職場にどこまで話すべき？　デリケートな病気の話、伝える順番は…

『人生100年時代』と言われる現代。長く元気に過ごすためにも、日々健康を意識している人は多いでしょう。

しかし、残念ながら日本では「2人に1人がかかる^※1」と言われている病気があります。

それが『がん』です。

もしも『がん』になったら…　患者や家族が抱える悩みとは

高齢になるほど罹患率が高いですが、若い世代でも発症することがある、がん。

もし、ある日突然自分や大切な家族が診断されたら、あなたはどう向き合いますか。

がんになっても仕事は続けられる？

がんという言葉から、「命にかかわることだし、治療に専念するためにも仕事は辞めないといけないのかな」と考える人もいるかもしれません。

しかし、医療が進歩した昨今では、入院ではなく通院しながら受けられる治療も多く、仕事とがん治療を両立する人が増えています。

慌てて仕事を辞めて後悔しないためにも、まずは落ち着いて情報を整理することが大切。

「治療中も働くことはできるか」「副作用が出たらどう対処すればいいか」などを担当医に確認し、職場には短時間勤務やフレックスといった制度について相談しておくと、治療スケジュールや体調に合わせた働き方をイメージしやすくなるでしょう。

その際、病気のことを上司や同僚にどう伝えるかについては、悩む人も多いデリケートな部分です。

『誰に、どこまで、いつ伝えるか』について、「これがよい」という正解はありませんが、治療前から復職後までの流れが事前に分かっていると、実際に伝える場面を想定しやすくなり、安心できるかもしれません。

治療と仕事を両立させるうえでの、金銭的な不安を少しでも解消するために、利用できる制度を最大限活用することも大事です。

例えば、高額な医療費の自己負担を軽減する『高額療養費制度』や、治療を理由に仕事を長期間休んだ場合に支給される『傷病手当金』などを知っておくと、お金にまつわる不安が少し軽減されるでしょう。

治療中の『つらさ』、どう向き合う？

がんと長く付き合っていく中で、痛みや不安など、さまざまな『つらさ』を感じる瞬間があります。

こうした痛みや不安といった苦痛を和らげるためにおこなうのが『緩和ケア』。がんが進行した後のケアだと思われがちですが、診断された直後から活用できるといいます。

がん患者が抱えやすい『苦痛』は、以下の4つに分けられ、治療の経過とともに変化していきます。

つらい気持ちが大きくなったら、まずは病気の状態や感じている苦痛などを書き出し、医療者や専門の窓口に相談するのが緩和ケアの第一歩です。

また、がん専門の精神科である『精神腫瘍科』や、治療や療養生活に関することを無料で相談できる『がん相談支援センター』といった窓口もあります。

患者本人はもちろん、「患者にどう手を差し伸べたらいいのかが分からない…」という家族や周囲の人も気軽に利用できるため、いざという時に心強いでしょう。

自身や家族ががんと診断された時、大切なのは不安な気持ちを1人で抱え込まないこと。

そして、いざという時に慌てないためにも、頼れる情報を持っておくことが、自分や家族の未来を守ることにつながるはずです。

100周年を迎えた中外製薬が『がんとの向き合い方』を発信

2025年3月に100周年を迎えた、中外製薬株式会社（以下、中外製薬）は「すべての革新は患者さんのために」の想いとともに、さまざまな医薬品やサービスを提供してきました。

そんな、中外製薬が発信するウェブサイト『がんwith』では、患者本人はもちろん、その家族や患者を支えるあらゆる人々に向けて、『働くこと』『お金のこと』『暮らしのこと』をテーマに、生活に役立つさまざまな情報を掲載しています。

また、15歳から39歳までの『AYA世代』と言われる若い患者に向けては、同世代の体験談や医師のアドバイスなどを掲載したウェブサイト『AYA Life』も公開。

学業、就職、結婚といったライフイベントが集中する時期に、がんと向き合う患者に知ってほしい情報がまとめられています。

自分や家族の『もしも』の時のために、がんとの向き合い方について考えてみてはいかがでしょうか。

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※1 2021年データに基づく累積罹患リスク。国立がん研究センターがん情報サービス『がん統計』より

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[文・構成／grape編集部]