grape [グレイプ]

トランプ大統領のウクライナ疑惑~それでもトランプ大統領が勝つ

By - ニッポン放送  公開:  更新:

Share Tweet LINE コメント

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月15日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。トランプ大統領のウクライナ疑惑について解説した。

G7サミットの会場を後にするトランプ米大統領(中央)=2018年6月9日、カナダ・シャルルボワ(代表撮影・共同) 写真提供:共同通信社

トランプ大統領のウクライナ疑惑~アメリカ下院は年内弾劾訴追を目指す方針

アメリカのトランプ大統領のウクライナ疑惑で、弾劾調査を続ける下院のシフ情報特別委員長は13日、初の公聴会を開催したあと、「力強い証言を得られた」と述べ、今後の調査進展に手ごたえを示した。下院で多数を握る民主党は年内に弾劾訴追し、来年(2020年)1月中に上院での弾劾裁判を済ませたい考えで、来年2月から本格化する大統領選をにらみ、早期決着を図る意向と見られている。

飯田)上院での弾劾裁判は、出席議員の3分の2の賛成がないと大統領を有罪とはできない。

かなり悪質な行為~日本であれば限りなく汚職に近い

宮家)上院はいまのところ共和党が多数ですから、なかなか難しいのですけれどね。新聞をよく読むと「トランプ氏は、選挙目的で、非正規ルートで、外交の私物化をした」などと言うのだけれど、私はもっと悪質だと思います。例えば日本で、ある途上国に経済援助をする、ODAを出すとします。そこで総理大臣が「出すのだったら、うちの支持者のところにキックバックしろ」ということを仮にやったとしたら、完全な汚職になります。

飯田)確かにそうですね。

宮家)アメリカの大統領は何をやったかと言うと、バイデンという自分の政敵を起訴するのだったら、代わりにウクライナに対する軍事援助をやると。これはもっと悪質です。これまでも弾劾についてはいろいろな動きはありました。民主党の本部にコソ泥が入ったニクソン大統領のケースや、ホワイトハウスにインターンを連れ込んで、変なことをやったというのがクリントン大統領。それらに比べたら、今回ははるかに悪質です。少なくともCNNはそう言っているわけです。最近の報道は、朝から晩まで、そればかりですよ。

米ケンタッキー州の選挙集会で演説するトランプ大統領=2019年11月4日(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

上院での弾劾は無理~イメージを悪くして選挙戦に入るのが民主党の目的

宮家)しかし、上院で裁判が仮に始まっても、いまのままでは3分の2の賛成は無理です。そしてトランプさんは賢いから、そのために上院議員に対して圧力をかけ、もしくは選挙でトランプさんを支持しないと勝てないような状況をつくっているから、このままだとトランプさんは無罪になる可能性が高い。もちろん民主党からすれば、上院で無罪になるのはわかっているのだけれども、下院で弾劾を早めにやって上院に投げ、上院がそれを否決するのを待つ。そしてトランプさんが無罪放免になってから、民主党は「ふざけるな」、「こんなことをやっている人を大統領に再選するのか」という雰囲気を作った形で大統領選挙戦に入りたいのです。

飯田)選挙で白黒つけると。

宮家)ええ。しかし、このままだと民主党もばらばらで、必ずしもいい状態ではありません。ではトランプさんは絶対に大丈夫なのかと言えば、そうとも言えない。やっていることがかなり悪質だと思うからです。最近はテレビで連日放映していますが、これからは下院での弾劾に至るまでに関係者の中から証人がたくさん出て来て、テレビカメラの前で生々しい情報がどんどん出て来ると思います。これがボディブローで効いて来るのではないかと思います。そうなれば、共和党議員の中にも、トランプさんを担いで本当に来年の選挙に勝てるのかと、疑問を持つ人も出て来る可能性があります。

飯田)上院の人たちが。

宮家)来年3分の1は改選でしょう。共和党上院議員で再選を考えている人、これから将来のことを考える人はそう思うかも知れません。そういう形のボディブローが効いて来た場合、もしかしたら彼らの一部が反乱を起こす可能性もないわけではない。少なくとも、それを民主党の人たちは狙っているのだと思うのです。そうなったらトランプ再選も危なくなるし、それ以外にもいろいろな政治的可能性があると思います。

団子レースの民主党~最終的にはトランプ大統領が勝つか

飯田)ウクライナ疑惑で捜査の対象になっていたのは、バイデン前副大統領の息子、あるいはバイデンさんそのものでした。民主党の候補争いのなかで、やはりバイデンさんにも効いて来るものですか?

宮家)深みにはまる可能性は十分ありますね。バイデンさんは悪い方だとは思いませんが、もうお年ですし、10年~20年前だったら大統領候補になっていたかもしれません。しかしいまの状態では、たしかに世論調査でリードはしていても、決してダントツではありません。

飯田)追い上げられていますよね。

宮家)いまのままだと団子状態です。仮にバイデンさんが勝ったとしても、どこまで民主党を固められるか、一致団結させることができるかという点では、若干微妙ではないですかね。トランプさんに関しては、この危機を乗り越えれば、勝つ可能性だって残っていると私は見ています。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

下のバナーをクリックすると、番組をradikoからお聴きいただけます。

radikoのタイムフリーを聴く

ニッポン放送ニュース しゃベル

「気になるしゃべりを掘りおこす」をコンセプトに、インターネットを通じてニッポン放送の番組と連動した記事を配信するサービスです。日々の放送から選りすぐりの内容を再編集した記事のほか、イベントのレポート記事など放送とは異なるオリジナルコンテンツも配信します。

出典
ニッポン放送トランプ大統領のウクライナ疑惑~それでもトランプ大統領が勝つ

Share Tweet LINE コメント

page
top