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「今度はウチが」糸魚川大火で全焼した酒蔵 その時、被災地の酒蔵が送った言葉

By - ニッポン放送  公開:  更新:

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糸魚川大火で酒蔵が全焼…一から酒造りを学び、 再興を図る蔵元の兄を支える弟のストーリー

毎週土曜日朝8時から放送しているニッポン放送『八木亜希子LOVE&MELODY』。

10時からは『10時のグッとストーリー』として、番組が取材した「聴いて思わずグッとくるGOODな話」を毎週お届けしています。

今回は、おととしの暮れ、糸魚川(いといがわ)の大火で全焼した老舗の酒蔵を復興させるため、一から酒造りを学び、蔵元の兄を支える弟のグッとストーリーです。

加賀の井 酒造

新しく生まれ変わる「加賀の井酒造」の前に立つ小林久洋さん(左)と兄・大祐さん(右)

新潟県糸魚川市(いといがわし)にある、老舗の酒蔵「加賀の井(かがのい)酒造」。江戸時代に創業、360年以上続く、新潟県内の酒蔵の中で有数の歴史を持つ酒蔵です。

加賀百万石の三代目・前田利常公が、参勤交代でこの地を訪れた際、献上されたお酒を、「おいしい」と気に入り『加賀の井』と名付けたという逸話が残っており、敷地内に湧くおいしい井戸水を使っているため、味わいのある中、すっきりした飲み口が特徴です。

しかし、おととし12月22日に発生した『糸魚川大火』の被害を受け、酒蔵と社屋が全焼。出荷予定だった合計3千本に、仕込み用のタンクおよそ10個を、すべて失ってしまいました。焼け跡を見て茫然とする18代目の蔵元・小林大祐(だいすけ)さんの横で、同じく言葉を失っていたのが、大祐さんの弟・小林久洋(こばやし・ひさひろ)さん・32歳。

「ショックを通り越して、もう頭の中が真っ白になりました。こんなことがあるんだ? と」

加賀の井酒造

360年以上の歴史を誇るかつての酒蔵 老舗の趣きがあり立派な佇まいです

糸魚川大火 加賀の井酒造

糸魚川大火の後……すべて焼け焦げてしまいました。

久洋さんがそう思うのも無理はありません。久洋さんは火事が発生する1週間前、兄のもとで酒造りをしようと、8年間勤めた製薬会社を辞め、故郷に戻ったばかりでした。しかも会社を辞める10日前に長男が誕生。父親になった時に、いきなり働きの場と修業の場を失ってしまったのです。

しかし、いつまでも茫然としてはいられません。おいしい水が湧くこの場所で、もう一度、加賀の井酒造を再建しようと決意した兄・大祐さんの力になろうと、久洋さんも、よその酒蔵へ修業に出ることに決めました。

早速受け入れ先を探しましたが、すぐに手を挙げてくれたのが、岩手県の酒蔵・廣田酒造店(ひろたしゅぞうてん)でした。加賀の井酒造とはほとんど付き合いがなかったにもかかわらず、「東日本大震災で被災した時、よその酒蔵に助けてもらった。今度はうちがお返しする番だ」と、久洋さんの受け入れに応じてくれたのです。

出典
糸魚川大火で酒蔵が全焼…一から酒造りを学び、 再興を図る蔵元の兄を支える弟のストーリー

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