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その激しさから『マーダーボール(殺人球技)』とも呼ばれる車いすラグビー 漫画のモデルとなった女性とは

By - ニッポン放送  公開:  更新:

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毎週月~木曜日13時42分時から放送しているニッポン放送『ニッポンチャレンジドアスリート』。
障がい者アスリート本人や、障がい者スポーツ・障がい者アスリートを支える人たちから、競技のこと、これまでの活躍や活動、現在そして未来のことなどを伺います。

ゲストは、ウィルチェアーラグビーを取り上げた作品『マーダーボール』を連載中のマンガ家・肥谷圭介さんです。

1979年、三重県出身の38歳。2006年『DAYS』でデビュー。2013年から『週刊モーニング』に4年近く連載された『ギャングース』で人気を集め、代表作に。今年から、Web配信メディア『コミックDAYS』(講談社)で、事故で車いす生活になった金髪の女子高生がウィルチェアーラグビーに目覚め、男子選手に交じって戦う『マーダーボール』の連載をスタート。大きな反響を呼んでいます。

ウィルチェアーラグビーを題材にしたマンガを描くことになったきっかけ、女子高生を主人公にした理由、ウィルチェアーラグビーの試合を見て惹かれた部分、描くときに強調していること、取材に全面協力してくれた選手たちとの交流、登場人物のモデルになった選手、このマンガを通じて描きたかったこと、セリフに込めた思いなど、担当編集者も同席して、いつもと違った視点からたっぷり語っていただきました。

■肥谷さんは、漫画『マーダーボール』の話が来るまで、ウィルチェアーラグビーのことをまったく知らなかった。

「前作の連載が終わったときに『ウィルチェアーラグビー、車いすラグビーって知っていますか?』って言われて。ぼくは知らなかったんですけど。『それを題材にどうですか?』と言われたんです」

「見学の帰りに改めて『どうですか?』と言われて、描けるかどうかわからなかったんですけど、これは挑戦だ、と思って」

■ウィルチェアーラグビーには、10秒以上ボールを抱えたまま走ってはいけない、というルールが存在する。肥谷さん自身、まだまだどう描けばいいか悩むこともよくあるそうだ。

「最初の試合のときに、ぼくはスポーツ漫画を描いたことがなかったので、どう描けばいいか、何を描いていいかわからなくて。それで(ヒロインの)アサリちゃんもはじめてなので『はじめての人が何をすればいいか』と、単純にしたほうがいいと思って」

「相手を抜くには、どうやって抜けばいいかがわからなくて。でも、〆切が迫っていたので『ヤバい』となって。それで担当編集さんにお願いして、(ウィルチェアーラグビーのチーム)アックスさんの練習に行ってもらって『こうすれば抜ける』というのを教えてもらい、それで乗り切りました」

■『マーダーボール』では、ルールや戦術などを、さりげなくストーリーに織り込む形で説明している。

「アサリちゃんもわからない。だから、読者はもっとわからないので。一緒に学んでいく感じだと描きやすいかなと。できるだけわかりやすく単純にするようにしています」

「はじめて見学に行ったときに、今井選手(リオパラリンピック日本代表)にお会いしたんですけど。『ローポインター(持ち点の低い、障がいの重い選手)の動きを注目してほしい」と言っていて。ローポインターの岸選手に、相手の抜き方の説明を聞いたときに『なるほど』と思ったのが、ローポインターが先に行って、ローポインターを壁にしてかわしていく、みたいな。それが面白いなと思って」

■8月に行われた、ウィルチェアーラグビー世界選手権で、日本は強豪相手に初優勝という快挙を成し遂げた。肥谷さんにとっては、ふだん取材しているメンバーたちが出場。試合の模様はチェックしていたのだろうか?

「やってるのはわかっていて、たまたま編集部で打合せしているときに『いま、もしかして決勝戦やってるんじゃないですか』という話になって、見てました」

「すごくドキドキしました。しかも『これ、優勝するんじゃないか』と。すごくドキドキしました」

■今回の世界選手権には、代表唯一の女子選手・倉橋香衣(かえ)選手も出場し優勝に貢献した。元体操選手だった倉橋選手は、アサリのモデルでもある。

「そこがすごく感動しましたね。やっぱり今回優勝できたのって、倉橋さんの『+0.5点』がすごく重要だったと思うので。ローポインターで、しかも女性で、大きい海外の選手とかも止めに行っていて。しかも、ローポインターであまり速く動けない、というのがあるから、余計にすごく頑張っているという感じがして、感動しました」

2017 ジャパンパラ ウィルチェアラグビー 倉橋香衣選手

■いよいよ2年後に迫った、東京パラリンピック。ウィルチェアーラグビーに興味を持った人へ、肥谷さんから、ここを見てほしい、という点を挙げてもらった。

「ウィルチェアーラグビーの面白いところは、ぶつかり合いとよく言われるんですけど、ぼくは、ぶつかり合いより、ラグ車の乗りこなしがやっぱりすごいな、と。実際に見ると・・・ぼくらも取材に行って、近くでターンとかをやってもらうと、滅茶苦茶カッコいいんですよ。『そんな回れるのか!』『そんなに!』という感じ。そういう、抜いていったりとか『プレーが単純にかっこいい!』ということなんです」

「たまに、ロングパスが通るときがあるんですけど、それがすごい。『ああ、そこにいたんだ!』という選手がいて。うまく通ったときがに『スゲー!』と思うんです」

■最後に肥谷さんから、メッセージをもらった。

「『マーダーボール』という漫画が一巻発売中なんですけど、この漫画を読んで、この漫画をきっかけに、ウィルチェアーラグビーの大会を観に行ったり・・・試合ってすごく面白い。実際に観ると本当に面白いので、大会を観に行ったり、ボランティアスタッフに興味を持ったり、スポンサーが増えたりしたら、いいなと思っているので・・・よろしくお願いします!」

※放送内容は、上のYouTubeの再生ボタンを押すとお聴きになれます。

ウィルチェアーラグビープロモーションムービー

ニッポンチャレンジドアスリート

ニッポン放送にて、月曜日~金曜日、13時42分から放送中。 パラアスリート本人や、パラスポーツ・パラアスリートを支える人たちから、競技のこと、これまでの活躍や活動、現在そして未来のことなどを、インタビュー形式でお話頂くラジオ番組です。
http://www.1242.com/challenged/

出典
【肥谷圭介】マンガ家。Web誌『コミックDAYS』にウィルチェアーラグビーを題材にした『マーダーボール』を連載中。大きな反響を呼ぶ。ウィルチェアーラグビープロモーションムービー(ロングver)

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