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おじさん版「ウォーターボーイズ」!?

By - ニッポン放送  公開:  更新:

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【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第651回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。支配人の八雲ふみねです。シネマアナリストの八雲ふみねが観ると誰かにしゃベりたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、7月12日から公開の『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』を掘り起こします。

フランス発! 男子シンクロに挑戦したおじさんたちの“生き様改革”ムービー

プール内で音楽に合わせて肉体を動かし、技の完成度、同調性、そして芸術的な表現力などを得点で競う水泳競技、シンクロナイズド・スイミング。東京オリンピック2020でも注目競技となること必至のスポーツをテーマにした映画では『ウォーターボーイズ』が有名です。

「女性じゃなくて、男子高校生がシンクロ?!」と、公開当時は驚いたものですが、本作『シンク・オア・スイム』でシンクロに挑戦するのは、何と中年のおじさんたち。スウェーデンに実在する男子シンクロナイズド・スイミングチームをモデルに、人生のリスタートを描いたヒューマンドラマです。

2年前からうつ病を患い、会社を退職し引きこもりがちな毎日を送っているベルトラン。ある日、地元の公営プールで男子シンクロナイズド・スイミングのメンバー募集を目にした彼は、チーム入りを決意。ところがメンバーは、ベルトランと同じように、家庭や仕事、将来などに何らかの不安を抱えるおじさんばかりだった。

あらゆるトラブルに見舞われながらも、トレーニングに励むおじさんたち。そんな彼らが無謀にも、世界選手権で金メダル獲得を目指すことになるが…。

監督を務めたのは、俳優としても活躍するジル・ルルーシュ。彼にとっては初の単独監督作となりました。

そして“冴えないおじさん”を体現したのは、マチュー・アマルリック、ギョーム・カネ、ブノワ・ポールヴールド、ジャン=ユーグ・アングラードといったヨーロッパのトップ俳優たち。“ぷよぷよボディ”をさらけ出し、文字通り“裸一貫”で魅せる不恰好な人間臭さは、同世代のミドルエイジのみならず全世代のハートに響くことでしょう。

ここで、こぼれ話をひとつ。俳優でもあるジル・ルルーシュ監督ですが、なぜ、本作では演出に専念し出演はしなかったのか。ルルーシュ監督によると「海パン姿で演出すると、監督としての威厳が伝わらないから」とのこと。

現代社会に生きづらさを感じる男たちが、生きがいと自分の居場所を見つけて行く物語。彼らの奮闘ぶりを、是非、映画館でご堪能ください!

※シンクロナイズド・スイミングは、2017年7月22日に国際水泳連盟が「アーティスティックスイミング」と競技名を変更することを発表。それに伴い、日本水泳連盟も2018年4月1日から変更しましたが、このコラムでは馴染みのある“シンクロナイズド・スイミング=シンクロ”で統一させていただきました。ご了承下さい。

『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』

2019年7月12日(金)から新宿ピカデリー、ヒューマントラスト渋谷ほか全国ロードショー
監督:ジル・ルルーシュ
脚本・脚色:ジル・ルルーシュ、アメッド・アミディ、ジュリアン・ランブロスキーニ
出演:マチュー・アマルリック、ギョーム・カネ、ブノワ・ポールヴールド、ジャン・ユーグ=アングラード、ヴィルジニー・エフィラ、レイラ・ベクティ、マリナ・フォイス、フィリップ・カトリーヌ、フェリックス・モアティ、アルバン・イワノフ、バラシンガム・タミルチェルヴァン
(c)2018 -Tresor Films-Chi-Fou-Mi Productions-Cool industrie-Studiocanal-Tf1 Films Production-Artemis Productions
公式サイト http://sinkorswim.jp/

八雲ふみね

映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。
機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。
初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。
トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com

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出典
ニッポン放送おじさん版「ウォーターボーイズ」!?

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