【2025年】オリオン座流星群はいつ見られる?見頃の時間や方角、流星の特徴を徹底解説!
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10月25日頃からがチャンス! 『レモン彗星』が見られる時間と方角、最新の明るさを解説2025年1月に、アメリカのレモン山天文台の観測によって発見された『レモン彗星』は、少しずつ明るさを増しています。 見える方角や時間、そしてピークの時期について、最新情報を国立天文台にうかがいました!

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10月の夜空を彩る『オリオン座流星群』は、毎年多くの人が楽しみにしている天体ショーです。2025年は観測条件がとてもいいとされ、例年以上の期待が高まっています。
この記事では、見頃の時期や時間、観測におすすめの方角や場所の選び方など、流星群の観測が初めての人でも分かりやすいように解説します。
事前にポイントを理解して、流星群の観測に備えましょう。
今年のオリオン座流星群はいつ?極大日や見頃の時間は?
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国立天文台によると2025年のオリオン座流星群は、10月2日から11月7日頃まで観測できるといわれています。
その中でも、流星の数が最も多くなるとされる極大日(きょくだいび)は、10月21日なのだとか。
極大日である10月21日の深夜から、翌22日の夜明け前までが、オリオン座流星群を楽しむためのベストな時間帯になるそうです。
この時間帯には、流星が飛び出してくる中心点とされる『放射点』が空高く昇り、流星が見やすくなるとされています。
なお、今年は月の姿がほとんど見えなくなる『新月』と重なるとされ、月明かりの影響が少なく、ここ数年でも稀に見る最高の観測条件なのだそう。
満月や半月が出ていると、月の明るさによって暗い流星が見えづらくなってしまいます。
しかし、今年は新月で月明かりがないため、普段は見逃してしまうような流星を見つけられるチャンスかもしれません。
流星を見つけるコツとは?どの方角を見ればいい?
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流れ星をより多く見つけるには、ちょっとしたコツが必要だといわれています。
流星を探す時は、オリオン座流星群の放射点が移動する南東から南にかけての空を中心に意識すると見つけやすくなるそうです。
ただし、これは方角の目安であり、実際には放射点付近だけを見続けるのではなく、空全体を広く見渡すように意識することが大切なのだとか。
流星は放射点の近くばかりでなく、空のどこにでも現れるとされています。そのため、特定の方向を集中して見るより、寝転がるなどして視野を広めにカバーするのがいいでしょう。
どんな場所で観測するといいの?
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流星群の観測において、場所選びも重要なポイントとなります。
自宅のベランダや庭からでも見られますが、街中に住んでいる場合は見つけられる流星の数が少なくなってしまう可能性があるそう。
流星をはっきり見るためには、とにかく暗い場所を選ぶことが原則のようです。街灯や建物の明かりが届かない郊外や山間部が理想的だとされています。
また、空が広く開けていて、高い建物などの視界を遮るものがない場所であることも重要なポイント。
ただし、観測スポットへ行く際は安全のため、なるべく誰かと一緒に出かけるようにしてください。また、夜間の移動や足場には十分に注意する必要があります。
転落や交通の危険がない場所かどうかを確認し、自治体のルールを守って観測を楽しみましょう。
流星群の観察ではどんなことに気をつけるべき?
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せっかく流星群を見に行くのなら、万全の態勢で臨みたいですよね。気をつけるべきポイントとしては、防寒対策をして出かけること、暗さに目を慣らすことが挙げられるでしょう。
10月下旬の深夜から明け方は、予想以上に冷え込むことがあるかもしれません。観察に出かける時は、例えばカーディガンを羽織り、厚手の靴下を履くなど、体を冷やさないように暖かい服装を選びましょう。
また、座って観察する際には、地面からの冷えを防ぐためのレジャーシートや、折り畳みの椅子などがあると快適に観測できます。
持ち物や服装以外に、目を暗闇に慣らすことも流星をしっかり見るためには重要なポイントです。人間の目は、暗さに慣れるのに時間がかかるそう。
観測地に到着したら、目安として15分程度はスマートフォンや車のライトなどの強い光を見ないようにするといいでしょう。
防寒対策を万全に行い、暗闇に目を慣らした状態で、ぜひ流星を探してみてください。
そもそもオリオン座流星群とは?どんな特徴がある?
