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少女漫画の金字塔『キャンディ・キャンディ』 原作スタッフで裁判が?

By - grape編集部  公開:  更新:

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※写真はイメージ

少女漫画の金字塔『キャンディ・キャンディ』の魅力に迫ります。

『キャンディ・キャンディ』は、あまりの人気ゆえに、原作者と漫画家の間で裁判になったこともありました。

あらためて、『キャンディ・キャンディ』が愛される理由について考察していきます。

永遠の名作『キャンディ・キャンディ』

少女漫画の金字塔である『キャンディ・キャンディ』は、永遠の名作といわれています。

『キャンディ・キャンディ』がなぜここまで人々に愛されるのか…それは昭和の漫画史の中でも極めて異例の存在だったからです。

それまでの少女漫画では、主人公が外国人で、なおかつ波瀾万丈の恋物語を繰り広げるという内容はほとんどありませんでした。

主人公が孤児という悲しい運命も背負っている点も、少女たちの注目を集めました。

あらすじ

『キャンディ・キャンディ』は、キャンディというアメリカの孤児院で育った女の子の成長物語です。

キャンディはそばかすだらけで、孤児であっても明るく元気にたくましく世間の荒波を生き抜いていきます。

失恋や戦争など、悲しい経験を繰り返す人生ですが、それでも明るさを失わずに看護婦として活躍します。

『その後』を描いた小説版

『キャンディ・キャンディ』のその後を描いた『小説キャンディ・キャンディ FINALSTORY』が2010年に発売されています。

『小説キャンディ・キャンディ FINALSTORY』は、名木田恵子さんによる著作です。名木田恵子さんは、水木杏子名義で『キャンディ・キャンディ』の原作を担当した人物です。

海外でも大人気

日本の漫画『キャンディ・キャンディ』は、海外でもいまだに人気が衰えない作品です。中国・香港、そして韓国でも知られています。

ヨーロッパでは、フランスなどで慕われている漫画です。

このことから、『キャンディ・キャンディ』がどれだけ精巧をきわめた作品であるかが分かります。

キャンディ・キャンディが愛された理由

『キャンディ・キャンディ』がなぜこんなにも人々に愛されたのかというと、謎を追うストーリー設定と魅力的なキャラ、そして少女の成長物語にみんなが共感できたからではないでしょうか。

『キャンディ・キャンディ』は、面白い物語の要素をすべて持ち合わせている完璧な漫画です。主人公がかわいそうな設定であることが人々の同情を誘います。

なおかつ、次々と起こる試練にも明るく立ち向かい、大人へと成長する姿に、誰もが共感を禁じ得ないからです。

魅力的なキャラクターたち

※写真はイメージ

『キャンディ・キャンディ』に出てくるキャラクターは、とても個性的で魅力的です。

主人公のキャンディのように、明るく前向きな少女を嫌う人はまずいないでしょう。キャンディは頑張り屋さんです。

努力を重ねても、数々の不幸がキャンディを襲います。キャンディを応援せずにはいられない設定です。

悪役となる女性や男性も、実に個性的。彼らの行動や考え方は、実に率直で人間的なので、感情が揺さ振られて目が離せなくなるのです。

キャンディの成長ストーリー

『キャンディ・キャンディ』は、1人の不幸な少女が運命の荒波に翻弄されながらも、明るく前向きに懸命に生きていく姿が人々の涙と共感を誘うサクセスストーリーです。

『キャンディ・キャンディ』の漫画を読んでいると、キャンディと一緒に成長していくことができます。

子供だったキャンディが恋を知り、仕事や戦争を通して大人の女性へと階段を上っていきます。

誰もが経験するような痛みや苦しみを、キャンディとともに体験できます。

『丘の上の王子様』の存在

『キャンディ・キャンディ』は、謎を追究していくサスペンスの要素も持った面白い作品です。

『キャンディ・キャンディ』の冒頭に、丘の上の王子様が出現します。

この最高の謎は、最終回まで解けません。その伏線が、最後まで読者の心を引っ張り続けます。

アンソニーが丘の上の王子様のことをいいかけたまま亡くなってしまったり、実は王子様に何度も出会っていたというオチがあったりと、複雑なストーリー展開になっています。

JUDY AND MARY『そばかす』はキャンディ・キャンディに影響を受けた?

アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(フジテレビ系)の初代オープニングテーマであるJUDY AND MARYの『そばかす』は、『キャンディ・キャンディ』をテーマに作られた作品です。

そのため、『るろうに剣心』とはあまり関係のない内容の歌になっています。アニメの主題歌として依頼して、わずか数日で作られた作品です。

前向きで明るい漫画をイメージして、『キャンディ・キャンディ』をモチーフにして作られました。

キャンディ・キャンディ事件とは?

『キャンディ・キャンディ事件』とは、『キャンディ・キャンディ』の原作者・水木杏子さんが漫画家・いがらしゆみこさん側へ起こした裁判のことです。

事件は最高裁まで争われ、2001年10月25日に判決がいい渡されました。

『キャンディ・キャンディ』には当時の少女漫画としては珍しく、児童文学の作家である原作者がいました。原作者が漫画家を著作権法違反で訴えた事件です。

具体的には、『キャンディ・キャンディ』をモチーフにした製品を製作する会社を相手に訴えを起こしました。

原作者と作画者との間で生じた著作権の裁判

『キャンディ・キャンディ事件』は、長期化しました。

テレビや雑誌などでも盛んに報道された『キャンディ・キャンディ事件』は、いがらしゆみこさん側が水木杏子さんには著作権がないと主張したため、争点が著作権そのものに集中していきました。

裁判はファンたちの間でも話題となりました。

判決とその影響

『キャンディ・キャンディ事件』の判決は、水木杏子さん側に著作権があり、いがらしゆみこさんの作品は二次的著作物であるという結果になりました。

キャンディ・キャンディの特装版は、講談社から1992年に発売されています。

今でも愛されるキャンディ・キャンディ

『キャンディ・キャンディ』は、いまも多くの人の心に残る不朽の名作です。少女漫画の原点としての要素をたくさんあわせもつ素晴らしい作品です。

残念ながら漫画は入手が難しくなってしまいましたが、機会があればアニメとともに楽しんでみてください。


[文・構成/grape編集部]

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