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ノーベル賞をとったけど…。たったひとり 本を売れない出版社。真摯なコメントに賞賛が集まる

By - grape編集部  公開:  更新:

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ある中小出版社の対応が、あまりに潔いと話題になっています。その出版社とは「群像社」。社員「1人」で切り盛りしている、横浜の小さな出版社です。

群像社は、2015年にノーベル文学賞を受賞した女性作家「スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ」さんの著書を、彼女が賞を取る前から取り扱っていました。

群像社の島田さんは、アレクシエーヴィチさんのノーベル文学賞受賞を受けて注文が増えたため、彼女の著書である「戦争は女の顔をしていない」の1000部増刷を予定していたそうです。

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出典:Amazon

しかし、著作権を管理する代理人からの連絡があり、群像社の「アレクシエーヴィチさんの本を取り扱う権利」が消失しているため、増刷は認められないとの通達を受けたのです。

期待していた作家がノーベル賞を取り、中小出版社としては本が売れると喜んだであろう直後の、あまりに残念な出来事。

それにも関わらず島田さんは「自社刊行の書籍でなくとも、アレクシエーヴィチさんの作品を読んでもらえるのは、最初に刊行した出版社としても喜ばしい」と、あまりに潔い声明を出したのです。

群像社の声明

アレクシエーヴィチの本の販売について

 

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチが今年のノーベル文学賞を受賞して以降、小社で刊行しておりますアレクシエーヴィチの本に多くのご注文、お問い合わせをいただき、誠にありがとうございます。小社刊のアレクシエーヴィチの『ボタン穴から見た戦争』(三浦みどり訳)、『死に魅入られた人びと』(松本妙子訳)、『戦争は女の顔をしていない』(三浦みどり訳)〔刊行順〕は、著者の著作権を管理する代理人からの連絡で、小社が有する権利が消失しているため、あらたに増刷することは認められないという通達を受けました。そのため現在、小社で保有している在庫がなくなり次第、販売を終了することになります。  これまで書店のみなさま、読者のみなさまから多くのお電話、ファックスをいただきながら、小社のひとつしかない電話回線がほぼ常時ふさがってしまい、返信も回答もままならず、大変失礼な対応になっておりますことを、心よりお詫び申し上げます。

 

まだ店頭に在庫が並んでいる書店もあると思いますし、また一定の日時が経過すると売れ残った本が返送されてくる場合も多くありますので、その分は小社の在庫としてきれいに改装してご注文に応じますので、品切れになるまでは何卒ご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

 

アレクシエーヴィチの作品は、今後、あらたに版権を取得した出版社から刊行されることになると思います。小社の本をお届けできなかったみなさまには、ぜひ新しい装いの本でアレクシエーヴィチの作品をお読みいただければ、最初に刊行した出版社としても喜ばしいことです。

 

また、小社で刊行しております本には、アレクシエーヴィチが注目した「小さき人々」の世界と通ずる本がたくさんありますので、みなさまにはこの機会にぜひとも関心をお寄せいただき、これからの読書の対象に選んでいただければ、幸甚このうえありません。小さな出版社の営みにご注目いただけますよう、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

                                   

株式会社 群像社 

                                   

代表取締役 編集発行人 営業担当 島田進矢

株式会社 群像社 ーより引用

刊行数が増え、対応しきれなくなった中小出版社から他社に版権を移すのは当然のことなのかもしれません。しかしやりきれない気持ちもあったことでしょう。それにも関わらずこの対応は本当にかっこいいです。

潔い対応に同情と賞賛の声

冷静な声も

群像社ではアレクシエーヴィチさんの著書を刊行できなくなってしまったため、アマゾンでかなり価格が高騰しています。

自分の利益だけにこだわらない、出版社の矜持を見せていただきました。こんな誠実な対応をしてくれる群像社、これからも良い本を世の中に提供し続けてください。

出典
株式会社 群像社@KodomoTuki89@osake_kushami@mane247@nzm

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