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朝から牛丼を食べたがる中2の娘 母親が『気付いたこと』に、胸が熱くなる

By - 産経新聞  公開:  更新:

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※ 写真はイメージ

産経新聞で毎日連載中。一般の方から寄せられた600字のエッセー『朝晴れエッセー』。

さまざまな年齢、職業の人々がつづった等身大のエッセーをご覧ください。

「やばい」朝食

朝、中学2年生の娘が冷凍食品の「牛丼の具」を出し、遠慮がちに私に聞いた。「さすがに朝からこれは“やばい”よね?」。出たぞ、最近の若者言葉。やばい、とは何が「やばい」のだ、牛丼のどこに危険を感じているのか? 年ごろだから肉と炭水化物で太ることを気にしているのか、それとも起きぬけに丼物で胃にもたれるかも、と心配しているのか?

「そんなことはお母さんに聞かずに、自分のおなかと相談しなさいよ」と返すと、娘は「いいの!?」と目を輝かせた。

わが家で冷凍食品は、親の都合で調理時間を短縮したいときの保存食。そんな準非常食を食べることに遠慮した「やばい」だった。まぎらわしい。早速、娘は温めた牛丼の具をいそいそと白米の上に盛り、豪快に食べ始めた。成長期だから当たり前といえばそうだが、よく食べる。寝ぼけ眼(まなこ)のまま、豚ロース薄切り肉と焼き肉のたれを冷蔵庫から出してきたこともある。

思い返せば生後2カ月から体重が増えにくくなり、母子手帳の発育曲線は平均枠から下に外れ続けた。定期検診で医師が記載する指導事項の「要・経過観察」が消えて「やせ型体質でしょう」との結論になったのは3歳。食が細く、気分によって食べる量が変わる。完食しなければ安心できず、ダラダラしてもしつこく食べさせた。

それが今や体つきもしっかりし、朝から牛丼をペロリ。大きく口を開け、おいしそうに食べる娘を見るのが何よりうれしい。鼻までジーンとしてくる。…やばい、涙が出そうだ。

東京都 45歳

産経新聞 2019年10月17日 ーより

[提供/産経新聞 ・ 構成/grape編集部]

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