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「いつか歌舞伎に…」中村獅童が歌舞伎化を熱望した「あらしのよるに」ついに公演決定!

By - grape編集部  公開:  更新:

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歌舞伎役者であり、舞台や映画でも活躍中の中村獅童さんと言えば、今や知らぬ人はいないほどの人気者。

そんな彼が長年”歌舞伎化”を熱望し続けて来た絵本「あらしのよるに」が…2015年9月、ついに歌舞伎の新作として登場します!

累計350万部突破の大ヒット絵本

2005年には映画化もされた「あらしのよるに」。絵本が原作のアニメーション映画としては異例の大ヒット作となり、世界中で賞賛されました。

その名作絵本が、中村獅童さん・尾上松也さん主演で歌舞伎化!

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歌舞伎版「あらしのよるに」は、京都四条南座で公演される2015年「九月歌舞伎」の舞台で、新作としてお目見えします。7月14日に行われた記者会見で、広く知られた原作絵本の世界を歌舞伎として上演するにあたり、獅童さんは『義経千本桜』「四の切」の狐忠信(きつねただのぶ)を例に出し

人間が狐を演じ、喜劇にもなりそうなところですが、メルヘンがあって誰もが感動します。それが歌舞伎の魅力。子が親を慕う気持ちのように、友情といった普遍的なテーマがあれば、絵本の世界も歌舞伎に通じるエンタテインメントの世界だと思います。

動物の世界観で芝居に限界が出てしまうところには、人間世界に置き換えたお白洲の場面なども出てきますが、登場するのはすべて動物です。

歌舞伎美人 ーより引用

と、語りました。

主演の中村獅童さんは、2002年の「NHK 教育テレビ絵本 あらしのよるに」でナレーションと全キャラクターの声を務め、2005年に映画化された際には、オオカミのガブ役として声優出演されるなど、本作との縁が深い方。

ご本人も思い入れが強いそうで、この本を「いつかは歌舞伎に」と熱望しておられたとか。

平成15(2003)年の浅草歌舞伎で「四の切」の狐忠信を見た番組プロデューサーが、『あらしのよるに』の読み聞かせ番組への出演依頼をしたのが、作品との出会いだったと明かした獅童。「長年の夢がかないました。見て楽しく、感動できる作品になればと思います。幅広い世代の方に楽しんでいただきたい」と、作品への深い思いを込めて歌舞伎版『あらしのよるに』へのご来場を呼びかけました。

歌舞伎美人 ーより引用

また、風や雨の音の表現など歌舞伎ならではの見せ方にもこだわり、小さいお子様からお年寄りまで、誰もが楽しむことの出来る作品となりそうです。

ガブとメイの友情に涙する

「あらしのよるに」はタイトル通り、オオカミの「ガブ」とヤギの「メイ」が“嵐の夜に”出会うことから始まります。

雨宿りのために、別々の方向から小さな小屋に逃げ込んだ2匹。暗闇の中で話をするうちに、お互いの内面がよく似ていることが分かりました。

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「きっと素晴らしい友達になれる」と思った2匹は、嵐が落ち着いてから“また会おう”と約束をして、帰ります。

そして、よく晴れた次の日。2匹は約束通り、合言葉を言い合ってお互いの姿を見て驚きます。

「おどろきましたよ。あなたがオオカミだったなんてね。」
「まさか、あいてがヤギだとはしらずに、ひとばんじゅう話してたんすから。」

そうして、本来ならば「食うもの・食われるもの」の関係にある2匹は、“秘密の友達”になりました。

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しかし…2匹の関係は、お互いの仲間に知られてしまいました。2匹の仲間達は、オオカミはオオカミの思惑を持って、ヤギはヤギの思惑を持って、ガブとメイの関係を利用しようと企みます。

渦中のガブとメイは、仲間を大切に思うのと同じように、お互いの間にある友情を大切に思っていました。

「ここまできたら、いくところまで、いってみますか。」
「おいら、そのかくごなら、もう、できてやすよ。」

そう言い合うと、新天地を求めて“嵐の川”を渡り始めます!

けれども…しばらくして、河原にはオオカミのガブだけがうちあげられます。寒くてたまらない中、力のかぎりメイの名前を叫びますが…答える声は、ありません。

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「ああ、メイ、こんなことになるなら、おいらと出会わなければよかったのに。」

そう呟いたガブの後ろからは…。

さまざまな困難を乗り越えながら、強い絆で結ばれていく2匹。その姿を見ていると、大人になるにつれて忘れてしまった“大切な気持ち”を思い出せる…そんな作品です。

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「あらしのよるに」は、第42回産経児童出版文化賞JR賞や第26回講談社出版文化賞絵本賞など、数々の賞を受賞。小学校の教科書にも採用されるなど、作品への評価は折り紙付きです。

実は、発売当初は第一部の「あらしのよるに」のみで完結する予定だったものが、あまりの人気にシリーズ化したのだとか!

シリーズ化されたことでアニメ、てれび絵本、映画、舞台、ゲーム、ドラマCD…そして今回の歌舞伎化と、出版から20年経った今でも、その人気は衰えるどころか、どんどん増しています。

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これまでも老若男女に愛されてきた「あらしのよるに」の歌舞伎版は、これまで歌舞伎に触れたことのない人にも楽しめる作品となることは間違いなさそうですね。

実際に歌舞伎を見に行く前に「予習をしておきたい!」という人には、内容が1冊の本にまとまっている「完全版 あらしのよるに」がオススメ。これ1冊で、手軽にシリーズ7冊分をまとめて読める上、ところどころ漢字が使われているので、大人にも読みやすくなっています。

歌舞伎の「名作」にもなろうとしているベストセラー絵本。お持ちでない人は、ぜひ一冊手に取ってみてはいかがでしょうか?

出典
南座『あらしのよるに』出演者が語る 歌舞伎美人完全版 あらしのよるに(講談社 Book倶楽部)

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