磁石の捨て方のポイントとは？強力な磁石を捨てる際の注意点も解説

磁石の捨て方は、自治体によって異なりますが『不燃ゴミ』として出すのが一般的です。

本記事では、磁石の捨て方における注意点をまとめました。強力な磁石をそのまま出すのは危険なため、正しい捨て方を理解する必要があります。

参考例として、３つの自治体における磁石の捨て方も紹介しました。磁石の捨て方や注意点が知りたい人は、ぜひ本記事を参考にしてください。

磁石の捨て方の基本

磁石は、一般的には『不燃ゴミ』に分別されることが多いようです。まずは、基本的な磁石の捨て方を解説します。

基本的には『不燃ゴミ』として分別されることが多い

家庭から出るような磁石は、基本的に『不燃ゴミ』として処分するように指示されることが多いでしょう。

小さい磁石は不燃ゴミになる場合が多いようですが、ゴミ袋に入りきらないほど大きな磁石の場合は『粗大ゴミ』として分別する自治体もあるようです。

磁石は、資源としてリサイクルされるため、分別を意識する必要があります。必ずお住まいの自治体の指示に従って磁石を処分してください。

磁石が製品に含まれている場合は分別して捨てる

磁石を含む製品の場合は、簡単に分解ができるようであれば取り外し、磁石以外のパーツも分別します。

分別したパーツも、自治体が定めたルールに従って捨てましょう。

磁石を取り外せない場合は『不燃ゴミ』

製品に磁石が内蔵されていたり、原料の１つとして磁石が使われたりしている場合は、取り外しができません。分解できない場合は『不燃ゴミ』に分別されることが多いようです。

基本的には、自治体における分別方法に従いましょう。

マグネットシートの捨て方は自治体によって異なる

マグネットシートは、『可燃ゴミ』に分別する地域と『不燃ゴミ』に分別する地域に分かれているようです。捨てる際には、お住まいの自治体における分別ルールを確認しましょう。

マグネットシートは樹脂と酸化鉄によって構成されるため、一般的な磁石とは違い『可燃ゴミ』に分類する自治体もあります。

自治体における磁石の捨て方の参考例

一般的な磁石の分別について解説しましたが、実際のところは自治体によって異なるようです。具体例として、静岡市、横浜市、大阪市における磁石の捨て方をまとめました。

実際に磁石を捨てる際には、お住まいの地域の分別方法を必ず確認しましょう。

分別方法を確認しても磁石の捨て方が分からないという場合は、市区町村の環境課に相談してみてください。

静岡市

静岡県静岡市では、磁石の種類によって『可燃ゴミ』『不燃ゴミ』『粗大ゴミ』に分かれるようです。

例えば、マグネットシートの場合だと『可燃ゴミ』、マグネット付きフックとマグネットバーは『不燃ゴミ』か『粗大ゴミ』に分別するように指定されています。

横浜市

神奈川県横浜市では、磁石を『不燃ゴミ』として分別するようです。捨てる際には、磁石を空き箱や厚紙、新聞紙などで包み、品物名を記載する必要があるのだとか。

なお、磁石入絆創膏、方位磁石、マグネットシート、マグネット付きフックなどは『燃えるゴミ』に分別されるようです。

大阪市

大阪府大阪市では、磁石を『可燃ゴミ』に分別します。３０cm以下のマグネット製の囲碁盤や将棋盤も『可燃ゴミ』に該当するようです。

大半の自治体では磁石を『不燃ゴミ』として処分しますが、大阪市では『可燃ゴミ』に分別します。

磁石の捨て方におけるポイント

磁石をゴミ集積所に出す際には、回収時にトラブルが起きるような捨て方は避けてください。

本章では、磁石を捨てる際に気を付けるべきポイントを解説します。

紙や鉄製の箱で包装する

磁石を捨てる際には、『磁力を弱める』ために工夫して捨てることがポイントになるでしょう。

磁石の磁力が強いまま捨てると事故につながり、ゴミの収集や処理をするスタッフに思わぬケガを負わせてしまう可能性もあります。

そのため、磁石を捨てる際には回収時にトラブルが起きるような捨て方は避けるべきです。本章では、磁石を捨てる際に気を付けるべきポイントを見ていきましょう。

磁力が強いまま捨てると事故につながり、ゴミの収集や処理をするスタッフに思わぬケガを負わせてしまうかもしれません。

磁力を弱めるには、できるだけ分厚く包むことがポイントです。また、包装後には、外側に磁石が入っていることを記しておくとよいでしょう。

量が多い場合は複数回に分ける

一度に多くの磁石を捨てると、磁力が強くなる場合があります。量が多い場合は、複数回に分けて捨ててください。

磁石が多いと、ゴミ収集車の内部や搬入先の選別機に貼り付いてしまい、機械の故障につながりかねません。金属のゴミを引き寄せてしまい、作業中にケガを負わせてしまう恐れもあります。

