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天皇皇后両陛下 “約束した人々”への敬愛と信頼

By - ホウドウキョク  公開:  更新:

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皇室担当記者が読み解く残り少ない「平成」の時代 フジテレビ橋本寿史解説委員

ホウドウキョク 3 Lines Summary

  • 天皇皇后両陛下 47都道府県を2回以上ご訪問 
  •  訪問を“約束”して実現しなかった土地は、必ず後日ご訪問
  •  残された「平成」時代 国民へ心を寄せ続ける陛下の思いとは

47都道府県を2回以上御訪問された両陛下

天皇皇后両陛下は、11月16日から18日まで、鹿児島県の三つの島を訪問されました。
両陛下が鹿児島県を訪問されるのは、平成15年の奄美群島日本復帰50周年記念式典以来、14年ぶりのことで、今回の御訪問で47都道府県を2回以上訪問したことになります。

両陛下が訪問されたのは、屋久島、沖永良部島、与論島の三つの島で、鹿児島空港を経由し、飛行機を使っての御訪問でした。 
実は、平成24年にこの3つの島を訪問する計画がありました。この時は、天皇陛下が冠動脈に疾患が見つかり、手術を受けられたことから見送られた経緯があります。

両陛下はこれまでも、計画を立てながら天候の問題などで訪問できなかった場所を後日訪問されています。しかもそれは日本のことだけではありません。

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屋久島を訪問された天皇皇后両陛下

訪問を“約束”した土地へは必ず後日御訪問 

平成3年に両陛下はタイ・マレーシア・インドネシアを国際親善のためご訪問されています。

マレーシアをご訪問の際、インドネシア寄りのペラ州クアラカンサーという地方都市を訪問する予定でしたが、インドネシアで山火事が発生。その煙がクアラカンサーにも流れてきて、飛行機の着陸に支障があると、やむなく訪問は中止となりました。
その15年後、天皇皇后両陛下は、プミポン国王即位60年の記念行事などのためタイを訪問するのに合わせ、マレーシアに立ち寄られ、クアラカンサーに足を運ばれたのです。実は、ご訪問を前に両陛下は記者会見し、この中で、天皇陛下は次のように述べられていました。

「当時の国王を始め、ペラ州の人々が私どもの訪問を待っている状況の下で訪問を中止したことは常に私の念頭を離れないところでありましたが、今回その訪問を果たし、今は国王の位を退いていらっしゃるアズラン・シャー殿下、妃殿下に再びペラ州でお目にかかれることをうれしく思っています」

このように訪問を計画し、訪れることを<約束>しながら足を運べず、再訪したのは海外だけではありません。

“約束”した人たちを思い続ける心

平成24年9月、両陛下は国体出席のため岐阜県を訪れましたが、台風直撃の恐れが出たため、大垣市への訪問を取りやめ帰京したのです。しかし、この年の12月明治天皇百年式年祭に合わせ京都府から大垣市に入り、当初計画された記念館を訪問され、台風の被害など県勢状況を聴取されました。

平成25年には、原発事故による風評被害に苦しむ福島県の桃農家を訪問する予定でしたが、前日からの大雨による被害が県内に出たため、桃農家の方にホテルに来てもらい懇談をされました。そして、2年後の平成27年、訪問予定だった桃農家をご視察されています。

両陛下は<約束>した人たちがどのような思いで待っているのか理解し、思いを持ち続けているのです。

国民への深い信頼と敬愛を持って、心を寄せ続ける 

こうした両陛下の国民との信頼関係は、ご退位の気持ちをにじませたメッセージビデオに示されています。

「これまで私が皇后と共に行って来たほぼ全国に及ぶ旅は、国内のどこにおいても、その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井の人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした」

12月1日、皇室会議が開かれ、いよいよ天皇陛下のご退位に向けた動きが始まります。
これは、陛下のご退位、皇太子さまご即位に向けての第一歩です。その後の閣議で日程が正式に決定します。
そして、来年の夏ごろまでには、新しい年号が発表されることでしょう。
平成の時代は残りが少なくなってきましたが、両陛下はご退位されるまで、天皇として国民と国民統合の象徴として日本全国の人々に対し深い信頼と敬愛を持ち続けご公務に臨まれます。最後まで天皇として国民一人一人に心を寄せ続けられます。

これまでもそうですが、そうしたお姿を通して天皇とはどう国民との信頼を築いていくかを示され、そのお姿は世代にも受け継がれ、新たな時代を築いていただけるものと信じています。

 

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出典
天皇皇后両陛下 “約束した人々”への敬愛と信頼

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