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生活保護の人がお金を借りるにはどうすればいい?

By - カリタイムズ編集部  公開:  更新:

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生活保護に認定されると毎月一定のお金を受け取ることができますが、急な出費が重なったときはお金が足りなくなるということもあるでしょう。生活保護を受けている方はお金を借りることはできるのでしょうか。この記事は、そんな人の役に立つ情報をわかりやすくまとめています。

生活保護を受けているとお金を借りられない?

「生活保護を受けている方は借金をしてはいけない」とよく言われますが、法律で明確に禁止されているわけではありません。

しかし生活保護法には「支出の節約をしなくてはいけない」という旨が記載されています。これに基づいて「保護受給者は借金をしてはいけない」と指導をしている自治体がほとんどです。支出を抑えれば借金をする必要がない、という考えです。

金融機関は生活保護の人に融資をしない

消費者金融や銀行、クレジットカード会社など、全ての金融機関は収入があり返済能力がある人にしか融資をしません。生活保護は返済能力がないとみなされますので、その時点で断られます。きちんと仕事をして収入を得ている人に向けたローンなので、利用は諦めましょう。

生活保護費が足りない!まず取るべき行動は

生活保護は、生活に必要な最低限の金額しか支給されません。家電が壊れた時など、大きめの出費があったときはお金が足りなくなってしまうこともあります。そのようなときは借金以外に何か解決できる方法がないか考えてみてください。

申請できる費用がないかチェックしよう

生活保護費には様々な種類があります。光熱費など日常生活に必要な費用を賄う「生活扶助」、家賃を賄う「住宅扶助」は住んでる地域などによって算出され、毎月決まった金額が口座に振り込まれます。

それとは別に、自分で申請をしないと支給されない扶助もあります。

教育扶助

義務教育を受けるのに必要な費用を扶助するもので、小学校や中学校ごとに定めた基準額が支給されます。それとは別に辞書やワーク、参考書など学校が指定する教材の購入費、給食費、クラブ活動の費用、交通費などの費用も支給されます。原則として申請には領収書が必要です。

出産扶助

児童福祉法の入院助産制度が対象にならない場合、出産扶助を使用して出産費用に充てられます。

生業扶助

収入を増やしたり定職に就くために必要な資金を扶助します。技能を修得するための費用や、免許取得費用、資材や器具を購入する費用などが対象です。

就労に必要なスーツなどの衣類、靴や鞄などの購入費用も対象になります。また、高校や高等専門学校に行くための授業料や交通費なども生業扶助の対象です。

葬祭扶助

家族の葬儀を行わなくてはいけない際に受けられます。

一時扶助が受けられるかどうかもチェック

上記の保護費のほかにも、一時的な出費に対応した「一時扶助」があります。

被服費

布団類

布団は就寝に不可欠ですので、元々布団がない場合や手持ちのものが全く使えなくなったときは扶助があります。打ち直しの費用も対象です。

被服

衣類がない、もしくは全く使用できなくなった場合に申請ができます。災害時には世帯人数に応じて別箇支給があります。また、子供が小学4年に進級する際にも学童服の購入費用が支給されます。

入院

入院に必要なパジャマや衣類がない場合、購入費用を申請できます。

出産

新生児のための寝具や衣類、おむつの準備費用が対象です。

おむつ

紙おむつや布おむつ、貸しおむつなどを使わなくてはいけない場合、その費用を申請できます。

家具什器費

保護開始時に最低限の生活に必要な家電がない時、長期入院や退所後、転居後などで新たな家電を用意できない時など、条件に当てはまった場合のみ支給されます。

支給と対象となるのはあくまでも生きていく上で必要最低限のものだけです。炊飯器、冷蔵庫、洗濯機、コンロ、食事に不可欠な食器や調理器具などが該当します。スマホやテレビなどは対象ではありません。

移送費

障害者支援施設や公共職業能力開発施設への通所、出産のための入院、アルコール症の方の断酒会の活動、求職活動、家族の葬儀や危篤時など、やむをえない事情で移動が必要な際は交通費が支給されます。

入学準備金

小学校や中学校、高校に入学する際、制服やランドセル、鞄、運動服などの購入費が支給されます。

上記以外にも様々な一時扶助があり、住宅の破損を修理するための費用、就職活動のための費用も対象になります。対象が幅広いので、ケースワーカーの方に相談をしてみましょう。

自分や家族の状況によっては支給額が増えることも

身体障害者手帳もしくは精神保健福祉手帳を持っている家族がいれば支給額が増えます。高齢者の方も状況によっては身体障害者手帳を申請できる場合があります。

手持ちのもの、家電品などを売る

生活保護受給中は収入を報告しなくてはいけません。しかし、一時的な所得であれば許容されますので、売れるものは売ってみましょう。壊れた小型家電でも、オークションなどでは意外な値段がつくことがあります。ジャンク品を集めて販売している方も実際にいるようです。

生活福祉資金貸付制度を使おう

生活福祉資金貸付制度を使うと、生活保護受給中でも借金ができる可能性があります。一般的な金融機関からお金を借りることができない世帯を対象にしたもので、無利子もしくは非常に低い利息で借金ができます

