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【オールドルーキー 第2話感想】これぞ日曜劇場!増田貴久の独特な存在感に注目

By - grape編集部  公開:  更新:

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ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。

2022年6月スタートのテレビドラマ『オールドルーキー』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。

「明日からまた1週間が始まる…」

社会人も学生も日曜の夜は憂鬱な気持ちになってしまう人が多いだろう。

そんな夜にこそ見てほしいものが日曜劇場である。

気持ちが高まり「明日からまた頑張ろう」と思わせてくれる作品に出会えたら、良い1週間のスタートを切ることができるだろう。

だからこそ、この枠は『日曜劇場らしさ』が大切だと思っている。

ここで指す、日曜劇場らしさというのは、主人公が目の前のことに誠意を持って、熱心に取り組む姿が見られることだ。

目標に向かって努力することで、チームワークもできる。そんなドラマの中の登場人物はいつだってキラキラと輝いて見えるのだ。

仕事や勉強に一生懸命取り組む姿は、時に感動を与え、私たちに日常との向き合い方を改めて考えさせてくれる。それが私たちのパワーとなるのだ。

開始早々、好感触を得ている綾野剛主演の『オールドルーキー』(TBS系)。

引退を余儀なくされた元サッカー日本代表の主人公・新町亮太郎が、スポーツマネジメント会社の社員として第二の人生を歩む。

第2話ではアスリートに向き合う新町と、増田貴久演じる梅屋敷颯太の苦労も描かれ、日曜劇場らしい見応えのある回となった。

早くも仕事の本質に辿り着いた主人公

高柳社長(反町隆史)から新たに任されたのは、9歳のスケートボード選手・牧村ひかりのスカウト。

ひかりは全国大会で優勝したものの、まだ無名な小学生。今のうちにマネージメント契約を結び、育てて行きたいという方針である。

しかし、立ちはだかるのは父親の壁。

他人ではなく、自らがスケートボードを教えてひかりを育てたいという父親の意見を尊重するべく、塔子(芳根京子)は要望に合うスポンサー探しを行っていた。

そしてスポンサーを獲得し、いざ契約が決まるという直前。新町は待ったを入れた。

父親の意見を尊重してきたが、ひかり自身はどう考えているのか。大切なのは本人の意見である。

また9歳だからといって、本人の主張に耳を傾けないのはおかしい。

「アスリートに寄り添うこと」それが自分の仕事であり、使命である。

新町はスポーツマネジメントという仕事の楽しさに早くも気付いたようだった。

マネジメント契約が選手のためじゃなく、会社の利益を優先すべきものなら、この仕事は続けられない。自分のやり方を貫く、これでこそ日曜劇場の主人公だと思った。

契約寸前で保留となったことに最初は怒りをあらわにしていた塔子だったが、新町の考えを聞いて何も言い返せないようだった。

結果的に、ひかりの意見も尊重され、マネジメントは他社と協力し共同マネジメント契約を結ぶことで合意。

新町の信念により、選手にとってベストな方法を提案することが出来たのである。

増田貴久の独特な存在感

新町・塔子ペアが奮闘するなか、同じく増田貴久演じる梅屋敷も仕事に奮闘していた。

増田貴久と言えば、近年ドラマ界でじわじわとその存在感を発揮している。

火付けになったのは『ボイス 110緊急指令室』(日本テレビ)。

主人公の部下として、職務に奮闘する姿を見せながらも、中盤で組織を裏切るという重要な役を器用に演じていた。

芝居を見ていて思うが、髪型や表情からはどことなく少年のような幼さを感じさせるものの、声は低音で男らしい。

『ボイス』では鍛え上げられた肉体も披露していたが、普段のニコニコとして優しい印象からは到底結びつかない仕上がりだった。そのギャップに惹かれる人が多いのも頷ける。

増田貴久は口元の表情が豊かだ。

怒ったり、悲しんだり、口角がわかりやすく上下する。

彼から感じるマスコットキャラクターのような雰囲気はそんな多様な表情から来ているのかもしれない。

しかし、オールドルーキーでは自他共に認める会社のエースを演じており、性格も怒りっぽく、これまでの役とは一味違った印象を受ける。

今回、梅屋敷が担当していたのはプロゴルファーの高槻(竹財輝之助)。

ペットロスが原因となり、極度のスランプに陥っていた。

布団の販売からスポーツマネジメント会社に転職した梅屋敷はスポーツ経験がない故、スランプの改善方法がわからず困り果てる。

匙を投げそうになりながらも、自腹でペットをプレゼントすることで高槻はスランプを乗り越えることに成功した。

自分だけではどうしようもできない、これがスポーツマネジメントの仕事の難しさなのだ。

にしても、自腹でペットを購入した展開は驚きの展開。梅屋敷の仕事に対する熱意が伺える。

もどかしさに怒りをぶつけたり、スランプを克服し、嬉し涙する姿は締めにふさわしいシーンとなった。

増田貴久の持つ独特な存在感が発揮された証である。

これからも彼の俳優としての可能性には大いに期待したい。

第2話では、改めて人をサポートする仕事の向き合い方や難しさを知ることができた。

少しずつ成長する主人公と、ビクトリーの仲間たちの奮闘をこれからも見守っていきたい。


[文・構成/grape編集部]

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