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鎖で首から吊るされた状態で保護された犬 再び人間を信頼し、ついに幸せに

By - grape編集部  公開:  更新:

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出典:Territorio de Zaguates

南米コスタリカにある犬の保護区『Territorio de Zaguates』。ここは捨てられたり虐待されたりした何百匹もの犬たちが、広大な敷地内でのびのびと暮らす、犬たちのサンクチュアリです。

2018年冬、Territorio de Zaguatesの創設者であるリアさんは市民から「近所の犬が虐待されている」という連絡を受けます。彼女が警察と共に現場に駆け付けると、そこにいたのはあまりにも可哀そうな状態の1匹のメス犬でした。

ガリガリにやせ細ったその犬は、首につけられた短いクサリによって首を吊られている状態。体は傷だらけで、目は精気がなく、生きているのが不思議なほどだったといいます。

犬は、水や食べ物をろくに与えられていないため体力がなく、立ち上がることもままならない状態。座ろうとすると首が締まって呼吸が苦しくなるという、あまりにもむごい仕打ちを受けていました。

リアさんは海外メディア『The Dodo』に、犬を発見した時の気持ちを語っています。

「私の目に映ったのは、尊厳を奪われた哀れな動物が、生きることを諦める準備ができている、そんな姿でした。彼女の心は壊れ、終わりのない悪夢のような生活が最後を迎えるのを待っているようでした。」

The Dodo ーより引用(和訳)

犬の名前はカラ。リアさんたちはカラを保護してすぐに動物病院へ連れて行きます。

診察の結果、カラは極度の栄養失調とクサリによるケガに加え、人間に対する不信感やほかの犬に対する攻撃性など、精神的な問題も多く抱えていることが分かります。

飼い主によって、何年にもわたりひどい虐待を受けていたことは明らかでした。

治療が始まるも、またもや命の危機に

それから医師たちによって、カラの体と心の健康を取り戻すための治療が始まります。

首にできた深い傷のせいで食べることにも痛みをともなう状態でしたが、カラは生きるために痛みに耐えて少しずつ体力が回復していきます。

また精神的にもだんだんと人間やほかの犬たちに対して警戒心がなくなり、心を開いてくれるようになっていきました。

しかしそんな中、事件が起こります。何者かがTerritorio de Zaguatesの敷地内に不法に侵入し、毒入りのソーセージを置いていったのです。

放し飼いになっている犬たちはそのソーセージを食べてしまい、16匹もの犬が命を落としてしまいました。

そしてカラもソーセージを食べてしまいます。しかし、カラはなぜか奇跡的に助かったのです。おそらく食べた量がごく少量だったのではないかと推測されています。

その後、カラはフォスターファミリーの家に預けられることになります。そこでは飼い主の家族からたっぷりの愛情とケアを受けて、彼女の健康状態もゆっくりながら順調に回復していきました。

いまではたくさん笑い、ほかの犬や人間ともじゃれ合って遊ぶことができるようになったということです。保護された時と比べると、表情がまるで別の犬のように穏やかに見えますね。

2度も人間によって命の危機にさらされながら、再び人間を信頼し、心を開いてくれたカラ。

あまりにもつらい数年間を過ごしながらも生き延びることができたのは、奇跡としかいいようがないでしょう。

カラがこれからは何の恐れもなく、ただただ愛情をたくさん受けて穏やかに過ごしていけるように願わずにいられません。


[文・構成/grape編集部]

出典
Territorio de ZaguatesThe Dodo

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