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「どうして。」の言葉の奥に見える『恐怖』 女王が直面した悲劇に身震い

By - grape編集部  公開:  更新:

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80点にもおよぶ、個性豊かな『恐怖』の数々

人間にとって普遍的な感情である『恐怖』に焦点をあてて名画を紹介し、ベストセラーとなったドイツ文学者・中野京子の著書『怖い絵』。

刊行10周年を記念し、『怖い絵』の中で紹介された名画や、新たに選び抜かれた作品を集めた展覧会が、東京・上野の森美術館で10月7日より開催されています。

本展は、怖さを語る切り口として、『神話と聖書』『悪魔、地獄、怪物』『異界と幻視』『現実』『崇高の風景』『歴史』と、1章から6章までのテーマごとに分かれた構成になっています。

展示されている絵画は、見るからに「怖い」ものから、一見美しいようで背後に隠された物語を読み取ると「怖い!」というものまで、個性豊か。

「この絵が来ないなら、展覧会はしません」

特別監修者の中野さんに、そういわしめた《レディ・ジェーン・グレイの処刑》は、展覧会最大の注目作。

担当者が、失踪しようかと思ったほど借りるのに苦労した本作は、イギリス・ロンドンのナショナルギャラリーから無事貸し出され、初来日となりました。

女優・吉田羊も感銘を受ける

ナビゲーターと音声ガイドを務めた女優・吉田羊さんは「ジェーン・グレイの舞台があったら、侍女の役をやりたい」と語り、女優魂を静かに燃やしている様子。

吉田さんナビゲートの、落ち着いていて、それでいて緊迫感が伝わる声色に、背筋がゾクッとなることでしょう。

名画たちに魅了された吉田さんは、「この展覧会が、絵画鑑賞という人生の選択肢を増やすきっかけになれば」と語り、 東京では100万人を動員したいと、意気込みも見せてくれました。

絵画鑑賞が初めての人や、美術館は敷居が高いと思っている人でも、最後まで十分に見応えを感じられる「怖い絵」展。 あなたの中に宿る感性で、『恐怖』の数々を楽しんでみてはいかがでしょうか。

「怖い絵」展

会場・会期

●上野の森美術館 2017年10月7日(土)~ 12月17日(日)
●開館時間:午前10時~午後5時(入場は閉館の30分前まで)
※開館時間について、好評につき、土曜日9:00~20:00、日曜日9:00~18:00に開館時間を延長いたします。(入場は閉館の30分前まで)
※会期中無休


[文・構成/grape編集部]

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