【2026年】しぶんぎ座流星群のピークはいつ?時間帯や方角、見える場所まで、観測のポイントを解説!
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新年の夜空を彩る『しぶんぎ座流星群』の季節がもうすぐやってきます。
この冬、夜空を見上げてたくさんの流れ星を観測したいと考えている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、2026年のピーク時間帯や、流星群が見える方角、さらには観測に最適な場所を選ぶポイントまで、しぶんぎ座流星群の観測に役立つ情報をまとめて解説します。
準備を万全にして、最高の夜を楽しみましょう。
2026年のピーク時間帯はいつ?
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しぶんぎ座流星群は、年明けすぐの1月上旬にピークを迎える流星群です。国立天文台によると、2026年で活動がもっとも活発になるのは、1月4日の午前6時頃だと予測されています。
ただし、2026年は『極大(きょくだい)』と呼ばれるピーク時刻を朝に迎えるため、実際には1月3日の深夜から、4日の夜明け前の空が暗い時間帯に観測するのがよいでしょう。
2026年はどれくらい見える?
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2026年に見えるしぶんぎ座流星群の1時間当たりの流星数は、30個前後になると見込まれています。
ただし、実際には観測地の明るさや天候によって、見られる数は変動するでしょう。
なお、同年のしぶんぎ座流星群は1月4日に極大を迎えますが、前日の1月3日が満月のため、月明かりの影響で流星が見づらくなると予想されています。
そのため、実際には見られる流星の数が数個~10個程度にとどまる可能性もあるでしょう。
観測する際には、月が視界に入らないように意識して夜空を眺めるとよいかもしれません。
しぶんぎ座流星群はどの方角を見ればいい?
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流星群にはそれぞれ『放射点』と呼ばれる、流れ星が飛び出すように見える中心点があるそうです。
しぶんぎ座流星群の場合、この放射点は北の空にある『りゅう座』や『うしかい座』の近くにあります。
ただし、流れ星は放射点から四方八方へ飛び出すように流れるとされるため、空の特定の場所や方角だけを見続ける必要はないそうです。
観測の際は、夜空全体を広く見渡すようにしましょう。特定の狭い範囲だけに注目していると、視界の外に流れた流星を見逃してしまうかもしれません。
可能であれば、仰向けに寝転がれる場所を用意し、無理なく夜空全体を見渡せる状態にするのがもっともおすすめです。
しぶんぎ座流星群を見やすい場所はある?
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流星群を見るには、人工の明かりが少ない、空が広く見られる場所が適していると言われます。
街中や都市部は、建物の明かりや街灯で空が明るくなってしまい、流れ星が見えにくくなるそうです。
観測場所を選ぶ際は、以下の条件を参考にしてみてください。
郊外の公園や高台、海辺など、周囲に人工の明かりが少ない場所を探しましょう。
また、建物が多い地域では視界が狭くなるため、建物や山などの障害物が少なく、空を広く見渡せるところが理想的です。
なお、立入禁止区域でないこと、足場が安全であることなども確認してくださいね。
お住まいの地域から少し郊外へ足を延ばすだけでも、流星を観測しやすくなるかもしれません。防寒対策を万全にして、安全に観測を楽しみましょう。
そもそも『しぶんぎ座流星群』とは?どんな特徴がある?
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しぶんぎ座流星群は、1年間で最初に活動する流星群です。
8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群と並んで、『三大流星群』の1つに数えられています。
以下の表では、しぶんぎ座流星群について簡単にまとめました。
流星の数
しぶんぎ座流星群をもっとよく知るために、続いては名前の由来や特徴を詳しく紹介します。
なぜ『しぶんぎ座流星群』という名前なの?
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実は、現在の星座の分類では『しぶんぎ座』という星座は存在しません。
この流星群が最初に発見された19世紀初頭、流星の放射点が存在していた場所に『壁面四分儀(へきめんしぶんぎ)座』という星座が設定されていたそうです。
その名前を取って『しぶんぎ座流星群』という名前がついたのだとか。ちなみに、四分儀とは、天体の高度を測るために昔から使われている観測道具のことです。
その後、国際的な星座の再編成によって壁面四分儀座は廃止され、その領域はりゅう座やうしかい座などに分割されました。
しかし、昔の名残で『しぶんぎ座流星群』という名前が今も使われ続けているのです。
ピーク時間が短い
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三大流星群の中でも、しぶんぎ座流星群は活動のピーク幅が非常に短いという特徴があるそうです。
ふたご座流星群やペルセウス座流星群が半日から1日程度ピークが続くのに対し、しぶんぎ座流星群のピークは数時間程度で終わってしまうことが多いと言われています。
これは、地球の軌道と流星のもととなる塵の帯が交差する期間が、非常に短いからなのだとか。
この短さが、しぶんぎ座流星群の観測予測をより難しく、そして貴重なものにしていると言えるでしょう。
母天体は未確定で、流星の数が変化しやすい
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一般的な流星群は、母天体とされる彗星が残した『塵』が地球の大気と衝突することで発生すると言われています。
しかし、しぶんぎ座流星群は有力視される小惑星があるものの、はっきりとした母天体は特定されていないそうです。
また、しぶんぎ座流星群は三大流星群の中でも活動がやや不安定だと言われており、年によって見える流星の数にばらつきが出やすいのだとか。
2026年は満月の月明かりの影響で見づらくなることが予想されますが、流星群をいつでもタイミングよく見られるとは限りません。観測する際は、最低でも30分程度は根気強く待ってみましょう。
2026年に見られるほかの流星群を紹介!
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しぶんぎ座流星群は2026年の最初に見られる流星群ですが、同年にはほかにも複数の流星群が活動します。
しぶんぎ座流星群の観測からは3か月ほど期間が空きますが、時期的に次に注目されるのは、4月中旬から4月末にかけて活動する『4月こと座流星群』になるでしょう。
年間に観測できる主な流星群は、以下の表をご覧ください。
なお、おうし座流星群は南群と北群にわかれており、ふたつを合わせると活動時期は9月~12月と長期にわたります。しかし極大時期はどちらも11月のため、以下の表では1つにまとめました。
(ジャコビニ流星群)
オリオン座流星群
しし座流星群
こぐま座流星群
このように、1年を通してたくさんの流星群を見られるチャンスがあるでしょう。
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※この記事は、一部国立天文台のウェブサイトを参照しています。
[文・構成/grape編集部]