-06-30 事故電車 Share Post LINE はてな コメント ※画像はイメージです 長野県にある『しなの鉄道』の公認アカウント、しなの鉄道(非公式)さん(@shinanorailway_)がTwitterに投稿した、人身事故が発生した時から運転再開にいたるまでの経緯が話題になっています。 これまで大雨や災害時において、運転再開に時間がかかる理由についてはお知らせして参りましたが、人身事故についてはあえて言及をして参りませんでした次ツイート以降、人身事故発生時の取り扱いにつきまして説明させていただきたいと思いますが、閲覧注意とさせていただきますのでご注意ください— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日 不幸な事故である人身事故が発生したときにはどのようなことが行われているのかをご紹介します。 事故が確認されたら 運転士が走行中触車を確認した場合、直ちに非常ブレーキを取り扱い、防護無線を発報します。これにより無線を受信した近隣走行中の全ての列車が停車し、事故現場へ突入しない仕組みになっています運転士は停車後指令へ連絡、指令は当該区間の列車抑止手配を行い、防護無線の復位を指示します— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日 抑止手配完了後、運転士は指示により車外点検を行い、人と衝撃したことが分かり次第指令へ救急と警察の手配を依頼しますワンマン運転の場合、その後運転士が車内乗客の非常ブレーキ取り扱いに際しての被害の確認、ツーマンの場合は車掌が行い、結果を指令に報告します— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日 まず、事故が起こると運転士は電車の非常ブレーキをかけ、近くを走っている電車に危険を知らせる防護無線を送り、二次的な事故が起こらないようにします。 他の電車が停止し、安全が確保された後に運転士は車外の点検を開始。人身事故が発生したことが確認されると、電車や駅の動きを統括する指令所へ救急と警察の手配を依頼します。 その後、運転士は非常ブレーキを使用した際、乗客にけが人などが出ていないか確認してまわります。 人身事故に遭った方への対応 消防、警察が到着するまでの間、運転士は当該旅客に声をかけたりする事もあるそうです消防到着時、少しでも息があるようでしたら、救出後救急車で搬送されますが、救出作業中に判断がなされた場合、または到着時にすでに判断がつく場合、消防は引き上げ、その後警察によって搬送されます— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日 我々が現場到着した頃はすでに消防と警察が到着していることが多いです救出作業中は我々は手出しができません消防が引き上げ、当該旅客が搬出されると、次は警察による現場検証が行われますこれも昼間ならば遺留品等も見つけやすいため早く終わりますが、夜間ですと非常に時間がかかります— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日 運転士は人身事故に遭った方に声かけを行うこともあるそうです。 人身事故に遭った方が搬出されると、警察による現場検証が行われます。夜間だと遺留品が見つかりにくいため、非常に時間がかかるようです。 現場の清掃業務 指令では人身事故発生に伴い、技術センター社員に出動を要請します災害時と同じように、平日の昼間であればすぐに準備、出発できますが、夜間、休日の場合は各社員を家から呼び出します現場へは腕章、状況調査用紙、水、じょうろ、医療用ゴム手袋、火ばさみ、業務用消臭剤などを持って行きます— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日 警察による現場検証が終了後、警察側の責任者より運行再開の許可が出ますが、我々の仕事がここからとなります現場の清掃、消臭剤の散布、周辺設備への被害確認、鳴りっぱなしの踏切の対応等清掃と消臭剤散布にしても、最高速度でぶつかった場合は、その範囲も広くなるため、時間が読めません— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日 運行再開のために、指令所は技術センターの社員に出動を要請します。夜間や休日の場合は社員を家から呼び出すこともあるそう。 警察の現場検証が終わったあとは現場の清掃、消臭剤の散布、周辺設備への被害確認、鳴りっぱなしの踏切の対応などさまざまなことが行われるようです。 ※画像はイメージです 運転再開へ 上記の事が全て終わって初めて運転が再開されます。止まっていた時間が長ければ長い分だけ、通常ダイヤへ戻すのに時間がかかります。もちろん現場から指令へ、指令からは各駅へ逐次情報が流れますが、現場に詰めている我々も運転再開が何分後になるのか全く分かりません— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日 そのような状況ですから、直接お客様と接する駅員や乗務員におきましては進捗はわかっても、何分後に動き出すか、また再開後もどのような運転整理がなされるのかは全くわかりません一般のお客様には大変ご迷惑をお掛けすることは重々承知しておりますが、こういったことも知っていただければ幸いです— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日 鉄道会社、消防、警察など、多くの人の作業が完了したのちに、ようやく運転が再開されます。 投稿者さんは最後に「命を大事に」と締めくくっています。 人身事故が多い日本。 鉄道会社が国土交通省に提出したデータによると、2005年度から2014年度までの10年間で、首都圏15路線の人身事故は3145件にものぼるのだそう。 これだけ多いと、事故の先に人の命があったことを忘れがちになってしまいます。しかしこの投稿を見ると、そこには人の命があり、人の尽力によって私たちが利用している電車が運行されているのだということが再確認できますね。 出典 @shinanorailway_ Share Post LINE はてな コメント
長野県にある『しなの鉄道』の公認アカウント、しなの鉄道(非公式)さん(@shinanorailway_)がTwitterに投稿した、人身事故が発生した時から運転再開にいたるまでの経緯が話題になっています。
不幸な事故である人身事故が発生したときにはどのようなことが行われているのかをご紹介します。
事故が確認されたら
まず、事故が起こると運転士は電車の非常ブレーキをかけ、近くを走っている電車に危険を知らせる防護無線を送り、二次的な事故が起こらないようにします。
他の電車が停止し、安全が確保された後に運転士は車外の点検を開始。人身事故が発生したことが確認されると、電車や駅の動きを統括する指令所へ救急と警察の手配を依頼します。
その後、運転士は非常ブレーキを使用した際、乗客にけが人などが出ていないか確認してまわります。
人身事故に遭った方への対応
運転士は人身事故に遭った方に声かけを行うこともあるそうです。
人身事故に遭った方が搬出されると、警察による現場検証が行われます。夜間だと遺留品が見つかりにくいため、非常に時間がかかるようです。
現場の清掃業務
運行再開のために、指令所は技術センターの社員に出動を要請します。夜間や休日の場合は社員を家から呼び出すこともあるそう。
警察の現場検証が終わったあとは現場の清掃、消臭剤の散布、周辺設備への被害確認、鳴りっぱなしの踏切の対応などさまざまなことが行われるようです。
※画像はイメージです
運転再開へ
鉄道会社、消防、警察など、多くの人の作業が完了したのちに、ようやく運転が再開されます。
投稿者さんは最後に「命を大事に」と締めくくっています。
人身事故が多い日本。
鉄道会社が国土交通省に提出したデータによると、2005年度から2014年度までの10年間で、首都圏15路線の人身事故は3145件にものぼるのだそう。
これだけ多いと、事故の先に人の命があったことを忘れがちになってしまいます。しかしこの投稿を見ると、そこには人の命があり、人の尽力によって私たちが利用している電車が運行されているのだということが再確認できますね。