「昔話をこんな視点で読むなんて…」 “桃太郎×犬”の関係性が、もはや『バディ漫画』
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桃太郎「人だとハッキリさせようじゃないか」 DNA鑑定の結果…「予想の斜め上で吹いた」昔話の『桃太郎』においてたびたび語られるのは、『桃太郎は鬼の子説』。姿形は人そのものであるがゆえ、実は鬼の子供だった…なんてことが判明すれば、大騒ぎになるでしょう。カポル(@kaporu_)さんがXで公開した、『桃太郎』を題材にした4コマ漫画に、1万件を超える『いいね』が寄せられています。

桃太郎の『本当の母』とは? 思いもよらぬ正体に「切ない…」日本を代表する昔話「桃太郎」をオマージュし、思いもよらぬ視点で描かれた4コマ漫画に、Xで反響の声が。留々家(@ruru_ie)さんの作品を紹介します。






昔話『桃太郎』といえば、主人公の桃太郎が家来に犬、サル、キジをつけて鬼ヶ島へ向かうことで有名な話。
ただ、本家の『桃太郎』において、家来たちの心境までは描かれていませんよね。
中村輪吾(@Night_Owl808)さんが描き、Xに投稿した『桃太郎』には、犬のとある心境が描かれていました。
描かれているのは、サルとキジがなんらかの理由で離脱してしまった状況下で、桃太郎と犬だけが鬼ヶ島へ向かっている場面。
桃太郎から軽くあしらわれながらも、飼い主に忠実な『忠犬』である犬は、桃太郎思いの素直な気持ちをあらわにするのでした。
この『1人と1匹』の絆があれば、「どんな強大な敵にも立ち向かっていけそう…」とすら思ってしまいますよね。
漫画には、「リアリティを感じる」「2人の関係性が尊い」といった多くのコメントが寄せられています。
桃太郎と犬の関係性を描くうえで、ヒントにしたのは…
実は中村さんは、2025年11月現在、株式会社コルクが運営する、プロ漫画家へと駆け上がる短期集中プログラム『コルクマンガ専科』の受講生。
課題の一環として、『桃太郎の1シーン+α』を漫画で表現したといいます。
grapeが中村さんに取材を行ったところ、『+α』については『自分がグッとくる状況や感情』と解釈しているとか。
本作を描くうえで、もっともこだわったポイントについて聞いてみると…。
3ページ目の犬の表情です。どんな顔にしたら彼の葛藤が表現できるか試行錯誤しました。
今も表情は練習中です。
また、本作の『桃太郎と犬の関係性』を描くうえで、参考にした作品やキャラクターについて聞いてみたところ、こう明かしてくれました。
『桃太郎の1シーン+α』の『α』を、個人的には『お互いが自分の身より仲間を守りたいバディもの』かつ『本音を言いにくい人が本音を言う瞬間』と設定していたんです。
そのため、強くは意識していませんでしたが、尾田栄一郎先生による漫画『ONE PIECE』に登場するゾロとサンジや、堀越耕平先生の漫画『僕のヒーローアカデミア』の緑谷出久、爆豪勝己の影響はあったと思います。
表情の描き方に力を入れるだけでなく、桃太郎と家来との主従関係まで描かれている、中村さんなりに解釈した『桃太郎』。
「家来たちはこのシーンでどんな心境を抱いていたんだろう…」と想像しながら本家『桃太郎』を読み返すのも、面白いかもしれません!
※本記事は投稿者様の許諾を得た上で掲載しております。
[文・構成・取材/grape編集部]