grape [グレイプ]

発売中止か!?18年前の『神戸連続児童殺傷事件』元少年Aの手記を出版

By - grape編集部  公開:  更新:

Share Tweet LINE コメント

14250_main2

太田出版より、衝撃の1冊が刊行されました。

タイトルは…「絶歌」

14250_00

出典:太田出版

1997年、神戸市須磨区で起きた連続児童殺傷事件、いわゆる「酒鬼薔薇(さかきばら)事件」のことは、忘れられない記憶となっている人も多いことでしょう。

6月10日、加害男性、通称「酒鬼薔薇聖斗」が、元少年Aの名前で手記を発表し話題となっています。

社会に大きな衝撃を与えた「元少年A」

「酒鬼薔薇事件」は、通り魔的な犯行や「声明文」、地元新聞に送られた「挑戦状」など…強い暴力性と自己顕示性に注目が集まり、子供たちは日々の通学にも怯えていました。

事件が起きた須磨ニュータウンは、神戸市中心部からもそう遠くはない、閑静なベッドタウン。平穏な街で起こったということも、世間を震撼させた要因の一つです。

14250_01

出典:Wikipedia

そして何よりも、当時14歳だった犯人は、いわゆる「普通の中学生」だったことも社会に大きな衝撃を与えました。

少年法改正のきっかけに

この事件により、少年法やマスコミ、教育に関わるさまざまな問題点が浮き彫りになりましたが、特に注目を集めたのが「少年法」について。

この事件が起こるまでの少年法は

16歳以上は刑事裁判にかけられる可能性がある(家庭裁判所が判断)
被害者に対する配慮規定は無し

というもの。

これでは、被害者側の権利はないがしろにされる反面、加害者である少年が保護されすぎているのではないかとの声が上がり、2000年、ついに少年法改正が成立、2001年より施行されました。

現在では以下のように変わりました。

14250_02

というように変わりました。現在ではさらに厳しくなり、「おおむね12歳以上」が少年院に送致されることになっています。

「元少年A」が語る思い

手記は全部で294ページ。本書の中で、「元少年A」は犯行に至った経緯や事件後の生活、現在の心境などをつづっています。これまで語られてこなかった、「元少年A」の心の深い部分にも触れられているようです。

「精神鑑定でも、医療少年院で受けたカウンセリングでも、ついに誰にも打ち明けることができず、二十年以上ものあいだ心の金庫に仕舞い込んできた」として事件前からの性衝動を明かし、犯行に至るまでの自身の精神状況を振り返っている

朝日新聞 ーより引用

また、後半では医療少年院を仮退院後の生活と、経験してきた仕事について書き記されました。巻末には、被害者遺族に向けた言葉もつづられています。

遺族からは出版中止・回収要請

一方で、被害者遺族である土師守さんは、この本が出版されることを報道で知ったとのこと。

先月、送られてきた彼からの手紙を読んで、彼なりに分析した結果をつづってもらえたことで、私たちとしては、これ以上はもういいのではないかと考えていました。
 しかし、今回の手記出版は、そのような私たちの思いを踏みにじるものでした。結局、文字だけの謝罪であり、遺族に対して悪いことをしたという気持ちがないことが、今回の件でよく理解できました。
 もし、少しでも遺族に対して悪いことをしたという気持ちがあるのなら、今すぐに、出版を中止し、本を回収してほしいと思っています。

神戸新聞NEXT ーより引用

というコメントを、弁護士を通じて出しました。

大切な子どもを奪われて、長い間苦しんで来られたご遺族の気持ちは、想像を絶するものでしょう。18年経った今、なぜ再び被害者が踏みにじられなくてはならないのか…。そう思うのも、当然のことでしょう。

14250_04

手記は既に書店に並べられ発売が開始されています。今回の手記出版、そして遺族の要望について出版社がどのような対応するのか注目されています。

今回の手記出版について、皆さんはどう思われるでしょうか。

※一部不適切な表現がありました。訂正してお詫び致します。

出典
太田出版朝日新聞「神戸連続児童殺傷事件、元少年が手記出版」神戸新聞NEXT「加害男性の手記「今すぐ出版中止を」土師さん 神戸連続殺傷事件」Wikipedia-神戸連続児童殺傷事件-Wikipedia-少年法-

Share Tweet LINE コメント

page
top