「僕は父が死んだ時、泣くのだろうか?」 すれ違い続けた父に、息子は By - grape編集部 公開:2017-07-06 更新:2017-07-06 書籍親子 Share Post LINE はてな コメント ※写真はイメージ 父のことを『パパ』と呼んでいた子どもは、いつから『お父さん』『父さん』『親父』と呼ぶようになるのでしょうか。 もしかしたら、変えるタイミングを逃して、ずっと『パパ』と呼んでいる人もいるかもしれません。 なかには、何と呼べばいいのか分からなくなって、父を呼ぶことができなくなった人もいることでしょう。 これは、そんな『父のことをなんて呼べばいいんだろう問題』を抱えたまま成長した青年の、心温まる親孝行物語です。 すれ違う父子 「僕はこの人が死んだ時、泣くのだろうか?」 そう思った『僕』。 胃がんの手術を受けてベッドで寝ている父。 仕事の忙しさからか、父は約束を破るのが当たり前。存在が遠くなり、どんな人なのかも分からなくなっていきます。 1度会話をしなくなったら、ぎこちなさをなかなか解消できなくなります。 しかし、『僕』は後悔しないために、行動に移しました。 面と向かうからダメなんだ 『僕』はゲームの人気ブログを書いているオンラインゲーマー。 そこで、RPG(ロールプレイングゲーム)である『ファイナルファンタジーⅩⅣ』のソフトを父にプレゼントすることを思いつきます。 『ファイナルファンタジーⅩⅣ』は、世界を救う『光の戦士』になって、ゲームの世界を冒険できるのです。 『僕』はゲームの世界で『息子』と名乗らずに父と友達になり、一緒に強敵を倒して「実は僕、あなたの息子なんですよ」と告白をすることに決めます。 名付けて『光のお父さん計画』。 ゲームを通してなら『お父さん』と呼べそうな気がする…。 初心者な父は、ゲーム開発者もびっくりな理由でゲームをやめようとしたり、慣れない操作でキャラクターに思いもよらない行動をさせたりします。とにかくおかしくて、笑ってしまいます。 ゲームの攻略方法を知り尽くしている『僕』はうまく父を誘導し、成長させ、一緒に強敵を目指していきます。 「このまま名乗らなくてもいいんじゃないか」と悩みながら。 ゲームを選んでよかった 『僕』は父を『お父さん』と呼べるのか。 『僕』の書いたブログ『一撃確殺SS日記』の、ドキュメンタリー連載『光のお父さん』を書籍化したのが、『ファイナルファンタジーⅩⅣ 光のお父さん』です。 出典:『ファイナルファンタジーⅩⅣ 光のお父さん』 ブログ上で多くの人に応援され、異色の親孝行物語はテレビドラマ化もされました。 『僕』は、本でこう語っています。 「趣味はオンラインゲーム」と言うと眉をひそめる人も少なくはありません。オンラインゲームにどっぷりとハマると抜け出せず引き籠もりになるなる、現実社会よりゲーム世界が大事になりおかしくなっていくといった報道が多いからでしょう。 そんな中、今回この本が出版できた事で「オンラインゲーム」は「悪」ではない、考え方や受け取り方、活かし方で人生においてこんなにも素晴らしいものになるんだよという事を少しでも世間に伝える事ができ、僕は「光のお父さん計画」を通し自分を育ててくれた「親」と「ゲーム」へ親孝行ができたかなとうれしく思っています。 『ファイナルファンタジーⅩⅣ 光のお父さん』 ーより引用 親孝行は、みんなと同じ形でなくていいのです。『僕』はゲームでした。 自分と親をつなぎやすい形で、歩み寄り、理解して、呼びたかったひと言をいいましょう。 『お父さん』と、あなたが最後に父を呼んだのは、いつですか。 講談社 マイディー 著 『ファイナルファンタジーⅩⅣ 光のお父さん』 Amazon:『ファイナルファンタジーⅩⅣ 光のお父さん』 [文・構成/grape編集部] Share Post LINE はてな コメント
父のことを『パパ』と呼んでいた子どもは、いつから『お父さん』『父さん』『親父』と呼ぶようになるのでしょうか。
もしかしたら、変えるタイミングを逃して、ずっと『パパ』と呼んでいる人もいるかもしれません。
なかには、何と呼べばいいのか分からなくなって、父を呼ぶことができなくなった人もいることでしょう。
これは、そんな『父のことをなんて呼べばいいんだろう問題』を抱えたまま成長した青年の、心温まる親孝行物語です。
すれ違う父子
「僕はこの人が死んだ時、泣くのだろうか?」
そう思った『僕』。
胃がんの手術を受けてベッドで寝ている父。
仕事の忙しさからか、父は約束を破るのが当たり前。存在が遠くなり、どんな人なのかも分からなくなっていきます。
1度会話をしなくなったら、ぎこちなさをなかなか解消できなくなります。
しかし、『僕』は後悔しないために、行動に移しました。
面と向かうからダメなんだ
『僕』はゲームの人気ブログを書いているオンラインゲーマー。
そこで、RPG(ロールプレイングゲーム)である『ファイナルファンタジーⅩⅣ』のソフトを父にプレゼントすることを思いつきます。
『ファイナルファンタジーⅩⅣ』は、世界を救う『光の戦士』になって、ゲームの世界を冒険できるのです。
『僕』はゲームの世界で『息子』と名乗らずに父と友達になり、一緒に強敵を倒して「実は僕、あなたの息子なんですよ」と告白をすることに決めます。
名付けて『光のお父さん計画』。
ゲームを通してなら『お父さん』と呼べそうな気がする…。
初心者な父は、ゲーム開発者もびっくりな理由でゲームをやめようとしたり、慣れない操作でキャラクターに思いもよらない行動をさせたりします。とにかくおかしくて、笑ってしまいます。
ゲームの攻略方法を知り尽くしている『僕』はうまく父を誘導し、成長させ、一緒に強敵を目指していきます。
「このまま名乗らなくてもいいんじゃないか」と悩みながら。
ゲームを選んでよかった
『僕』は父を『お父さん』と呼べるのか。
『僕』の書いたブログ『一撃確殺SS日記』の、ドキュメンタリー連載『光のお父さん』を書籍化したのが、『ファイナルファンタジーⅩⅣ 光のお父さん』です。
出典:『ファイナルファンタジーⅩⅣ 光のお父さん』
ブログ上で多くの人に応援され、異色の親孝行物語はテレビドラマ化もされました。
『僕』は、本でこう語っています。
親孝行は、みんなと同じ形でなくていいのです。『僕』はゲームでした。
自分と親をつなぎやすい形で、歩み寄り、理解して、呼びたかったひと言をいいましょう。
『お父さん』と、あなたが最後に父を呼んだのは、いつですか。
講談社 マイディー 著
『ファイナルファンタジーⅩⅣ 光のお父さん』
Amazon:『ファイナルファンタジーⅩⅣ 光のお父さん』
[文・構成/grape編集部]