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米朝交渉の障害となる「長老組」の存在~金正恩氏へも影響力

By - ニッポン放送  公開:  更新:

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月15日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。金正恩氏が条件付きながら3度目の米朝首脳会談について前向きな発言を行ったニュースについて解説した。

「ロイター」「プラス」 米朝首脳会談 ドナルド・トランプ米大統領、金正恩朝鮮労働党委員長、米朝首脳会談、拡大会合、第2回米朝首脳会談、アメリカ、北朝鮮=2019(平成31)年2月28日、ベトナム・ハノイ(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

金正恩氏、3回目の首脳会談に条件付きながら意欲

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は週末、最高人民会議で施政演説を行い、アメリカ側の譲歩を条件にトランプ大統領との3回目の首脳会談に意欲を示した。国際社会の制裁には屈しないとした上で、年末までは忍耐心を持ってアメリカの勇断を待つと強調している。

飯田)ハノイでの物別れは、アメリカ側に用意がなかったのだというような言い回しでした。

須田)3月末にワシントンに行って、この北朝鮮問題等も含めて取材して来ました。北朝鮮に対するアメリカ側の認識が日本側のメディアに伝わっていないのですが、アメリカ側は北朝鮮の体制について、「金正恩氏が本当に主導権を握っているのだろうか」という問題意識を持っているのです。そしてどうも握っていないのではないか、握っているとしても金正日体制のような完全なる主導権ということではなく、そのなかで衝突、あるいは摩擦が起こっているのではないか、という認識を持っています。
トランプ大統領、ホワイトハウスとしては金正恩氏は交渉相手としては適当だと、金正恩氏との間で交渉を進めて行きたいと考えていますが、交渉を進めるにあたって、それに反対する足を引っ張るようなグループ勢力が北朝鮮国内にあるのではないかということです。そういう認識を持っているからこそ、トランプ大統領のTwitterは金正恩氏に対してかなりフレンドリーで親密な関係を示して、メッセージを送っている。その一方で、実際の外交交渉はかなりの強硬策をとっている。なぜこんなにやり方が分かれるのかと言うと、どうも先ほど申し上げたようなことが背景にあるのではないかと思われます。

飯田)この週末にかけて北朝鮮の人事が発表されました。国家元首の役割を果たしていた金永南(キム・ヨンナム)氏が退いて、そこに崔竜海(チェ・リョンヘ)氏という金正恩氏の側近にあたるような人が入ったということもありましたが、これは権力基盤の強化になるのでしょうか?

強い影響力を持つ長老組の存在

須田)北朝鮮の場合は二層構造になっていて、建前上の序列や身分とは別に長老組と呼ばれる存在があり、かなり影響力を持っています。これはアメリカ側の情報ですが、どうも長老組は3人いて、それが米朝交渉の障壁になっているのではないか、という認識を持っているのです。ですから将来的には今回の人事は意味合いを持って来るのでしょうけれど、現在の北朝鮮国内の権力構造についてさほど大きな変化はもたらさないのではないかと思います。

飯田)米朝交渉で北朝鮮側として出て来る人たちは、ある意味金正恩氏の意向も受けて、強硬派と対峙する人たちと見ていい?

須田)そうですね。

飯田)そうすると、須田さんが以前キーマンとして挙げていた金革哲(キム・ヒョクチョル)氏が北朝鮮国内で批判を浴びているという報道が一部から出て来ています。これは強硬派の巻き返しみたいなものなのでしょうか?

須田)そうですね、強硬派イコール長老派からのプレシャー。ただ、革新と言われている金正恩氏を批判するのは自分の首を絞めることになりますから、そこは控えるけれども、側近に対する批判であるとか、査問などを通じてプレッシャーをかけているのが実態ではないか。だから、アメリカの対応がなぜトランプさんと周囲とで一致していないのかを読み解いて行くと、そういう姿が見えて来るということです。

飯田)そうすると日本が交渉するとなれば、なかなか難しい。

須田)あくまでも米朝が主軸になるし、そこに韓国が仲介役として割って入るのは現実問題としてできません。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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ニッポン放送米朝交渉の障害となる「長老組」の存在~金正恩氏へも影響力

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