「今の自分が大嫌い」…そんな少女に届いた、兄からのメッセージとは
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1988年に連載が始まり、実写映画化もされた『ツルモク独身寮』の作者・窪之内 英策さん。
温かみのある柔らかいタッチや、今にも動き出しそうな躍動感が人気で、現在はイラストを中心に活躍しています。
そんな窪之内さんが、とある女子高生の心情をアニメーションで美しく描きだしました。
迷ってる人や悩んでる人、今の自分に足踏みしてる人…そんな人たちへのメッセージを込めた、優しい映像をご覧ください。
自由に生きてる兄が嫌いで、うらやましかった
主人公は、女子高生のサヨ。何気なく流れている毎日に嫌気を感じつつ、学校生活を送っています。
出典:YouTube
『いとおかし』なんて、一生使わないのに勉強して
みんなに合わせてカワイイって言って
行きたいところなんかないのに、進めって言われて
そんなサヨの家に突然押し掛けた、大学生の兄・コウ。
流されているサヨと違って、自分の好きなことを毎日楽しんでいる兄…。自分とは正反対の彼を、サヨは疎ましく思っていました。
出典:YouTube
でも、本当は…。
出典:YouTube
自分の好きなことを知っている人が、うらやましくて
私は、自分がキライだ
流されるだけの自分が大嫌いで、自由奔放な兄がうらやましかったのです。
ふと、小さいころ兄とした会話を思い出したサヨ。
「大人になったら、なにになりたい?」
「うーん、わかんない!お兄ちゃんは?」
「シャボン玉!」
「わたしもー!」
「シャボン玉になりたい」…そう思っていた昔の自分。周囲を漂うシャボン玉を見て、サヨは決意します。
私は、今の自分を出て行きたい
数日後、別の場所へ向かおうとするコウに駅でお別れを告げるサヨ。
出典:YouTube
「じゃあ、行くわ」
「…うん」
出典:YouTube
別れ際、兄から送られたサヨへのメッセージ。それはあのころ、2人で「なりたい」と話していたシャボン玉でした。
出典:YouTube
出典:YouTube
私も、行くよ
サヨは、走り出しました。今の自分から出発し、新しい自分に会いに行くために。
この物語について、窪之内さんはこのようにコメントしています。
幼い頃、飛ばしたシャボン玉。
それは脆く儚く、それでも高く、あの雲に届けと願いを込めて吹きました。
光に反射するシャボンの虹色、それは未来への希望の色。
『今でも吹いてる?』
そんな想いを込めた作品です。
観ていただいた皆さんにシャボン玉が届くことを願って。
新しいことに挑戦したり、自分を変えてみたりすることは、決して容易ではないと思います。しかし勇気を出して歩み出せば、きっと今までの自分から変われるはずです。
サヨと同じように悩んでいる方へ、シャボン玉が届くといいですね。