磁力を弱めるためには、複数回に分けて捨てるのも重要なポイントです。

強力な磁石の捨て方

磁石を捨てる際には、数だけではなく大きさも意識してください。大きい磁石の場合は、梱包しても磁力が弱まりにくく、分割して捨てることも難しいでしょう。

家庭ゴミで滅多に出ないような巨大な磁石は、粗大ゴミに分類されるようです。ただし、大きさの基準は自治体によって異なります。

前例がない大きさの磁石は、自治体の分別表にも記載がない可能性が高いため、市区町村の環境課などに確認しましょう。

本章では、強力な磁石や大きな磁石の処分方法について紹介します。

自分でゴミ処理センターに持ち込む

磁力が強い磁石やサイズが大きい磁石の場合は、自分でゴミ処理場に持ち込める自治体も少なくありません。

自治体によっては事前に予約が必要な場合もありますので、まずは市区町村の環境課に相談してみましょう。また、自分でゴミを持ち込む際には有料になる可能性もあるので、費用についても確認するとよいでしょう。

リサイクル業者に回収してもらう

磁石が大きい場合や大量にある場合は、リサイクル業者に回収してもらうのも１つの手です。リサイクル業者では、回収した磁石を資源として活用するため、環境にやさしい捨て方といえるでしょう。

中には、磁石の買い取りを行っている業者も存在します。買い取りが実現しなかった場合は、有料での引き取りになる可能性もあるため、問い合わせた際に確認しておきましょう。

リサイクル業者を探す際には、その地区において『一般廃棄物収集業』許可を取得しているかが重要なポイントです。各市町村のウェブサイトで、許可業者の名簿や一覧を確認してみましょう。

なお『産業廃棄物収集運搬業許可』や『産業廃棄物処理業許可』を取得し提示している業者であっても、磁石は回収できません。依頼する際には、『一般廃棄物収集行』許可を持っている業者であるかを確認してください。

磁石の捨て方の注意点

磁石を捨てる際に注意してほしい特殊な注意点について解説します。

ネオジム磁石を捨てる際には取り扱いに気を付ける

ネオジム磁石は磁力が非常に強いため、勢いよく吸着することがありますが、その衝撃によって表面のメッキが剥がれるケースもあるようです。

その状態のまま長期間放置すると、剥がれた面が粉化し発火するリスクがあるのだとか。傷付いたネオジム磁石は、粉化する前に厳重に梱包して速やかに捨てましょう。

簡単で費用がかからず環境にやさしい捨て方を意識する

磁力を弱めるために脱磁器を利用する方法もありますが、あまりおすすめはできません。

脱磁器は市販されていますが、購入するのに数万円ほどかかります。レンタルできる商品もありますが、見つけるのは難しいようです。

脱磁器を利用することで磁力を弱めることはできますが、専門的な知識が必要です。また、高い磁力を持つネオジム磁石に含まれる『ネオジム』はレアアースの一種であるため、大切な資源を失うことにもなりかねません。

脱磁器を使って自分で処理するよりも、ゴミ処理センターへ持ち込むなど、簡単で費用がかからず環境にもやさしい捨て方を選びましょう。

磁石の捨て方を守って正しく処分しよう

磁石は、基本的に『不燃ゴミ』に分別されることが多いようですが、製品に組み込まれており分別できない場合は、自治体のルールに従って捨てましょう。

集積所に出す際には磁力を抑えるために梱包することで、回収時の事故やケガを防げます。

また、ゴミ処理センターに持ち込んだり、リサイクル業者に回収してもらったりする方法もあるようです。本記事を参考に、磁石を処分する際には正しい方法で捨てることを心がけましょう。

※この記事は、一部各自治体のウェブサイトを参照しています。

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[文・構成／grape編集部]