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本物の虐殺者たちが自らの殺人シーンを演じ、そして被害者役を演じたときに知った真実。 映画『アクト・オブ・キリング』

By - grape編集部  公開:  更新:

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60年代、インドネシア。「9.30事件」以降に行われた共産党関係者の大虐殺。犠牲者は120万を超えるとも言われる。虐殺を行った人たちの多くはイスラーム勢力や、ならず者など反共の民間勢力に所属する民間人であった。当時、日本や西側諸国はこの虐殺事件に対して批判の声を上げることはなかった。そして1973年、一連の虐殺の中で共産主義者の命を奪ったものに対して、法的制裁が課されないことが正式に決定された。虐殺の実行者たちは、驚くべきことに、いまも“国民的英雄”として暮らしている。

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本作ではこの実行者たちに依頼し、当時の虐殺シーンを演じてもらっている。当時、殺人部隊のリーダーであり、今は孫を可愛がる好々爺となった男性は、自慢気に当時の様子を語り、そして演じる。しかし、当時を再現する事により自身の行為を客観的に眺めた時、被害者側を演じた彼の心にある変化が生じる。

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当時は世界から避難されるどころか賞賛されることさえあったこの虐殺事件。映画を公開する際に共同監督やスタッフが危険を伴うため「匿名」にせざるを得ないことからもわかる通り、この事件はまだ完全に終わってはいない。

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万人が楽しめる娯楽作とはとても言えないが、少しでも興味をもったなら是非みていただきたい。

『アクト・オブ・キリング』
http://www.aok-movie.com

製作総指揮
エロール・モリス、ヴェルナー・ヘルツォーク、アンドレ・シンガー

製作・監督
ジョシュア・オッペンハイマー

共同監督
クリスティーヌ・シン、匿名希望

配給
トランスフォーマー

4月12日(土)より渋谷イメージフォーラムほか全国順次公開

(c) Final Cut for Real Aps, Piraya Film AS and Novaya Zemlya LTD, 2012

出典
映画『アクト・オブ・キリング』予告編(4月、シアター・イメージフォーラム他全国順次公開)

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