【『夕暮れに、手をつなぐ』初回感想】永瀬廉の演じる音の優しさに心惹かれる 共感系、純愛ドラマの誕生
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広瀬すずと永瀬廉が出演する恋愛ドラマ『夕暮れに、手をつなぐ』が火曜からスタートした。爽やかで少し甘酸っぱい、そんな恋の予感がした初回。キャストと各シーンから紐解く、このドラマの見どころをお伝えしよう!
『夕暮れに、手をつなぐ』音楽の使い方にも注目
横断歩道でぶつかり、互いにイヤホンを落とすという漫画のような出会いから始まった浅葱空豆(広瀬すず)と海野音(永瀬廉)。
音が振り返ると、嬉しそうに男性と去っていく空豆の後ろ姿が見えた。
「運命の出会い、あっさり終了」
そうつぶやく永瀬廉の優しい声が耳に残るのを、ヨルシカの『春泥棒』がかき消す。
この出会いを『運命』と表現した音は、これから始まる何かを期待していたのかもしれない。
これからどんな物語が始まるのか、映画のような美しい映像と、今時の音楽がマッチして、番組冒頭から本作に引き込まれた人も多いだろう。
ヒットするドラマの法則は『音楽が良いこと』と聞いたことあるが、本作の音楽の使い方はとても美しく、初回からすでにヒットの予感がしている。
永瀬廉の演じる音の優しさに心惹かれる
永瀬廉といえば、人気を博するグループ『King & Prince』のメンバーであり、近年は朝ドラ『おかえりモネ』(NHK)や『わげもん』(NHK)などさまざまなジャンルのドラマに引っ張りだこだ。
子犬のような可愛らしさ、繊細さと、それでいて真剣な目つき、クールさも持ち合わせており、表情だけでもかなりバリエーションが広い。
かっこいい見た目とはギャップのある優しい声もまた魅力の一つだろう。
本作では、どこか頼りなさも感じるのに、困っている人を放っておけない、そんな優しさが、絶妙に声にマッチしていた。
婚約者に振られた空豆にジュースを奢ってあげたり、絶対に修羅場になるであろう元婚約者の家に一緒についていってあげたり、「さすがに人が良すぎる…!」という面が多々見えた。
空豆との会話で、「あまり人を好きにならないみたい」と話す音。
その言葉の裏には、これまでの人生、まだこれといった大恋愛も失恋もしていない、という、どこか寂しさと味気なさも感じた。
作曲家として、作品を生み出すには、まだ自分の人生に深みがないことをわかっているのだろう。その純粋さが、このドラマの真意に違いない。
また、2022年に放送された清原果耶主演の『ファイトソング』(TBS系)というドラマを思い出した。恋愛をすることで、間宮祥太朗演じる芦田はいい曲を生み出すことができたのである。
最後にいい曲を作ることができるのか、二人の恋愛と共に音のアーティストとしての成長も楽しみである。
純愛が求められる今、北川悦吏子脚本に期待!
このドラマの脚本は北川悦吏子氏。『オレンジデイズ』(TBS系)や『半分、青い。』(NHK)など時代にあったヒット作を数多く生み出している。
彼女の作品は、メッセージ性と共感性が強く、本作でも大恋愛をしていた空豆と、恋愛経験の少ない音が対照的に描かれている。
振られて感情的になる空豆も、うっかり見栄を張って嘘をついてしまう音も、なんだか共感できてしまうのだ。
さらに本作は完全オリジナルということで原作が存在しない。
『夕暮れに、手をつなぐ』というタイトルの意味も、今後の展開もまったく予想できないのである。
最近は不倫のようなドロドロしたドラマより、『silent』(フジテレビ系)や、Netflixオリジナルドラマの『First Love 初恋』など、純愛を貫くドラマがヒットを打っている。
高校生からの恋愛が実ったり、手を繋ぐ、初めてキスをする、そんなシーンですら初々しくてキュンとするような作品ばかりだ。
「自分もこんな時期があったな…」と懐かしさや照れ臭さを感じさせることがあるだろう。
『夕暮れに、手をつなぐ』このタイトルは、そんな純粋さを表しているのかもしれないと思う。これから始まる純愛ラブストーリーに期待である。
[文・構成/grape編集部]