視覚障害者にとっての芸術の革命。手で鑑賞する「触れるアート」 By - grape編集部 公開:2015-12-08 更新:2018-04-29 絵画 Share Tweet LINE コメント 出典:Indiegogo 「絵画は目で見て楽しむもの」…そんな固定概念を覆すアートが登場し話題になっています。 出典:Indiegogo その名は「見えざるアート(Unseen Art)」。 世界的に有名な絵画を触って鑑賞できるというこのプロジェクト。 立案者であるヘルシンキ在中のMarc Dillonさんは、「見えざるアートにより、視覚障害者の方々にとって美術館やアートギャラリーに行くことが革命になるだろう」とコメントしています。 出典:Indiegogo どんなプロジェクトなの? このプロジェクトは、古典的な名画の3Dモデルデータを3Dプリンターで出力することによって触って楽しむことができるそうです。 3Dプリンターとは、3Dグラフィックのデータを元に立体物を造形することができる、最新技術を用いた機器。 建築や医療、航空宇宙など様々な分野で活躍しています。 「でも、3Dプリンターがあってもデータがないと作れないんでしょ?」と思うかもしれません。 なんと、名画の3Dデータは全て無料とのこと! 3Dプリンターがあれば、美術館に行かなくても家で自由に芸術作品を楽しむことができるのです。 また、このプロジェクトは「Indiegogo」にて、さらなる活性化のため有志による投資を募集しています。投資することによって「触れるアート」をより多くの人に楽しんでもらうことができるのです。 世界に広がる「触れるアート」 スペインのプラド美術館では、『Didú』と呼ばれる3Dプリント技術を用いた視覚障害者のための芸術鑑賞プロジェクトも実施されています。 このプロジェクトでは、触って楽しむだけではなく、点字による案内や音声ガイダンスのサービスもあります。 もちろん、盲導犬の同行も認められているのです。 Ya se puede visitar la exposición "Hoy toca el Prado" goo.gl/US2JoLEl Museo se hace accesible para personas con...Posted by Museo Nacional del Prado on 2015年1月20日 El Museo presenta "Hoy toca el Prado", una muestra accesible a personas con discapacidad visual que expone...Posted by Museo Nacional del Prado on 2015年1月19日 国内でも「触れるアート」が! 日本でも以前、あの有名な北斎の富獄三十六景の一つ「神奈川沖浪裏」がフルカラー石膏3Dになり話題になりました。 葛飾北斎の富嶽三十六景『神奈川沖浪裏』の立体絵画。視覚障害者のための『触れる絵画』を研究されてきた大内進先生との共同プロジェクト。今回は、初めてカラー3DプリンターProjetX60シリーズで造形(DMM.makeさんに依頼)しました。健常者も楽しめるこの作品。12日からオープンする湘南T-SITEの1号館2Fのラウンジで展示予定です。ぜひご覧ください!Posted by 原 雄司 on 2014年12月9日 こちらの作品は神奈川県藤沢市にある湘南T-SITEという文化複合施設で見ることが可能です。 立体化したことによって、何重にもなる波の躍動感が迫力を増していますね! 出典:Indiegogo 視覚障害者の方に限らず、すべての人に新しい芸術の形として広がっている「触れるアート」。 あなたも視覚だけではなく、触覚でも文字通り名画に「触れて」みてはいかがですか? 出典Indiegogo/Amazon/Wikipedia/Facebook/Facebook/Facebook Share Tweet LINE コメント
「絵画は目で見て楽しむもの」…そんな固定概念を覆すアートが登場し話題になっています。
出典:Indiegogo
その名は「見えざるアート(Unseen Art)」。
世界的に有名な絵画を触って鑑賞できるというこのプロジェクト。 立案者であるヘルシンキ在中のMarc Dillonさんは、「見えざるアートにより、視覚障害者の方々にとって美術館やアートギャラリーに行くことが革命になるだろう」とコメントしています。
出典:Indiegogo
どんなプロジェクトなの?
このプロジェクトは、古典的な名画の3Dモデルデータを3Dプリンターで出力することによって触って楽しむことができるそうです。
3Dプリンターとは、3Dグラフィックのデータを元に立体物を造形することができる、最新技術を用いた機器。 建築や医療、航空宇宙など様々な分野で活躍しています。
「でも、3Dプリンターがあってもデータがないと作れないんでしょ?」と思うかもしれません。
なんと、名画の3Dデータは全て無料とのこと! 3Dプリンターがあれば、美術館に行かなくても家で自由に芸術作品を楽しむことができるのです。
また、このプロジェクトは「Indiegogo」にて、さらなる活性化のため有志による投資を募集しています。投資することによって「触れるアート」をより多くの人に楽しんでもらうことができるのです。
世界に広がる「触れるアート」
スペインのプラド美術館では、『Didú』と呼ばれる3Dプリント技術を用いた視覚障害者のための芸術鑑賞プロジェクトも実施されています。
このプロジェクトでは、触って楽しむだけではなく、点字による案内や音声ガイダンスのサービスもあります。 もちろん、盲導犬の同行も認められているのです。
国内でも「触れるアート」が!
日本でも以前、あの有名な北斎の富獄三十六景の一つ「神奈川沖浪裏」がフルカラー石膏3Dになり話題になりました。
こちらの作品は神奈川県藤沢市にある湘南T-SITEという文化複合施設で見ることが可能です。 立体化したことによって、何重にもなる波の躍動感が迫力を増していますね!
出典:Indiegogo
視覚障害者の方に限らず、すべての人に新しい芸術の形として広がっている「触れるアート」。 あなたも視覚だけではなく、触覚でも文字通り名画に「触れて」みてはいかがですか?