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トランプ大統領が中国に追加関税を課す切実な背景

By - ニッポン放送  公開:  更新:

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月14日放送)にジャーナリストの有本香が出演。アメリカが中国に25%の追加関税を課す、その背景について解説した。

アメリカが中国に対する追加関税第4弾を発表

アメリカ通商代表部は5月13日、中国からの輸入品およそ3,000憶ドル、日本円にしておよそ33兆円分に、最大で25%の追加関税を課す方針を発表した。

飯田)いよいよこれが発表になった。すでに中国政府は昨夜、アメリカによる追加関税の引き上げ、これは第3弾の引き上げを受けて600憶ドル分、日本円でおよそ6兆6,000憶円分のアメリカ製品への関税を最大25%に引き上げるという報復措置を取ると発表しています。ノーガードで打ち合う感じですね。

有本)そういう感じですね。日本では、実際のところはポーズだけで、本格的にやり合う気はないのではないかと希望的観測を述べていた有識者が多かったのですが、そうではないということです。この米中貿易戦争のなかで言われて来たのは、知的財産権の問題です。10年位前に自分の本を書いたとき、随分この問題を調べましたが、当時よりも状況は悪くなっています。中国側はルールを整備しているなどいろいろなことを言っていますが、実際のやり口としては巧妙になっています。

飯田)巧妙に。

米中閣僚級貿易協議を前に撮影に応じるライトハイザー米通商代表部(USTR)代表(左)、中国の劉鶴副首相(中央)、ムニューシン米財務長官(右)(中国・北京)=2019年2月14日 写真提供:時事通信

中国によるアメリカの被害額は25兆から66兆円

有本)はい。10年前にあったようなあからさまなコピー商品だけではなくて、向こうは向こうで、自分たちの知的財産権をガードするための法整備をしている。尚且つ、例えばアメリカから中国にいろいろなものが盗まれると、それを上手く自分たちのものにしてしまって、今度は逆にアメリカ側を中国国内の手法で訴えて、はたいてしまう。こういうケースがむしろ増えています。アメリカの公的な調査結果によりますと、これは政府ではないのですけれども、一応独立した超党派の民間団体の調べで、海賊版のソフトウェアやコピー商品や企業秘密の盗難。これらのアメリカ経済全体での被害額は、日本円にして少なく見ても25兆円から66兆円という調査結果が発表されています。日本は、その3分の1位と見ていいです。

飯田)日本の被害額が。

有本)少なく見て8兆から10兆円くらい。実際はもっとあると思います。ですから、これは貿易で関税がどうなるこうなる、知財権の問題も深刻だよねという話でもなくて、日本の場合、GDPの2%くらいの影響を受けているのではないかということです。

飯田)そうですね。10兆となるとそのくらいにはなりますね。

日本が被っている経済被害の9割は中国発~8兆から10兆円

有本)いま日本が被っている被害のうち、9割は中国発です。中国国内で起きている問題だけではなくて、中国の商品が他国に輸出されているというような展開を含めて、9割以上が中国に関連するという調査結果が出ています。これも民間の個人ベースのものですが。そういう状況があるなかで、日本の世論やメディアからは、「ここはアメリカに徹底的に頑張って欲しい」という声もなくてはいけないのですよ。
もちろん、日本の経済にも相当影響は受けるのですが、今後も含めて世界がどのようなルール、良識に基づいて通商を行っていくかという、その価値観の戦いでもあるわけです。ですので、あまり日本国内で変に楽観視するような、あるいは「これが収束してくれればいいことなのだ」とするのは間違っていると思います。

中国のやり方を是認するべきではない

飯田)日本のメディアは、どちらかと言うとトランプさんが無体なことを言って、中国が困っているみたいな報道をしますね。

有本)それは明らかに間違いです。むしろトランプさんがかなり強行なやり方ではあるけれど、正義を貫こうとしているということです。まるでトランプさんはアメリカのことしか考えていない、あるいは自分の選挙に向けてのパフォーマンスだと言っているけれど、違うと思います。
いま申し上げたような知財権の問題1つとっても、「中国流のやり方を私たちは今後も是認して行くのですか」ということが問いかけられている問題なのだと認識するべきだと思います。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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出典
ニッポン放送トランプ大統領が中国に追加関税を課す切実な背景

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