人類の努力が実を結んだ?!NASAからオゾン問題への嬉しい発表! By - grape編集部 公開:2015-05-14 更新:2018-05-23 NASA環境問題 Share Tweet LINE コメント 出典:YouTube 人類を脅かし続けるオゾンホール問題。全地球的な取り組みは、手遅れでなかったようです。 いまから、33年前。1982年、日本の南極昭和基地の観測データから、衝撃的な事実が国際発表されました。 南極の上空にオゾン層の薄い場所が見つかったのです。まるで穴のようになったこの場所を「オゾンホール」と呼びます。 オゾン層は、有害な紫外線から私たちを守ってくれている訳ですが、この大切なオゾン層が破壊されると、皮膚炎、皮膚ガンなど深刻な健康被害のリスクが高まります。 私たちを守っているオゾン層が破壊される一因として、エアコンなどで使用されていたフロンガスの化学物質も大きく影響していると言われていました。 これに対し、1987年、私たち人類はオゾン層を破壊する物質を"具体的に規制"する措置を国際的に定めたのです(モントリオール議定書)。つまりオゾン層の保護は、まさに人類共通の課題として私たちが取り組んできたことの1つと言えるでしょう。 世界中の観測データから、世界平均のオゾン全量が1980年代を中心に長期的に減少が進んだことがわかります。これは、人間の放出したフロンなどのオゾン層破壊物質が世界中に広がったことを示しています。 気象庁 | フロンによるオゾン層の破壊 ーより引用 そして2015年5月。 NASAがYouTube上で新しい調査結果をまとめた動画を発表しました。今後30年間で大きなオゾンホールの問題が終わるだろうと予測したのです。2040年頃にはオゾンホールは発生しなくなり、21世紀末までには実質的に消滅するとのこと。 有害な紫外線がもたらす危険 夏場になれば海!そして、紫外線対策も大切ですよね。シミやソバカス、皮膚炎、まして皮膚ガンの原因になったら大変です。紫外線は皮膚でビタミンDを生成したり役立つ仕事をする一方で、健康へのネガティブな影響もあります。 上手におつき合いをしたい紫外線ですが、30年ほど前から、私たち人類との関係は、ギクシャクし始めました。いわゆる、「オゾンホール」の問題です。太陽からの有害な紫外線を吸収し、皮膚ガンなどから守ってくれるはずのオゾン層が破壊されているというのです。 およそ30年を経て表れた成果! 問題解決の取り組みとして、オゾン層を破壊する化学物質の排出量を規制する議定書が、1987年にカナダで採択されました。これが「モントリオール議定書」です。オゾン層破壊物質として臭化メチル、HCFCなどが指定されています。この取り決めから数十年たった今日…、やっと良き成果が示されていたのでした。 出典:YouTube 科学者たちは2004年に打ち上げられたNASAの地球観測衛星「AURA」(オーラ)を使用し、オゾンを破壊する大気の化学物質のデーターを毎年収集しました。得られたデーターから、オゾンホールは着実に縮小しており、2040年までには大きな問題ではなくなると予測を立てたのです。実は、日本の研究者チームも同様の見通しをつけていました。「2040年ごろには発生しなくなる」予測は、NASAによっても、改めて裏づけられたといえそうです。 紫外線から生物を守るオゾン層に南極上空で穴が開くオゾンホールは、フロンガス規制の効果で2040年ごろには発生しなくなるという予測を国立環境研究所の永島達也研究員と高橋正明東京大・気候システム研究センター教授らが28日までにまとめた。米地球物理学連合の学会誌に近く論文を発表する。 オゾンホール、規制の効果で2040年頃には発生しなくなる ーより引用 数十年越しの成果で、明るい話題と言えそうです。この調査結果が正しいのなら、本当に嬉しい未来予測ですね! 出典 Ozone NASA | Big Ozone Holes Headed For Extinction By 2040 / NASA | 10 Years of Aura Legacy / Inorganic chlorine variability in the Antarctic vortex and implications for ozone recovery / 知っていますか?「紫外線」/ オゾンホールは今世紀末に消滅する:NASA発表 / 山形大学環境保全センターへようこそ Share Tweet LINE コメント
人類を脅かし続けるオゾンホール問題。全地球的な取り組みは、手遅れでなかったようです。
いまから、33年前。1982年、日本の南極昭和基地の観測データから、衝撃的な事実が国際発表されました。 南極の上空にオゾン層の薄い場所が見つかったのです。まるで穴のようになったこの場所を「オゾンホール」と呼びます。
オゾン層は、有害な紫外線から私たちを守ってくれている訳ですが、この大切なオゾン層が破壊されると、皮膚炎、皮膚ガンなど深刻な健康被害のリスクが高まります。
私たちを守っているオゾン層が破壊される一因として、エアコンなどで使用されていたフロンガスの化学物質も大きく影響していると言われていました。
これに対し、1987年、私たち人類はオゾン層を破壊する物質を"具体的に規制"する措置を国際的に定めたのです(モントリオール議定書)。つまりオゾン層の保護は、まさに人類共通の課題として私たちが取り組んできたことの1つと言えるでしょう。
そして2015年5月。 NASAがYouTube上で新しい調査結果をまとめた動画を発表しました。今後30年間で大きなオゾンホールの問題が終わるだろうと予測したのです。2040年頃にはオゾンホールは発生しなくなり、21世紀末までには実質的に消滅するとのこと。
有害な紫外線がもたらす危険
夏場になれば海!そして、紫外線対策も大切ですよね。シミやソバカス、皮膚炎、まして皮膚ガンの原因になったら大変です。紫外線は皮膚でビタミンDを生成したり役立つ仕事をする一方で、健康へのネガティブな影響もあります。
上手におつき合いをしたい紫外線ですが、30年ほど前から、私たち人類との関係は、ギクシャクし始めました。いわゆる、「オゾンホール」の問題です。太陽からの有害な紫外線を吸収し、皮膚ガンなどから守ってくれるはずのオゾン層が破壊されているというのです。
およそ30年を経て表れた成果!
問題解決の取り組みとして、オゾン層を破壊する化学物質の排出量を規制する議定書が、1987年にカナダで採択されました。これが「モントリオール議定書」です。オゾン層破壊物質として臭化メチル、HCFCなどが指定されています。
この取り決めから数十年たった今日…、やっと良き成果が示されていたのでした。
出典:YouTube
科学者たちは2004年に打ち上げられたNASAの地球観測衛星「AURA」(オーラ)を使用し、オゾンを破壊する大気の化学物質のデーターを毎年収集しました。得られたデーターから、オゾンホールは着実に縮小しており、2040年までには大きな問題ではなくなると予測を立てたのです。実は、日本の研究者チームも同様の見通しをつけていました。「2040年ごろには発生しなくなる」予測は、NASAによっても、改めて裏づけられたといえそうです。
数十年越しの成果で、明るい話題と言えそうです。この調査結果が正しいのなら、本当に嬉しい未来予測ですね!