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「命の限り、急げ」 若い兵士が背負った過酷すぎる『使命』とは…

By - grape編集部  公開:  更新:

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サム・メンデス監督の最新作『1917 命をかけた伝令』。

第一次世界大戦下、前線に重要な伝令を届ける若いイギリス兵の物語を描き、第92回アカデミー賞で『撮影賞』『録音賞』『視覚効果賞』の3部門を受賞するなど、高く評価されています。

特に注目されているのが『全編ワンカット映像』による、未だかつてない映像体験。

「一体どんな映像なの?」「何がそんなにすごいの?」と気になり、早速試写会に足を運んできました!

初めての映像体験に衝撃

『戦争をテーマにした映画』と聞いて、重い雰囲気の長編を想像していた私。しかし開始5分でそのイメージは覆され、すぐに作品に没頭してしまいました!

なぜなら、最初から最後まで息をつかせない怒涛のストーリー展開が待っていたからです…!

あらすじ

舞台は第一次世界大戦真っただ中の1917年。ある朝、戦地にいた若いイギリス兵のブレイクとスコフィールドは、上官に呼ばれ重要な任務を命じられます。

それは前線にいる友軍に、明朝の攻撃中止の『伝令』を届けること。間に合わなければ、ブレイクの兄を含む1600人の兵は全滅を免れません。

伝令を届けるため、2人はさまざまな危険が待ち受ける敵の占領地を急ぎます。

『全編ワンカット映像』によって、戦場の若い兵士の一日を生々しく表現した本作。

長回しの撮影手法を用いて、まるで生中継の取材のように兵士をカメラで追っていきます。

狭く混雑した塹壕を越えて敵の占領地に入るシーンでは、急に視界が開け、これまで見えなかった『戦場』が目の前に…。

視線の先にある荒れ果てた景色を見るだけで、これから待ち受けるミッションがいかに困難なものかを実感し、息のつまるような緊迫感が漂います。

作中ずっと、兵士と一緒に戦場を駆けているような没入感があり、ハラハラドキドキが止まりませんでした!

「予告でいわれていた臨場感・密着感ってこういうことか!」と納得。『全編ワンカット映像』だからこそのリアリティに、終始圧倒されました。

これはぜひ、映画館に足を運んで体感することをおすすめしたいです!

登場人物のキャラクターに、心ひき込まれる

本作は臨場感あふれる映像体験だけでなく、キャラクターの魅力もまた、見どころの1つです。

物語の中心を担う2人の兵士、ブレイクとスコフィールドはごく平凡な若者ですが、「敵地の中心にいる仲間に伝令を届ける」という無謀なミッションに挑みます。

性格のタイプは異なるけれど、仲のいい友人である2人。

家族想いのブレイクは、兄のために危険な任務を率先して引き受けますが、スコフィールドは当初、慎重な態度を見せます。しかし、自分よりも戦場の経験が浅いブレイクのため、同行する決心をするのです。

『伝令』というテーマを通して描かれる、2人の熱い友情や、揺れ動く心情。

極限状況の中で見せる、家族や仲間への強く一途な想いを感じて、思わず涙してしまう場面が多々ありました。

ブレイクとスコフィールドを演じるのは、イギリス人の若手俳優、ディーン=チャールズ・チャップマンとジョージ・マッケイ。

2人はハリウッドらしいマッチョな『肉体派俳優』ではありませんが、その『普通っぽさ』がよりリアリティを感じさせます。自然なリアクションや、繊細な表情の変化に、引き込まれました。

屈強な兵士ではなく、身近にいそうな『普通の若者』が賢明に使命を果たそうとする姿に、心打たれるのかもしれません。

また主役の脇を固めるのは『英国王のスピーチ』のコリン・ファースや『ドクター・ストレンジ』のベネディクト・カンバー・バッチなど、イギリスを代表するベテラン俳優勢。

「この俳優はどこで登場するのかな?」と予想しながら鑑賞するのも、楽しい見方かもしれませんね!

タイムリミットが刻々と迫る中、ブレイクとスコフィールドは無事に伝令を届けることができるのでしょうか。

命をかけた旅の結末を、映画館であなたも目撃してみませんか。


[文・構成/grape編集部]

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