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オリオン座流星群は、毎年10月中旬~下旬頃にもっとも活発になり、1時間あたりに10個前後の流星が出現するといわれています。
この流星群の特徴は、スピードが非常に速いことです。秒速66kmという猛スピードで地球の大気に突入するため、夜空を一瞬で駆け抜けるような、瞬間的な輝きを見せてくれます。
さらに、明るい流星が多く、流星が通り過ぎた後に、ぼんやりとした光の筋が残る『流星痕(りゅうせいこん)』が見られることもあるようです。
以下では、オリオン座流星群の主な特徴を表にまとめています。
また、このオリオン座流星群を生み出している母天体は、彗星の中でも有名な『ハレー彗星』なのだとか。ハレー彗星は周期的な軌道を持っており、約76年の周期で太陽の周りを公転しています。
ハレー彗星が宇宙に残していったチリが地球の大気に飛び込むことで、流れ星として私たちにその輝きが届くそうです。
オリオン座流星群は、遠い宇宙からやってきた『ハレー彗星の落とし物』だと考えるとロマンを感じますね。
オリオン座流星群の過去の観測記録を紹介!
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年によって若干のずれはあるようですが、オリオン座流星群の極大日は前述の通り、10月21日頃とされています。
以下は、直近数年の極大日を一部取り上げたものです。
【オリオン座流星群の過去の極大日】
以下の記事では、写真家のKAGAYAさんが実際に撮影したオリオン座流星群の写真を掲載しています。実際の流星の姿を捉えた写真に興味がある人は、ぜひこちらもチェックしてください!
「これはすごい」「思わず涙が…」 写真家が撮った『オリオン座流星群』に胸打たれる
2020年10月21日、KAGAYA(@KAGAYA_11949)さんがTwitterに投稿した『オリオン座流星群』の写真をご紹介します。
また、前章で紹介した通り、オリオン座流星群は通常だと1時間に10個程度流れるとされています。しかし、過去には突発的に流星の数が増加したという記録も残っているようです。
特に2006年から2009年にかけては、一時的に流星数が大幅に増加する『アウトバースト』と呼ばれる現象が見られています。
この時期には、条件のいい場所だと1時間に50個以上、時にはそれ以上の流星が観測されたという報告もあったのだとか。
2025年の予想数は通常レベルだそうですが、ハレー彗星から放出されたチリが多く残っている部分と地球がぶつかることで、予想を上回る活発な活動が見られる可能性もゼロではないでしょう。
過去の記録を頭の片隅に置きつつ、期待を込めて夜空を見上げてみてはいかがでしょうか。
オリオン座流星群以外にも注目しよう!
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2025年の10月は、オリオン座流星群とほぼ同時期に見られる『レモン彗星』という淡い光を放つ彗星にも注目が集まっています。
レモン彗星は、10月中旬から下旬にかけて見ることができるのだとか。
彗星は流星群とは異なり、ゆっくりと動くのが特徴で、肉眼または双眼鏡で確認できる明るさになることが多いそうです。
レモン彗星については、以下の記事を参考にしてください。
「肉眼でも見えるかも」と国立天文台が予想する 『レモン彗星』とは
2025年10月下旬ごろ、肉眼でも観測できる可能性があるという、『レモン彗星』。 grapeは、そんなレモン彗星について、国立天文台に取材しました。
10月25日頃からがチャンス! 『レモン彗星』が見られる時間と方角、最新の明るさを解説
2025年1月に、アメリカのレモン山天文台の観測によって発見された『レモン彗星』は、少しずつ明るさを増しています。 見える方角や時間、そしてピークの時期について、最新情報を国立天文台にうかがいました!
オリオン座流星群を待ちながら、双眼鏡などで夜空を探してみるのも楽しいでしょう。
また、10月から12月にかけて、流星群の観測チャンスが何度もあるようです。
以下では、年間で見られる代表的な流星群の例を紹介します。
流星群
流星群
11月
流星群
流星群
流星群
流星群
流星群
流星群
7月下旬
・5月上旬頃:みずがめ座η(イータ)流星群
・7月下旬頃:みずがめ座δ(デルタ)流星群
このように、季節ごとに楽しめる流星群をチェックしておくと、星空観測がさらに充実するでしょう。
特に複数の天体ショーを楽しめるチャンスがある10月は、ぜひ夜空を見上げてみてくださいね。
※この記事は、一部国立天文台のウェブサイトを参照しています。
[文・構成/grape編集部]