花婿をSNSで見つけた女性は幸せになれるか？　20代女性の「今」を描く岩井俊二監督 最新作

Facebook、Twitter、LINEやmixi、Instagram…。今の世の中はSNSで多くの人達がつながっています。

でも、ちょっとSNSに依存しちゃってるかな、と感じることありませんか？

多くの人と気軽につながれるSNSですが、それにともないリアルな人間関係がなくなってしまうのも問題です。

岩井俊二監督の新作映画

そんな現代人が抱えがちな人間関係の問題を、独特の世界観で描いた岩井俊二監督の最新作『リップヴァンウィンクルの花嫁』が２０１６年３月２６日（土）より劇場公開されます。

主演は、日本アカデミー賞助演女優賞を２年連続受賞した黒木華（はる）さん。派遣教師を演じ、SNSを通じて知り合った男性と結婚します。

綾野剛さんが演じるのは何でも屋。結婚式への偽の出席者の手配、メイドの斡旋など、かなり胡散臭い仕事をするクセ者です。

シンガーソングライターのCoccoさんが演じるのはミステリアスなのに愛らしい女性。感情の赴くままに行動し、黒木さんを振り回します。

岩井俊二監督が生み出す世界

思えば１９９５年、岩井俊二監督が手掛けた劇場用長編映画の第一作となる『Love Letter』も女性の心情を描き、大ヒットした作品でした。

洋画に勢いがあり、邦画に元気がなかった９０年代。国内のみならず、韓国をはじめとするアジアでも大きなヒットを記録した作品です。その後の「邦画復活の布石となった」と言っても過言ではない程の影響力を持っていました。

また、翌１９９６年に公開された『スワロウテイル』も大きな話題をさらった作品です。

架空の街「円都（イェンタウン）」を舞台に、独特の世界観で描かれた美しい映像は、当時、「岩井美学」とも呼ばれ、多くの若者を魅了しました。

作中で登場する「YEN TOWN BAND」名義のサウンドトラックが大ヒットしたことでも知られています。

さらに２００１年に公開された『リリイ・シュシュのすべて』は、映画化までの歩みにも注目が集まりました。

インターネット上の誰もが書き込み可能な掲示板を使い、監督自身がネット小説を執筆。その小説を原作にするなど、当時誰も想像しなかった形で１本の映画作品を仕上げました。

岩井監督をして「もし選べるなら、この作品を遺作にしたい」と言わしめた代表作です。

特別企画が目白押し

そんな岩井俊二監督最新作『リップヴァンウィンクルの花嫁』の劇場公開を記念して、日本映画専門チャンネルでは、公開前日の３月２５日（金）２０時から翌２６日（土）２０時まで、「２４時間まるごと岩井俊二」を放送します。

上記３作品のほか、鈴木杏さんや蒼井優さんが出演した『花とアリス』、岩井俊二監督初の長編アニメーション作品『花とアリス殺人事件』など、岩井俊二監督の世界観を知る上で、欠かせない作品たちが放送されます。

また、３月２５日（金）２０時からの４時間は無料で放送されるほか、さらなる仕掛けも用意されています。

特別番組「２４時間まるごと 映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』公開前夜 完全生放送」や「リップヴァンウィンクルの花嫁 serial edition 【全６話】第１話」のほか、「オールナイトニッポンGOLD」では岩井俊二監督がパーソナリティを務め、黒木華さんやCoccoさん、綾野剛さん（生電話で出演予定）がゲストとして登場します。

映画制作時の苦労や、最新作に対する想い、また普段は聞けない裏話などが飛び出すかもしれない貴重な機会です。

劇場最新作『リップヴァンウィンクルの花嫁』を観る前に、岩井俊二の世界にどっぷり浸かってみてはいかがでしょうか？

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