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熱いお風呂は肌に良い? 悪い?  皮膚科医が教える入浴方法に「初めて知りました」「逆効果だったのか」

By - COLLY  公開:  更新:

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※写真はイメージ

体が冷えた時や、しっかり疲れを取りたい時には、熱々のお風呂に入って温まりたいところ。しかし、実は熱々のお風呂は乾燥肌の大敵です。冬の乾燥とお風呂の入り方について、皮膚科の松尾眞二郎先生に聞きました。

乾燥は美肌の大敵!!

「外気の湿度が低いうえに、暖房やストーブをつける冬は、特に乾燥に気を付けましょう」と話す松尾先生。

では、乾燥肌になると、いったいどのような影響があるのでしょうか。松尾先生は「まず、皮膚の防御機能低下が挙げられます」と指摘します。

「私たちの皮膚は鎧のようなものです。皮膚は物理的なものから守ることはもちろん、さまざまな菌からも身を守ってくれています。ところが、皮膚の表面に水分や皮脂がなくなると角質が取れてしまい、自然免疫が機能しづらくなってしまうのです」

それだけでなく、乾燥はかゆみの原因にもつながります。

「昔はかゆみと痛みの神経は同じだとされていましたが、ここ10年の研究によるとかゆみの神経は別に存在することが分かっています。かゆみの神経は乾燥すると皮膚の表面である表皮まで伸び、そのためにかゆみを感じやすくなるのです。さらに、乾燥したことで角質が取れ、刺激を受けた神経がかゆみを引き起こすこともあります」

さらに、乾燥肌が定着してしまうとこんなデメリットも。

「汗の排出が上手にできなくなることも考えられます。水分が足りていない皮膚は排出した汗まで吸ってしまうことがあるからです。乾燥肌は美肌の大敵であるだけでなく、体の調子まで狂わせてしまう恐れがあるのです」

こう聞くと、美容の面だけでなく、健康を守る意味でも、乾燥肌にならないよう気を付けたいですね。

乾燥を避ける入浴の仕方

では、乾燥しにくいお風呂の入り方はあるのでしょうか。

「高温のお湯を使ってしまうと、皮脂膜を溶かし、角質などがはがれることにより乾燥が進んでしまいます。基本的には『体温よりも熱いお湯は乾燥する』と考えてください。シャワーも40℃以上の熱いお湯は避けたほうがいいですね。湯船に入る場合だと、どれだけの時間入っても乾燥のしやすさは変わらないのですが、それでも5分程度に抑えて欲しいです」 

さらに、入浴による肌の乾燥を防ぐためには、入浴後のケアも重要です。

「入浴後は5分から10分の間に保湿をしましょう。おすすめはヘパリン類似物質が入っている保湿剤です。ヒアルロン酸もおすすめですが、高価なものが多い。最近注目されているセラミドに関しては、以前よりも安価で見つけられると思いますよ」

ヘパリン類似物質は、親水性により水分子を引き寄せて保持してくれる物質です。医薬品にも含まれ、血行の促進や、保湿作用が認められています。安価なので手に取りやすいというのもおすすめの理由だということです。

これらの注意点を守り、美肌を保ちながら寒い冬を乗り切りましょう。

【プロフィール】医療法人ひまわり会・天神皮ふ科理事長 松尾 眞二郎

2009年4月に中野皮膚科を継承。患者数の増加、医療機器の増設に伴いより広い診療スペースの確保のため2011年12月に現在のところに移転。福岡市で生まれ育ち、1991年10月に金沢医科大学を卒業。卒業後は九州大学皮膚科、原三信病院、国立福岡中央病院(現、九州医療センター)で研修を受けた。 所属医学会:日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本抗加齢医学会


[文・構成/grape編集部]

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