Webメディアの”タイアップ記事”ってどんな時に出稿すると効果的?
星の数ほどあるといわれるWebメディアから、最適な媒体を選ぶにはどうしたらいいのだろう…
マーケティング施策として、Webメディアへのタイアップ広告出稿を考えた時、適切なタイミングや媒体の選定、タイアップ記事(記事広告)の効果をどう捉えるか等、出稿を決意するまでに様々な疑問や悩みを抱えている方が少なくないのではないでしょうか。
そこで、本ブログでは実際にタイアップ記事を出稿した方の活用事例の紹介を通して、記事広告のメリット・デメリットを探っていきます。
今回は2020年8月にWebメディア『grape』でタイアップを行った、パナソニック株式会社 ライフソリューションズ社 広報課の奥瀬様、足立様にお話を伺ってきました!
パナソニック株式会社 ライフソリューションズ社住宅はもとより、オフィスや商業施設、スマートタウンといった街・社会を形づくる領域から、自転車などの移動空間領域に至るまで、人々の「くらし」に関わるあらゆる場面で事業を展開している会社です。
お久しぶりです。
本日はよろしくお願いいたします!
よろしくお願いいたします。
まず、インタビューに入る前に、事例となる記事を簡単にご紹介します。
作成したタイアップ記事について
今回、事例としてご紹介するのは、こちらの記事です。
9月1日の『防災の日』に合わせ、防災意識を高める目的で8月下旬に記事を掲載しました。
過去の歴史を振り返ると、日本では毎日何かしらの災害が起こっていることがわかる『365日 災害カレンダー』を導入として記事を展開。災害時に直面する事態を想像させて危機意識を高め、”災害の備えを普段の生活に取り入れることが大切”というメッセージに落とし込んでいます。
そして、日常的にできる備えを突き詰めていく中で、自然に製品の紹介へつながる、というもの。加えて記事の下部には、読者の態度変容を探るためのアンケートが設置されています。
『備え』という身近なようで、キャッチーに伝えづらいテーマを、読者に自分事として捉えてもらうことに成功した記事ができあがった背景、その活用法についてお話を伺いました。
当時抱えていた課題と施策とは
当時の施策を行おうと思った背景と抱えていた課題について教えてください。
『創蓄連携システム』や『エコキュート』など「備え」系商材の訴求するため当社では、「毎日が備える日」という取組を実施していました。
災害が起こってから対応を考えるのではなく、災害の備えを普段の生活の中に取り入れる意識を持つ方が増えるように、”事前に備えること”を広く伝える目的です。
その「毎日が備える日」の取組の中で2020年4月に、静岡大学防災総合センター 岩田孝仁特任教授による監修の元『365日 災害カレンダー』を制作したのですが、365日災害が起きていることお知らせし、もっと防災意識を上げたいと思っていました。
せっかく作ったのに活用できない、という悩みを抱えていたのですね。
”365日災害カレンダー”をどのようにPRしていきたいと考えていましたか。
自然にメディアに拡散することと合わせてタイアップを出稿するイメージでした。
買い物をする時、缶詰やレトルト食品、飲料などを多めに買っておくなど、普段の生活ですぐできる簡単なことでも備えになるんです。これをローリングストック法といいます。
そういった事前の備えを突き詰めていくと、外に避難するのではなく“自宅を『究極の避難所』にする”ことができるんです。この選択肢があることを多くの方に知ってほしいと思いました。
タイアップ記事出稿を決めた理由と出稿時に気を付けていること
その中で、何を期待してWebタイアップの出稿を決めたのでしょうか。
災害時、防災リュックのように避難の際に必要な物を外に持ち出す方向性で備えを考えがちですが、前述の“自宅を『究極の避難所』にする”という視点と「毎日が備える日」という意識を持つ人を増やすためです。
自宅を避難所にできたら安心ですが……まだそういった視点を持っている人は少なそうですね。
もし知っていれば、将来家を買うときに疑問に思わなかったかもしれないところで選択肢が広がります。例えば、給湯器は湯が出ればいいという考えの人が多いけれど、エコキュートだったら給湯器として使えるだけでなく水を貯めておくことができるので、停電時や断水時には生活用水としても役立ってくれます。
タイアップ記事が、いつか家を建てる時に取れる選択肢を広げるための種まきになればと思い、出稿を決めました。「そういえばエコキュートってWeb記事で読んだかも…」と思い出してもらえるといいな、というようなイメージですね。
あと、ちょうど自然災害が重なったり長雨が続いたりしている時期で、水の確保、備えという部分でエコキュート等の製品と絡められたら響くのではないか、と考えました。
実際に何かを選択するタイミングで、過去に読んだ関連記事が思い出されて、意思決定に影響を与えられるのは記事で訴求するメリットですよね。
タイアップ記事を実施するうえで気を付けていることがあれば教えてください。
宣伝ではなく広報担当なこともあり、商材をそのまま押し出して紹介するのではなく、読者目線で、記事をいかに読んでもらうかという視点を何より大切にしています。
