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「会社のために」ということが間違いなのである

By - ニッポン放送  公開:  更新:

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毎日、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーターは女優の黒木瞳さんです。

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、サイボウズ株式会社・代表取締役社長の青野慶久が出演。会社を運営するにあたって、本当に大切なことは何かということについて語った。

サイボウズの青野慶久社長=2009年8月26日午前、東京都文京区のサイボウズ社 写真提供:産経新聞社

黒木)今週のゲストはサイボウズ株式会社・代表取締役社長の青野慶久さんです。
もともと青野さんは会社のあり方に違和感を持っていらしたのですよね。

青野)よく私たちが使ってしまう言葉に「会社のために」というものがありますよね。実際、会社は法人と呼ばれるものです。法律の規定によってだけ成立するものです。何のために頑張っているのかと言うと、それはお客様のためであったり、自己実現のためであったり。もしくは同僚のためにと。実は僕たちは生きている人たちのために働いているはずなのに、気付いたら会社のために生きていて、苦しんでいたりする。これはおかしいではないですか。私たちがやっているサイボウズも、ある日突然なくなっても構わない。みんなが気持ちよく転職して行けたら何も困らない。そう考えると随分、気持ちが楽になりました。

黒木)それが改革しようと思った原点のようなものですか?

青野)そうですね。実は、「いい会社を作ろう」と思ったことはありません。実在するのはそこで働く私たちですから、「私たちが気持ちのいい会社を作ろう」と考えたのです。それを私たちの方針に掲げました。

黒木)私たちが気持ちよければいい。人のために仕事をすればいい。たとえそれが自分のためであろうが、自分を含めて人のためということですよね。

青野)実在するのは人間。感情を持っているのは人間ですから、その人間が幸せかどうか、それをいちばん重視しながら経営をして行こうと考えました。

黒木)それで我慢はするなと。我慢はAIがやればいい?

青野)人間がやりたくないことを人間がやるからおかしいのですよ。人間がやりたくなかったら、ロボットにやってもらえるようにすればいいのです。逆に言うと、ロボットができるからと言ってロボットにやらせなくてもいいと思うのです。楽器を演奏するのがロボットのほうが上手くても、演奏をしたかったら、やはり人間がやったほうがいいと思います。だって演奏したいのだから。ロボットが人間の仕事を取って行くことをすごく恐れていらっしゃる人がいますが、取られて困るようなことはやらせなければいいだけのことなのです。

黒木)そういうことをスタッフの方々におっしゃるのですか?

青野)そうです。

黒木)自分は何が好きなのか、好きなことを見つけられない人はどうすればいいのでしょうか?

青野)これは日々、自問自答ですよね。あまり子供のときから「あなたは何をやりたいのですか」と聞かれないですよね。学校に行ってあなたはきょう、国語をしたいですか、算数をしたいですかと聞かれずに、カリキュラムに組み込まれてやらされて来たので。

黒木)確かに。

青野)これからの時代を生きる人たちは「自分は何をやりたいのだろう」と、いまの自分の心に問いかけるような、そんな自問自答のトレーニングをしておいた方がいいと思います。

黒木)これからの人に限らず、我々大人も何がしたいのかを考えなければいけないということですかね。

青野)そうですね。「私は我慢ができます。言われたことは何でもやります」という人はいらないということです。ロボットにやらせますから、そんなことは、というようになるでしょうね。

黒木)青野さんは何をやりたいですか?

青野)いまはチームワーク溢れる社会を作るという言葉を掲げています。もっと人類はチームワークよく働けるはずなので、それを実現したいと思っています。それが自分のやりたいことですね。

青野慶久/サイボウズ株式会社 代表取締役社長

■1971年生まれ。愛媛県今治市出身。
■大阪大学工学部情報システム工学科卒業後、松下電工(現 パナソニック)を経て、1997年8月に愛媛県松山市でサイボウズを設立。
■2005年4月、代表取締役社長に就任。
■サイボウズ株式会社はソフトウェア開発会社。通信事業・ネットワークシステム構築・コンサルティングなども展開。
■M&Aの失敗・離職率の増加を機に覚悟を決め、「多様性」「公明正大」を大切にしながら、チームワークあふれる社会を創るために真剣に取り組む。
■離職率を6分の1に低減した実績や、ビジネスのクラウドシフトの他、3児の父として3度の育児休暇を取得した育ボス、妻氏婚(つまうじこん)、夫婦別姓などの講演も多数。
■政府の働き方変革プロジェクトの外部アドバイザーやCSAJ(一般社団法人コンピュータソフトウェア協会)の副会長を務める。
■著書に『ちょいデキ!』『チームのことだけ、考えた。』『会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。』がある。

ENEOSプレゼンツ あさナビ
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49

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ニッポン放送「会社のために」ということが間違いなのである

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