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「背の高い女子とは…」45年前、傷つけた彼女 同窓会で謝罪すると

By - 産経新聞  公開:  更新:

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※ 写真はイメージ

産経新聞大阪版、夕刊一面で毎日連載中。一般の方から寄せられた600字のエッセー『夕焼けエッセー』。

さまざまな年齢、職業の人々がつづった等身大のエッセーをご覧ください。

45年目の謝罪

昨年10月台風が潮岬に接近中の日、故郷の町にて、中学卒業後47年ぶりの同級会があった。

卒業生266名中、男女60名が集まり、みんなそれぞれ年相応に、美しく年齢を重ねていた。その中に、私が謝罪しなければいけないと、44年間思い続けていた人の顔もあった。

その人とは小中高と同じ学校で、中3の後半の期間、交換日記をした相手だった。

高校3年生の体育祭りのフォークダンスで、「背の高い女子とは踊りづらい」と踊り相手だった彼女の心を傷つける言葉を言ってしまった。

彼女は身長160センチ以上、私は158センチだった。「ごめんなさい」と彼女は申し訳なさそうに小さく言った。

次の日から、彼女に謝りたいと思いながらも、44年間同級会のその日まで謝れずに来てしまった。

「大東君、すぐにわかったわ」と彼女の方から明るく声をかけてくれた。

私の心臓は、我が家のペット、ウサギの「ミミ」の心臓のごとく超高速になった。

近況等語り合った後、私は彼女に当時の事を語り謝罪した。

「そんな事、あった?」と彼女は何とも思わなかったかのように言った。

私は45年目にやっと謝罪できた事、彼女と素直に話が出来た事がうれしく、コップ酒を何杯も飲んでしまった。

大阪に戻ってから、高校卒業アルバムの自分の写真に、当日の事を報告した。写真の私も「ほっと」した顔に見えた。

3年後の同級会が、今から待ち遠しい。

大阪府 63歳

産経新聞 2018年01月06日 ーより

[提供/産経新聞 ・ 構成/grape編集部]

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