また、記事を作成している編集部が読者のことを1番理解していると思うので、書き方は完全に媒体にお任せしています。私たちは、媒体の方からしたらクライアントという立場にあるため、気を使って商品を目立たせるような記事を書いて下さることも多いですが、それよりも読者が最後まで読みたくなるような、読み物としておもしろい記事に仕上げたいと思っています。
たしかに、一読者として読んだ時に、いきなり商品を強く押されると引いてしまいますよね。
そうですよね。今回も、企業色や製品が全面に出たことによる離脱を避けたかったため、できる限りパナソニック色を抑えて、記事の終盤で必要な部分にのみ製品名を出す形にしました。
普段からさまざまな媒体のPR記事をチェックしている足立さま
Webメディア『grape』を選んだ理由
満を持して伺います!さまざまなWebメディアの中からgrapeを選んだ理由を教えてください。
grapeを知ったのは、SmartNewsに載っている記事を読んだのがきっかけです。女性に見てもらえる記事だと思いました。エコキュートは女性に決定権がある商材なので、多くの女性に読んでもらえるメディアを探していました。
あと、芸能関連記事の書き方が良かったです。芸能記事は興味を引くためにちょっと尖った取り上げ方をする媒体が多いけれど、ポジティブな記事が多かったのも好印象でした。
SmartNewsで記事を読むとき、どこの媒体の記事か意識しているという奥瀬さま
その媒体の他のタイアップ記事を読んで、安心して任せられるか判断しています。
一番の決め手は、記事の質です。ほかにはターゲットとなる読者層がいるかを見ています。それらと比べると、PV等の数値的なデータはそこまで重要視していません。
ありがとうございます!grapeのタイアップ記事では、編集記事に馴染むような自然な訴求になるように構成や表現の仕方を心がけているので、記事の質で選んでいただいて嬉しいです。
他のメディアと悩みましたか。
普段お付き合いがあるのはモノ系メディアや経済紙など男性向けのメディアが多いです。
そのほかにも話題の時事ネタを扱うメディアの提案もあり検討しましたが、少し固い印象があったため、ターゲットが女性であることも考慮しgrapeに決定しました。
『grape』でタイアップをやってみて
率直な感想と良かった点や気に入った点を教えてください。
正直、全体的にここまで良い結果が出ると思わなかったので、記憶に残りました。特に、記事からLPへの遷移数を増やすことは難しいイメージがあったため、CTRが高く、想定を超える良好な結果に驚きました!
記事の終盤でやっと出てきた商品名をリンクにして、ページに遷移できるようにしましたよね。
メッセージ性を優先して商品を押さなかったからこそ、その商品への興味が高まってLPへの遷移率が高まったのではないかと考えています。
それに、読了率が高く、読者に記事をしっかり読んでもらえたことが分かったことも特徴的でした。女性の読者に共感してもらえたと感じられて良かったです!
「共感」を得られるような記事というのが、編集記事、タイアップ記事問わず、grapeの一つのテーマになっているので、そう感じていただけたと聞けて、安心して「成功事例になった」と言えます!
続いて、タイアップの評価基準はどこにおいていますか。
広報だからということもあるかもしれませんが、しっかり読まれているかどうかです。そのため、PVよりも読了率やヒートマップを重視しています。
grapeのレポートに記載している、読了率を可視化したヒートマップのサンプル ※本件のレポートではありません。
他のタイアップと比べると少し長めの記事だったのですが、その中でも読了率が非常に良く、読者に自分事と思って読み進めてもらうことができたのではないかと思います。
ちなみに、記事末で募集した読者アンケートについてはいかがでしたか。
読了率が高く、アンケート回答者へのプレゼントが記事内容に沿った防災グッズだった中でのアンケートだったため、本当に興味ある人がアンケートを答えてくれたと感じられました。
現状では、防災意識はありつつも実際の対策は行えていない人が多いということや、記事内で伝えたかった備えの意識についてインプットできたことがアンケートから分かって良かったです。
読者のことを一番に考えて記事を作成してほしい、と力強く話されていたのが印象的なお2人。
タイアップ記事に対して求めること(評価基準)を明確にした上で、文体や構成はメディアに委ねつつ、読者目線を持って進めていたことが成功のポイントだったと考えられます。
今回のような啓発的な内容を訴求したい場合、タイアップ記事という選択肢は効果的なのではないでしょうか。
今回は、インタビューにご協力いただきありがとうございました!
パナソニック株式会社 ライフソリューションズ社住宅はもとより、オフィスや商業施設、スマートタウンといった街・社会を形づくる領域から、自転車などの移動空間領域に至るまで、人々の「くらし」に関わるあらゆる場面で事業を展開している会社です。
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