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【考察】染谷将太の瞳に注目して視聴してみたら… 『田鎖ブラザーズ』第3話

By - かな  公開:  更新:

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田鎖ブラザーズに出演する染谷将太さんと岡田将生さん

かな

SNSを中心に、注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。 NHKの朝ドラ、大河ドラマを中心に、幅広く視聴。 『TOKYO MER』『最愛』『19番目のカルテ』『ちょっとだけエスパー』などのレビューを執筆。 …続きを読む

SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。

2026年4月スタートのテレビドラマ『田鎖ブラザーズ』(TBS系)の見どころを連載していきます。以下、ネタバレが含まれます。

かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。

3話まできた『田鎖ブラザーズ』(TBS系)と、他のクライムサスペンスを比べて興味深いと思うのは、『田鎖ブラザーズ』では事件のとっかかりが、全く別の顔で現れるというところだ。

最初のエピソードでは死因不明の突然死。そして今回は火事が原因の一酸化炭素中毒死。

そしてどちらも、小さな矛盾をきっかけに事件は予想もしない方向に転がり始める。

兄弟2人だからできること

最初に見つかる死はあくまで表層で、主人公の田鎖真(岡田将生)と田鎖稔(染谷将太)は、そこに至るまでの根を徐々に探っていく。

その過程が堅実で地味なのが、ドラマとしてとても良いと思っている。

検視官・稔は優秀だけれども、決して超人ではない。検視で感じたごく小さな疑問や、自分の足を使って調べた結果をそっと兄の刑事・真に告げる。

田鎖ブラザーズに出演する染谷将太さんと岡田将生さん

そして一見面倒くさがりで仕事は適当に見える真だが、スイッチが入ればまっすぐに事件関係者に切り込んで事態を動かしていく。

どちらか1人ではたどり着かない事件の根っこにたどり着けるのは、2人がそれぞれ欠けた部分を補い合うからだ。なるほど、だから『ブラザーズ』なのだ。

田鎖ブラザーズに出演する岡田将生さん

31年前、1995年4月。幼かった田鎖真・稔兄弟の両親は何者かに殺害され、稔もまた犯人に切りつけられて傷を負ってしまう。

犯人が逮捕されないまま時は過ぎ、法改正によって凶悪犯罪の公訴時効は廃止されたが、わずか2日の差で、彼らの両親の殺人事件は時効になり、捜査は終了してしまった。

しかし刑事になった真、検視官になった稔、2人の兄弟は決して諦めることなく、未だに犯人を探し続けていた。

その2人のもとに、両親の殺害に何らかの形で絡んでいるはずのノンフィクション作家の津田(飯尾和樹)が見つかったと連絡が入る。しかし津田は重病で既に意思疎通もできない昏睡状態だった。

染谷将太の目と愛

今週の見どころは、なんといっても染谷将太の目だ。

「他に方法はないの」と問いかけた晴子(井川遥)に「時々、もっちゃんに会いに行ってあげて。きっと寂しがるだろうから」と応じた諦めと優しさの混じった目。

宮藤(中条あやみ)に「かっこいいですね。俺みたいな人間がやるべき仕事じゃないです」と返した、自嘲で澱んだ目。

そして何よりも、病院で茂木(山中崇)から津田をどうするのかと含みのある言い方で問われた時の、「やんのは、俺だ」「最後は俺が背負う」と言い切った時の鋭く冷たい決意をたたえた目。

人の死と、それがどう客観的に分析されるのかを、田鎖稔は知り尽くしている。

その才能と適性で法医学者になれたものを、検視官の道を選んだのは、最後の一線で兄を守るためだった。

そう、友情、独占欲、恋慕。染谷将太が演じる愛は重い。

田鎖ブラザーズに出演する染谷将太さんと岡田将生さん

大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK)の織田信長役も、『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(NHK)の喜多川歌麿役も、ずっしりと重かった。

そして今回の『田鎖ブラザーズ』の兄弟愛も、それらに引けをとらず重い。

その重苦しい愛を普段は淡々とした振る舞いに押し込めて、相手には気取らせない。

しかし時折上目遣いに見上げる瞳に、ぎらりと執着と愛着が滲んで見える。

今作ではそんな染谷将太の、ぞわぞわするような『重さ』を存分に堪能出来る。

田鎖ブラザーズに出演する染谷将太さん

今回、茂木と田鎖兄弟の会話をきっかけに、31年前の殺人事件のその周辺が明らかになる。両親が殺害されたその時、茂木は辛島金属工場で起きた火事の中にいた。

これで今までに登場した、いわゆる『怪しい』人物はみなアリバイがはっきりしているということになる。

なるほど、田鎖兄弟が他の可能性を考えずに、ひたすら津田だけを怪しいと判断して追い続けた理由にも納得がいく。

田鎖ブラザーズに出演する岡田将生さん

しかし、津田の死によって全ての手がかりが消えたと思ったその時、津田が最後まで持ち歩いていた所持品の中に電話番号のメモ用紙が見つかった。

その電話をかけた先は、辛島金属工場の工場長だった辛島の妻、ふみ(仙道敦子)。

殺人という究極の暴力の発露に至るまでに、想像もつかない深い根がどこかから続いている。それが解きほぐされていくとき、事件はまったく別の容貌を見せるのだろう。


[文/かな 構成/grape編集部]

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協力
TBS

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