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ヘレン・ケラーに3日間だけ、奇跡が起きたら 美しい世界観に、心を奪われる

By - grape編集部  公開:  更新:

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明日、視力を失ってしまうかもしれないと想像してみてほしい。するとあなたの目は今まで見過ごしていたものに目を向け、見るものすべてを愛おしく感じるだろう。

2018年6月に、没後50年を迎えるヘレン・ケラーの言葉。

目が見えず、耳が聞こえないという盲ろう者でありながらも、世界各地を歴訪し、障がい者の教育・福祉の発展に尽力した人物です。

もし私の目が3日間だけ見えるとしたら

目が見えないことから多くを学んだヘレン・ケラーが、もし3日間だけ目が見えるとしたら…。

彼女は自分の瞳に、何を映すのでしょうか。

1日目~First Day

「愛と優しさで、私の人生に生きる喜びを与えてくれた人たちを見てみたい。」

ヘレン・ケラーの周りには、いつも支えてくれる人たちの姿がありました。

そして彼女を語る上で欠かせないのが、恩師であるアン・サリヴァンの存在。

彼女が最初に自分の目で見たいと思うのは、人生の扉を開いてくれた恩師の顔です。

そして、笑顔で迎え入れてくれる大切な友人や、人生の大海原へと旅立つ前の赤ちゃんの顔を、見たいと望むのです。

この願いからは、彼女の美しい心や感性、表現力の豊かさが伝わってきます。

2日目~Second Day

「夜明けと共に起き、太陽が眠っている地球を目覚めさせる光のパノラマを畏敬の念をもって見守りたい。この日は、過去、現在の世界をかけ足でまわって、人類の進化の壮大なドラマを見るだろう。」

草原に佇む動物たち、草木を濡らす雨のしずく…陽の光が差し込み、光り輝く自然の数々。

美術館では、歴史的芸術家たちの作品をじっくりと見て、それらに込められた人間の魂を読み解きます。

夜の劇場では、舞い踊るダンサーたちが生み出すリズムの喜びを、動きとして感じ取るのです。

自然や芸術、文化など、幅広い物事に関心を持つ彼女は、好奇心にあふれる性格の持ち主であることが分かります。

3日目~Third Day

「美しい夜明けに再び挨拶をし、現代社会で働く人々の世界で過ごそう。」

ニューヨーク・マンハッタンの高層ビルが目の前にそびえ立ちます。何百万人もの人生の一部であるこの景色。想像でしか見えていなかった景色と、現実の景色を見比べるのです。

五番街から街を一巡し、スラム街や子どもたちが遊ぶ公園など、ニューヨークの市内をくまなく歩きます。

心地よく楽しい光景もあれば、悲しく痛ましい光景もあるという、現実。しかし、現実から目を背けず、受け止めようとする彼女からは、心の強さが感じられます。

見えることの価値とは?

ヘレン・ケラーのエッセイ『Three Days to See』をもとに制作したこちらの動画。

彼女が暮らしたニューヨークを舞台に、美しい世界観を描写し、見えることの素晴らしさを訴えています。

すべての感覚を最大限に使って、この世が見せてくれる喜びと美しさを讃えようではないか。でもきっと、見えるということは何より素晴らしいに違いない。

人生を前向きに生き抜いたヘレン・ケラーからの、私たちへのメッセージです。

見えることが当たり前だと思っている。しかし、見えることが当たり前ではなくなったと想像した時に、あなたなら何を見たいと思うでしょうか。自分の心に、問いかけてみませんか。

L.JP.MKT.OP.04.2018.1351


[文・構成/grape編集部]

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