身体とともに、心も大きく成長する思春期は、悩みごとが増える時期でもあります。

特に恋愛をすると、好きな人のことが頭から離れず、ついボーっとしてしまうこともあるでしょう。

女子高生の裕子も、教室の窓から外を見つめ、上の空な様子。

それを見た友人たちが「もしかして恋！？」とはやし立てますが…。

この作品は漫画家の羊の目。さんによるものです。

友人たちに尋ねられ、『恋』をしていることを、あっさりと認めた裕子。

しかし、その相手はクラスの男子ではなく、『ポリ塩化ビニル（以下、塩ビ）』だったのです！

最初は驚いていた友人たちですが、裕子が『塩ビ』の魅力を語っていると、次第に心を惹かれていきます…。

女子高生たちに想いを寄せられる『塩ビ』とは、一体どういうものなのでしょうか。

女子高生をとりこにした『塩ビ』とは…

プラスチックの一種である『塩ビ』。

鉄の約６分の１の質量でありながらも、水や薬品などに強く、丈夫で長持ちするため、水道のパイプ、家の壁紙や床材といった、長年にわたって使われる製品の素材になっています。

その上、長期間使用された後でも、リサイクルすることで、新たな姿に生まれ変わることもできるのです。

また、加工をしやすい『塩ビ』は、私たちの身近なものにも多く使われています。

食品を包装するラップフィルム、スマホの充電ケーブル、バッグ、フィギュア、消しゴムなど、さまざまなものに形を変えて、活躍しているのです！

環境にもやさしい『塩ビ』

多くのプラスチックの原料は、そのほとんどが石油です。

一方で『塩ビ』は、原料の６０％が『塩』。地球に豊富にある海水から作られているので、限りある石油資源を大幅に節約できます。

『塩ビ』の製造に使われる塩は、オーストラリア、メキシコ、インドなどから輸入されたもの。

人工的に加熱せず、自然の力のみで海水を蒸発させて作られた『天日塩』が使われているので、地球にもやさしい素材といえそうです！

さまざまな場面で使われている上に、環境への負荷も小さい『塩ビ』。

私たちの暮らしを陰から支えてくれる、大切なものだったのですね。

あなたも、身の回りで『塩ビ』が使われているものを探してみてはいかがでしょうか。

女子高生たちのように、だんだんと『塩顔のイケメン』に見えてくる…かもしれませんよ！

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[文・構成／grape編集部]