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『老けない女性』の秘訣は? 「もう私は若くないから」

By - メトロポリターナ  公開:  更新:

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新橋の"売れっ妓芸者"だった千代里が、美人への道をご案内。今日も一日、ささやかな心がけが美をつくり、福を招きます。

老けない人

私が芸者になって出会った最高齢のお姉さんは96歳。私のご贔屓はなぜか80歳以上の方が多く、お客様の最高齢も96歳でした。

「ゴルフコースは全ホール歩く」「いつも階段を使う」「粗塩で歯茎を磨く」など、それぞれの健康法をお伺いしましたが、お元気で若々しい秘訣は別にあると、常々思っていました。私が感じていた若さの秘訣は「色気」。男性はいくつになっても「女性が好き!」という気持ちを持ち続けているし、女性は「女であることを楽しむ」というお気持ちが強いのです。

当時92歳だったあるお客様が、若い芸者の手を握り、「僕があと少し若かったら彼女になってくださいって言うんだけどなぁ」とおっしゃっていました。「あと少し」(?)という感覚と、ちゃっかり手を取っているのに、それがわざとらしくなく、「いい男」といった風情なのには恐れ入りました。自分より、70歳も年下の女性に対して「引け目」や「自分はおじいさんだから、どうせ相手にされるわけがない」という感覚がまったくないところが、「色気」のある「いい男」と感じる理由だと思うのです。

80歳以上のお姉さんでも、「もう私は若くないから」なんていうことなく、鏡の前で髪をきれいに整えたり、新しい着物をあつらえる時にはうれしそうに選んだり、肌の手入れを丁寧にする方には、うんと若いお客様からお食事のお誘いもありました。

歳を重ねれば、シミもシワも出てくるし、歩き方も匂いも若い頃とは違ってきます。それを理由に自分の魅力を陰らせないという気概こそ、若さの秘訣である「色気」の正体だと思うのです。

自分より若い人と比較して、「もういいわ」と思った途端、老化は一気に加速します。今の自分にできることを楽しみながら、あれこれ試して「女」であることを満喫する。そしてデートもたまにする。これが私の今思う、不老の秘訣です。

ちより
エッセイスト。元新橋芸者。著書に『捨てれば入る福ふくそうじ』『福ふく恋の兵法』など。現在はコミュニケーションや男女の違いについての講演で全国をまわる日々。実家のお雑煮は丸もち入りの白味噌あじ

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