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「6秒間、動かないで!」今も残る湿板写真で坂本龍馬のような写真を撮影

By - メトロポリターナ  作成:  更新:

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昔ながらの下町風情を楽しめる街、日暮里。この街には、古くから続く工房や工場が多いため、日本のものづくりに触れられるエリアとして、昨今、外国人観光客が数多く訪れているのだとか。そのためか、荒川区は区をあげて「ものづくり 見学・体験スポット」の冊子を制作するなど、歴史ある「ものづくりの街」として、日暮里をPRしている。

気軽に日本の伝統技術や文化に触れられることはもちろん、体験する時間の中で、職人や工房の人とゆったりとコミュニケーションが取れるのも、この街ならでは。

ぬくもりある手仕事を訪ねて

人の手で作られたからこそ、生まれる風合いもある。街の中にある工房へ足を運んで、一度手にとってみよう。

ライト&プレイス 湿板写真館

日本に数軒しかない、ガラスの板に撮影する写真館

入り口に並べられたたくさんの古めかしい写真も、実はすべてここ数年で撮影されたもの!
成人式や結婚式などに記念で撮影する人が多いという
湿板写真撮影 一回2万円〜

かつて、坂本龍馬を撮影したのと同じ方法で写真が撮れる貴重な写真館。大正時代に使われていた100年以上前のカメラとレンズを使用し、当時の写真の質感を再現することを目指しているそう。

カメラを覗くと、上下がひっくり返った像がみえる。
冠布(かんぷ)という布を被って暗くして見ないと確認できない。
ピントを合わせるだけでもひと苦労だ

湿板と呼ばれるガラスの板に写すためには、溶液を塗り、6秒静止して撮影したあと、和田さんが調合した現像液で現像しなければいけないのだとか。一枚一枚、風合いの異なるレトロな雰囲気の写真を撮りにいこう!

溶液は、気温や湿度、季節によって変化するので、現像液も調合を変えなければうまく現像することができない

ライト&プレイス 湿板写真館 LIGHT&PLACE

荒川区西日暮里3-2-1
03-5814-8914
[営]土・日・祝
※予約はメール・電話でお問い合わせを
shippan@lightandplace.com

美火土陶碗 (みかどとうわん)

街の中にひっそりとある窯も備える陶芸工房

代表の藍澤さん自らがろくろを回し、器の見方や地方による土の違いなどについて丁寧に教えてくれる

西日暮里駅から住宅街を北西に進むと、6畳ほどの陶芸教室「美火土陶碗」がある。棚には、陶芸歴30年以上の藍澤さんがつくった動物をかたどった陶器や器、徳利が並び、すべて購入できるほか、陶芸体験も可能。土の練り方から、器のつくり方までこと細かにレクチャーしてくれるので、初心者でも楽しみながら土と触れあうことができる。

ろくろだけではなく、手びねりでオブジェなどを自由につくることもできるので、一度訪れて体験してみて。

つくれる器は、お茶碗、湯呑み、徳利など幅広い。自分の上達度に合わせて、好きなものをつくってみよう
陶芸体験 3500円

美火土陶碗 MIKADO TOUWAN

荒川区西日暮里3-6-2
090-2906-0891
[営]10:30~17:00
[休]月・水
http://mikadotouwan.sakura.ne.jp/

クレエ・イジマ

シルバーをより身近に学べるロストワックスを体験

左が完成したワックス、右が鋳造後のリング。
素材は希望でゴールドやプラチナに変更することもできる
リング・ペンダント制作体験 1620円〜

日暮里駅からすぐの、華やかなジュエリーが並ぶ「クレエ・イジマ」は、創業70年以上にもなる宝飾店。同ビルの2階では、シルバー(銀)の鋳造や原形の作製も行っている。ここで体験できるのは、ロウでリングの原形をつくり、型を取って金属を流し込む「ロストワックス」という技法をつかったオリジナルのリングやペンダントづくり。好きなデザインをつくることができるので、プレゼントにしても喜ばれるはず。

リング状に巻いた台紙の上に、溶かしたロウを慎重にのせていく。
この時の作業が、仕上がりを決める

クレエ・イジマ CREER IJIMA

荒川区西日暮里2-50-10
03-3803-1703
[営]10:00〜18:30
[休]日・祝

銭湯で見つける、下町の風景

今でも銭湯文化が色濃く残る、荒川区・西日暮里。富士山のある新・旧の銭湯で、“ほっ”としてみて。

千歳湯

熱い湯で、ざばっとリフレッシュ

女湯は鏡の縁やシャワーヘッドの絶妙なカラーリングがかわいい。
男湯との仕切りの向こうに、富士山が見える

冷蔵庫には、銭湯では定番の飲み物がズラリ。
湯上がりのぼーっとしながら、どれにするかを悩む時間も楽しみの一つだ

どっしりした瓦屋根やヤシの木が目印の玄関に、銭湯ののれんがかかる。西日暮里駅から10分ほどのところにある昭和32年創業の「千歳湯」。

一歩入れば、番台から湯船にいたるまで懐かしいつくり。脱衣所には、かぶるタイプのヘアドライヤーや学校で使われていた体重計などが並ぶ様子は、まるで映画のセットさながら。浴場にある立派なペンキ絵は、日本で唯一の女性銭湯絵師・田中みずきさんによるもの。熱めのお湯につかって、富士山を眺めると、心も洗われるよう。

千歳湯 CHITOSEYU

荒川区西日暮里4-8-4
03-3828-0229
[営]15:30〜24:00
[休]金

日暮里 斉藤湯

老舗による、新しい湯どころ

80年以上の長きにわたって地元の人々に愛される「斉藤湯」は、3年前にフルリニューアル。かつて、日本で最後の「三助」(背中を流す職人さん)がいる銭湯として知られていたが、いまは銭湯でありながら、おいしい生ビールを注いでくれる「ビアマイスター」がいることで話題だ。

誰にとっても居心地が良いように、フロントを広々とつくり、湯船の温度をちょっと下げた。タイルで描かれた富士山を眺めつつ、下町情緒を残したまったく新しい銭湯を心ゆくまで楽しんで。

オリジナルタオルは肌触りや吸水性にこだわった一品。
200円で提供するのは、「風呂屋はタオルで儲けちゃいけない」という想いから

日暮里 斉藤湯 NIPPORI SAITOYU

荒川区東日暮里6-59-2
03-3801-4022
[営]14:00〜23:30
[休]金
http://saito-yu.com

西日暮里『街と湯』 Editor's Note

「銭湯がある街は、安心できるいい街なんだよ」。そう語るのは、斉藤湯の三代目ご主人・斉藤勝輝さん。

いま以上に銭湯が庶民にとって身近だった頃、このあたりの空には煙突が何本も突き出していたという。煙突のある風景も、銭湯ののれんをくぐった先にある様子も、この街ならではの、ほっとできるシーンだった。しかも、西日暮里のある荒川区は、銭湯に親しみを持ってほしいという想いから、他の区に比べて銭湯料金が安い。街と銭湯との協力が、下町文化を支えている。

荒川区内浴場料金

大人 15歳以上 460円
中学生 12歳以上15歳未満 300円
小学生 6歳以上12歳未満 180円
小人 6歳未満(未就学児)
大人1名につき小人2名まで無料
※3人目からは80円

メトロと街のマガジン メトロポリターナ

メトロポリターナは毎月10日発行。東京メトロ駅構内の専用ラックで期間限定(10日間)で配布されている情報満載のフリーペーパーです。
http://metropolitana.tokyo/

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