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余命は2ヶ月 あまりに前向きな母の強さに、胸を打たれて涙が止まらない

By - grape編集部  公開:  更新:

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余命2ヶ月―。もし、そう告げられた時、あなたは何を思うでしょうか。

「なんで、自分が…?」目前にせまる死への恐怖で、絶望の淵に立たされるかもしれません。

でも、彼女は、まるで違いました。

私には、やるべきことが、まだある!

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銭湯『幸の湯』を営む幸野一家でしたが、1年ほど前に夫が蒸発。銭湯は休業に追いやられます。

母、双葉(ふたば)は、パン屋のパートで家計を支えながら、持ち前の明るさとパワーで娘を育てる忙しい毎日を送っていました。しかし、ある日のパート中に倒れ意識を失ってしまいます。

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ステージ4の、末期がんです―

医師にまさかの余命宣告を受けた双葉。絶望のどん底に突き落とされて、ふさぎ込んでしまう…

と思いきや、『残された人生でやるべきことを全うする!』と、一人動き出すのです。

やるべきこと①:お父ちゃんを連れ戻し、銭湯を再開する

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なんといっても、『幸の湯』の再開が急務。早速、双葉は探偵事務所に依頼し、失踪した夫をついに見つけ出します。

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心配と怒りのあまり思わず殴ってしまう双葉でしたが、彼が家を出たのには、意外な理由があったのでした…。

やるべきこと②:気弱な娘を、独り立ちさせる

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双葉の心残りは、娘・安澄(あずみ)のこと。学校でいじめにあっていた安澄は、“ある事件”が起きた翌日、頑なに学校へ行くことを拒みます。

安澄、逃げちゃだめ!学校へ行きなさい!

これからどんなに辛いことがあっても、立ち向かう強い心を持ってほしい…その一心で、双葉は心を鬼にして彼女を叱責します。

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お母ちゃんとは違う!私には、立ち向かう勇気なんかないの!

最初は反発しながらも、母の想いに気付いた安澄は、自分の弱さを脱ぎ捨て、勇気をふりしぼって“大胆な行動”を起こすのです…。

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そして、母の最期の『やるべきこと』とは…

3つ目の『やるべきこと』…それは、“娘の安澄を『ある人』に会わせること”

いよいよ、母の最期の大仕事が始まります。そこから、家族の運命は一気に急展開していくのです。

人生をかけて愛を降り注ぐ母を、宮沢りえが熱演

国内外の映画祭で脚光を浴びる中野量太監督のメジャーデビュー作品、『湯を沸かすほどの熱い愛』。

今回、監督が自ら手がけたオリジナル脚本に心をわしづかみにされ、宮沢りえさんら豪華キャストたちは出演を決めたのだそうです。

話が進むごとに、予想を裏切る展開が繰り広げられ、どんどんストーリーの中へ引き込まれていきます。

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オダギリジョーさん演じる、頼りないけど憎めないダメ夫や、杉咲花さん演じる、気が優しすぎる娘・安澄など、登場人物がみんな愛おしく、思わず感情移入してしまいます。

双葉との別れのシーンでは、「カット」の声がかかった瞬間、出演者や監督まで全員が大号泣してしまったんだとか。

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試写会で作品を観た私は、最初は正直、よくある『感動もの映画』だろうと思っていたのですが、その予想は大きく裏切られました。

泣いて、笑って、また泣いて…そしてラストで強烈に心を揺さぶられ涙腺が崩壊。観終わった直後は、まるで全身から魂が抜けてしまったように硬直してしまいました。

母の大きな愛によって、それぞれが違う形で、互いに愛を紡いでいく…。生きるとは、家族とは、究極の愛とは…この作品のメッセージがずっと突き刺さって、しばらく頭から離れませんでした。

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そして、不思議なタイトルの意味は、見終わった時にすっと腑に落ちるはずです。

涙と生きる力がほとばしる、ある家族の物語。ぜひ、劇場で笑って泣いて、大きな愛に包まれてください。

『湯を沸かすほどの熱い愛』

  • 2016年10月29日(土)新宿バルト9ほか全国ロードショー
  • 監督:中野量太
  • 出演:宮沢りえ、杉咲花、オダギリジョー、松坂桃李ほか

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