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「どっちでもいい」と言われた日もあるけれど 双子の妹と離れる日を前に思う

By - 産経新聞  公開:  更新:

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※写真はイメージ

産経新聞大阪版、夕刊一面で毎日連載中。一般の方から寄せられた600字のエッセー『夕焼けエッセー』。

さまざまな年齢、職業の人々がつづった等身大のエッセーをご覧ください。

双子

人は初対面の人と話をするとき、どのような話題から入るだろうか。まず名前、それから出身地や趣味についてだろうか。

私は一卵性双生児の姉妹なので、こういう場合、決まってその話題から始める。すると、お決まりのように、「双子なんだね、羨ましい!」と言われる。

双子の人なら分かるかもしれないが、「双子って、話さなくても相手が思っていることが分かるの?」といった質問をされたり、「私も双子に生まれたかった!」と羨ましがられる。「双子は嫌だ」という声を一度も聞いたことがなく、十中八九「羨ましい」「自分もなりたい」といった声を聞く。

確かに双子は、友達2倍とまではいかないが、1・5倍になったり、双子つながりができたり、ノートを見せ合えたりと強みが沢山ある。しかし、逆に双子ならではの弱みもある。双子で見た目が似ているから、「どちらも一緒だ」とか、「どちらでもいい」と言われたり、まちがえられて傷ついたりすることもあった。でもそれよりも、私は妹と一度も離れたことがない。だから、それが不安だ。私は今高校3年生で、これから大学へ進学するときにお互いが離れていくことが想像できず、寂しさや不安を感じる。

だから、今のささやかな夢はただ一つだ。将来進学や社会に出て、互いに離れても、一番相談できる、本当の意味で仲の良い友達のような姉妹になりたいということ。これまで双子だからこそできたこと、双子だからこそ負わざるを得なかったことを考えても、私は双子に生まれたことに深く感謝したい。そして、この「双子」という「特別な絆」をこれからも大切に過ごしていきたい。

兵庫県 17歳

産経新聞 2018年09月05日 ーより

[提供/産経新聞 ・ 構成/grape編集部]

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