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電子地域通貨『さるぼぼコイン』 飛騨で町おこしの深い意味!?

By - 土屋 夏彦  公開:  更新:

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飛騨信用組合(岐阜県高山市花岡町)は、岐阜県の飛騨高山エリア限定で使える仮想通貨『さるぼぼコイン』の実証実験を始めたそうです。

『さるぼぼコイン』はスマートフォンアプリ上で利用できる電子通貨になりますが、地域経済の活性化のためだけなら、わざわざ円を『さるぼぼコイン』に変えて商品を買うのが面倒なだけのように思えます。しかし、『さるぼぼコイン』にはもう1つ重要な役割があるんです。

それは、最近増加している観光都市を訪れる外国人客の対応。いわゆるインバウンドをいかに取り込むかが重要な課題になっているわけなんです。

海外からの観光客は、通常なら母国のお金を『円』に両替して買い物をするわけですが、たくさんの現金を持ち歩く必要があるため、セキュリティ面で危険を伴い使い勝手が悪くなります。

これをゆくゆくは、手持ちの現金や母国の預金を仮想通貨に置き換えることで、安全かつ決済手数料も安く済ませられるようにして、海外からの観光客を呼び寄せたいという役割を担っているわけです。

つまり『さるぼぼコイン』は、最近注目されている分散型セキュリティテクノロジー『ブロックチェーン』を活用した電子通貨を目指しているわけなんです。この実験がうまくいけば、飛騨高山エリアが、どこよりも安い手数料で決済ができる地域になれるかもしれません。

日本で最初に有名になった仮想通貨が『さるぼぼコイン』になったら面白いですね。

ブロックチェーン開発の元になっている「ビットコイン」は、いまや金(1オンス)の価値を上回った(1268ドル、金1オンスは1233ドル ※3月)になっており、仮想通貨を「分からない=怪しい」と言っていると取り残されてしまうかもしれません。もっとブロックチェーンのことを勉強しておかねば…。


[文・構成 土屋夏彦/grape編集部]

土屋夏彦

上智大学理工学部電気電子工学科卒業。 1980年ニッポン放送入社。「三宅裕司のヤングパラダイス」「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターを務める傍ら、「十回クイズ」「恐怖のやっちゃん」「究極の選択」などベストセラーも生み出す。2002年ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)に転職。コンテンツ担当ジェネラルプロデューサーとして衛星放送 「ソネットチャンネル749」(現アジアドラマチックTV★So-net)で韓国ドラマブームを仕掛け、オンライン育成キャラ「Livly Island」では日本初の女性向けオンラインで100万人突破、2010年以降はエグゼクティブプロデューサー・リサーチャーとして新規事業調査を中心に活動。2015年早期退職を機にフリーランス。記事を寄稿する傍ら、BayFMでITコメンテーターとしても出演中、ラジオに22年、ネットに10年以上、ソーシャルメディア作りに携わるメディアクリエイター。

出典
飛騨信用組合株式会社アイリッジ

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