対象となる世帯

生活福祉資金貸付制度は、本来は以下のような世帯を対象にしています。

低所得世帯

市町村民税非課税程度の収入しかなく、金融機関の貸付が利用できない世帯

障害者世帯

療育手帳や身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳などの交付を受けた人がいる世帯

高齢者世帯

65歳以上の高齢者の世帯

貸付が受けられる用途

生活福祉資金貸付制度には以下の4種類の貸付があります。

総合支援資金

生活再建までに必要な費用を借りられる生活支援費、敷金や礼金などアパートなどを借りるときに使える住居入居費、技能習得や債務整理など一時的に必要な費用を借りられる一時生活再建費があります。

福祉資金

介護、福祉関連、冠婚葬祭など幅広い用途に使用できます。福祉資金の「緊急小口資金」は急を要する際に使用できるもので、5日程度で融資が受けられます。

教育支援資金

大学入学などにかかるお金ををここで借りることができます。

不動産担保型生活資金

不動産を担保にして貸付を行います。自分の不動産を所持している高齢者向けです。

生活福祉資金貸付制度の利用方法

生活福祉資金貸付制度は市町村の社会福祉協議会で申込むことができますが、平成27年より総合支援資金、緊急小口資金の申込には自立相談支援機関を利用することが条件になりました。貸付を行うと同時に、民生委員が相談支援を実施します。

自分の住んでいる地域を管轄する協議会や自立相談支援機関が分からない場合は、都道府県の社会福祉協議会や自治体に問い合わせをしてください。

貸付までの流れ

  1. 社会福祉協議会・自立相談支援機関に相談
  2. 申込書類の提出
  3. 都道府県の社会福祉協議会による審査
  4. 結果連絡
  5. 契約・振込

融資までには数週間以上かかる例もあるようです。緊急小口資金であれば5日程度で借りることが可能です。

生活保護受給中に借金をしたらどうなる?

もし、どうしてもお金が足りずにこっそりお金を借りると、相応の処分がくだされます。長い目で見ても損する可能性が非常に高いので、どんなリスクがあるのか紹介していきます。

借りた分だけ支給額が減額される

生活保護を受けている人が金融機関からお金を借りると、その分のお金は収入としてみなされます。もし借金がバレたらその分の保護費が減らされます。10万円を借りると支給額から10万が減額されるのです。もらえるお金が10万円減って借金が10万円増えたということになるので、損であることは明白です。

借金がバレる可能性は高い!

受給者の預金通帳は定期的にチェックが入ります。消費者金融は振込みを行う際、会社名を別の名称にするケースが多いです。そのため通帳を見ただけでは借金とはバレないかもしれませんが、万単位で振込みがあった時点で「何らかの収入があった」と思われる事は確実です。銀行振込で融資を受けた場合は絶対にバレます。

また、ケースワーカーは受給者の生活の変化にも目を光らせています。価格が高めの家電などが増えていたら怪しまれるでしょう。近年は生活保護の不正受給が問題になっていますので、ケースワーカーのチェックも厳し目になっていると言われています。

受給が取消になるケースも

もしバレてしまったときには生活保護の不正受給とみなされ、最悪の場合は受給取消や返納になる恐れもあります。バレたリスクのほうが高いので、受給中にお金を借りることはやめましょう。

元々借金があった場合はどうなの?

借金があるから生活保護を受けられないというわけではありませんが「国民の税金で借金を返すことになる」とマイナスのイメージを抱かれる傾向があります。そのため、借金がある旨を福祉事務所に相談すると債務整理をすすめられます。

受給者が債務整理をする際は法テラス(日本司法支援センター)に相談をすると、自己破産の際の費用を立て替えてくれます。自己破産の手続きを行うと借金が全てなくなります。

もちろん自己破産にはデメリットもあります。事故情報が個人信用情報機関に掲載されますので、5年~10年ほどの間はクレジットカードを作ったりお金を借りたりできなくなります。しかし借金の金額が大きい場合、ごく限られた生活保護費から借金を返済していくより破産をしたほうが生活が楽になります。

生活保護を隠してカードローンの申込はできる?

保護を受けていることは言わなければバレませんので、申込自体はできるでしょう。しかしローンの申込には勤務先を必ず申告しなくてはいけません。審査の際は本人がその会社に勤めているかを確認する「在籍確認」を行いますので、ウソの勤務先を報告すると確実にバレます。

虚偽の報告をすると、それが分かった時点で審査に落ちます。ウソの申告をする方に融資をしたいと思うでしょうか。いずれにせよカードローンの利用はできません。

「生活保護でもOK」と謳う会社に注意!

生活保護費は生活に必要な最低限の費用しか受給されません。その限られた金額から借金を返済していくのは困難です。ただでさえ困窮している方を更に追い込む結果になるため、金融機関は生活保護の人に絶対に貸付を行いません。

「生活保護でも貸します」と甘い謳い文句で広告を出している金融機関は、その時点で危険なヤミ金です。法外な利息で返済を迫り、厳しい取立てを行います。絶対に手を出さないで下さい。

まとめ:生活保護の方がお金を借りるには

☆申請できる費用は申請しよう
☆「生活保護でもOK」と謳う金融機関は絶対にNG
☆生活福祉資金貸付制度を利用しよう

受給者は支出を倹約し暮らしを立て直すことが生活保護法で定められていますので、借金をするべきではないとされています。そのため借金をしたい場合、金融機関に申込をしても審査には通りません。

追加で申請できる費用があるかもしれませんので、困ったときはケースワーカーに相談するのが一番です。生活福祉資金貸付制度ならお金を借りることができる可能性もあるので、そちらに申込をしてみましょう。闇金融などには絶対に手を出さないでください。

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