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「もう僅かしか生きられない…」 病状末期患者が最期に叶えたい、小さな望み

By - grape編集部  公開:  更新:

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出典:Facebook

私たちは死を目前にしたとき、何を想うのでしょうか。「人生を最後まで楽しみたい」と思う人も多いはず。しかし病状末期の人たちは、健康であればできることも、できない場合が多いのが現実です。

そんな、叶えたくても叶えられない、死を迎える人たちの望みを現実にする、オランダのNPO「Stichting Ambulance Wens」の取り組みをご紹介します。

きっかけは、海を見たかった男性

この団体を立ち上げたキース(Kees Veldboer)さんはもともと、救急車の運転手。2006年の冬、キースさんは病状末期の患者、マリオさんを車で違う病院に移送していました。マリオさんは、3カ月間同じ病院のベッドで過ごしていた人です。

そこでちょっとしたアクシデントが。移送先の病院の準備が遅れてしまったため、キースさんは車を引き返すことを考えました。しかし患者のマリオさんが、それを拒んだのです。

「どこか行きたいところはありますか?」キースさんは、ふと尋ねてみます。マリオさんは「運河に行きたい」と答えました。マオリさんは元船員、自分の仕事場であったロッテルダム湾をもう一度眺めたかったのです。

キースさんは迷いなく車を動かします。そして到着した湾岸…。波止場から眺めたその光景に、マリオさんは涙を流したそうです。

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マリオさんは亡くなる数週間前に、次のような手紙を残しました。

人を想う気持ちがある人がいるのだということが実感できて嬉しい。誰かがしてくれた小さなことが、誰かに大きな影響を与える。私は身をもって、それを感じることができました。

「最後の望み」を叶え続ける

マリオさんとの出来事から8年…。キースさんが始めた団体は230人のボランティアと、患者さんを移動させるための救急車を6台で活動を行っています。

そしてこれまでに、なんと7,000人もの「最後の望み」を叶えてきたそうです。その望みの多くは、一般的な生活をしていれば些細なこと。でも、患者たちにとっては、とても大きく、誰かの手を借りなければ叶えがたいことでした。

孫のサッカー大会を観に行きたい

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もう一度レンブラントの肖像画を見たい

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アイスクリームを食べたい

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クラシックのコンサートに行きたい

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娘の結婚式に行きたい

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普段の生活をしていると、漠然と「大きなこと」を成し遂げたいと考えがちです。そして、大きなことをしていないと、達成感が得られないことも。しかし、彼ら病状末期の人々の望みが叶う姿を見ると、普段の漫然とした気持ちが揺り動かされるようです。人間は最期を迎える時、「些細なこと」に幸せを感じるのかもしれないと…。

今まで以上に、日々に感謝を。自分がしたいこと、できることへの感謝も持ち続けていきたいと思わされます。

出典
FacebookStichting Ambulance Wens

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