仲代達矢の養女とは? 舞台・映画の代表作は
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仲代達矢(なかだいたつや)さんは、巨匠監督の作品にも数多く出演した日本を代表する俳優の1人で、2015年には文化勲章を受賞しています。
また、自身が俳優として活躍しているだけでなく、俳優の育成に熱心なことでも知られています。
1975年から自宅で『無名塾』を主宰し。人気と実力を兼ねそなえた俳優が数多く輩出されています。
仲代達矢さんのこれまでの俳優としての活躍、家族についてなどをご紹介します。
仲代達矢は『無名塾』を妻と一緒に設立
仲代達矢さんは1975年、いまは亡き妻・宮崎恭子さん(俳優・脚本家・演出家)と共に『無名塾』を設立しました。
『無名塾』は、誕生から40年以上が経ちましたが、いまでも仲代達矢さんは無償で俳優育成を続けています。『無名塾』への入塾審査はとても厳しく、「劇団の東大」と呼ばれるほど狭き門なのだそうです。
『無名塾』は、役所広司さん、若村麻由美さん、真木よう子さん、滝藤賢一さんなど、数多くの人気と実力のある俳優を輩出していることでも有名です。
仲代達矢さんは、塾生とともに公演で全国を巡っており、舞台『どん底』『リチャード三世』『ドライビング・ミス・デイジー』などで、芸術選奨文部大臣賞、毎日芸術賞など数々の賞を受章しています。
2019年にも『無名塾』での公演が決定。10月26日石川県・七尾市での公演を皮切りに『無名塾』の舞台『ぺてん師タルチュフ』で仲代達矢さんは主演を務め、全国を巡演します。
仲代達矢は『滝藤賢一』の師匠だった
映画『クライマーズ・ハイ』やドラマ『半沢直樹』(TBS系)などに出演し、大活躍の名バイプレイヤー・滝藤賢一(たきとうけんいち)さんも『無名塾』の出身です。
滝藤賢一さんは19歳で芝居を始め、20歳の時に『無名塾』に入りました。滝藤賢一さんは、2018年4月27日放送の『あさイチ』(NHK)に出演した際、10年以上の長い下積み時代をどのように乗り切ったかの質問に対して、こう答えました。
何度も田舎に帰ろうと考えていた滝藤賢一さんでしたが、大先輩である仲代達矢さんの言葉が踏みとどまらせてくれたようです。
2015年1月9日のトーク番組『A-Studio』(TBS系)に出演した時には、2014年のドラマ『罪人の嘘』(WOWOW)で7年ぶりに仲代達矢さんと共演した時のこのように話しています。
恩師である仲代達矢さんと再会し、祝福された時の喜びを涙をうるませながら語りました。
仲代達矢は黒澤明監督の『用心棒』に出演
仲代達矢さんは、巨匠・黒澤明監督の映画『用心棒』にも出演しています。『用心棒』は1961年に公開された日本のアクション時代劇映画で、黒澤明監督の代表作の1つともいえます。
1964年にはセルジオ・レオーネ監督が本作をもとにマカロニウエスタン映画『荒野の用心棒』を作るなど、『用心棒』は日本にとどまらず世界中から注目を集めました。
物語は、2組のやくざが対立するさびれた宿場町が舞台。町にふらりとやってきた三船敏郎さん演じる浪人・桑畑三十郎が現れ、巧みな策略で町の抗争を集結させます。
作品の中で仲代達矢さんは、ピストルにマフラーといういでたちで腕の立つ殺し屋を演じています。クライマックスでの桑畑三十郎との直接対決は迫力満点!仲代達矢さんは作品の中で強い存在感を放ち、各方面から大絶賛されました。
仲代達矢は最後の舞台のつもりで『肝っ玉おっ母と子供たち』の主演を務めた?
仲代達矢さんは、2017年に主宰する劇団『無名塾』を率いて、独劇作家・ブレヒトの反戦劇『肝っ玉おっ母と子供たち』を全国で上演しました。仲代達矢さんは、主役の肝っ玉おっ母・アンナ役を演じています。
『肝っ玉おっ母と子供たち』は、女手一つで3人の子供を抱えながら戦火の中を渡り歩く、女商人アンナと子供たちの姿を描いた物語です。84歳という年齢で主演を務めた仲代達矢さんは、「最後の舞台になるつもり」という強い覚悟で肝っ玉おっ母・アンナを演じています。
戦争を体験してきている仲代達矢さんにとって、『肝っ玉おっ母と子供たち』には特別な思いがあったのでしょうね。鬼気迫る演技は観客に感銘を与え、魅了しました。
仲代達矢の養女
仲代達矢さんが30代の女性を養女にしていたと、2019年5月21日発売の『週刊女性』が報じています。
仲代達矢さんにはすでに養女がいます。1996年に亡くなった妻である宮崎恭子さんの妹で、2015年に他界した元フジテレビアナウンサー宮崎聡子さんの長女・仲代奈緒(なかだいなお)さんです。
『週刊女性』が「養女になった」と報じた女性は、約10年間仲代さんのマネージャーを務めていて、移動する際の車の運転なども担当しているのだそうです。
仲代達矢さんは取材の中で、「病院に行くときに身内のほうが便利だとか、身辺の整理も家族でないとできないことがありますよね」と説明しています。
80代も半ばをすぎた仲代達矢さんは、人生の締めくくりとしてこれからのことを真剣に考えているのでしょう。
仲代達矢の現在・これから
仲代達矢さんは、2019年10月26日石川県・七尾市での公演を皮切りに『無名塾』の舞台『ぺてん師タルチュフ』で主演を務め、全国を巡演することが決まっています。
『ぺてん師タルチュフ』はフランスのモリエールの傑作古典喜劇で、仲代達矢さんが60年前から温めてきた舞台です。俳優座で活動していた25歳の仲代達矢さんは毎日、舞台袖から師匠で俳優座創立者の千田是也さんが演じる『タルチュフ』の演技にくぎ付けになっていたのだそうです。
2019年8月現在86歳になる仲代達矢さんですが、いくつになっても演技に対する熱い思いを感じます。
これからの活躍にも目が離せませんね。
仲代達矢 プロフィール
生年月日:1932年12月13日
出身地:東京都
1952年に俳優座付属養成所に入る。千田是也さんに師事し、さまざまな舞台に出演。主な映画出演作は小林正樹(こばやしまさき)監督の『黒い河』『人間の條件』、黒澤明監督の『用心棒』『影武者』『乱』など日本を代表する名監督の作品に多数出演している。舞台やドラマでも活躍するかたわら、俳優育成のための養成所『無名塾』を主宰し、数々の人気実力俳優を輩出。2007年文化功労者、勲四等旭日小綬章、川喜多賞、朝日賞など受章多数。2015年には文化勲章を受章している。
[文・構成/grape編集部]