【考察】高橋一生のすごさに毎回うなる 『リボーン』第7話
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- 協力
- テレビ朝日






SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、イラストレーターの渡辺裕子(@satohi11)さん。
2026年4月スタートのテレビドラマ『リボーン ~最後のヒーロー~』(テレビ朝日系)の見どころを連載していきます。以下、ネタバレが含まれます。
渡辺裕子さんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。
2020年、コロナ禍は日常を一変させていた。人通りが途絶えたあかり商店街を盛り立てるべく、野本英人(高橋一生)は商店街の仲間たちと様々なコロナ対策グッズの生産を始める。
英人とのアドバイザー契約を解除した『NEOXIS』は、オリンピック延期で大打撃を受けたが、英人は友野(鈴鹿央士)を通して根尾光誠(高橋一生)に家庭向け事業についてヒントを送り、『NEOXIS』は危機を脱する。
しかし、緊急事態宣言の夜に英梨(横田真悠)と禁断の一夜があったことを思い出し、英人は慌てて『NEOXIS』のビルに駆けつける。
友野と英梨が恋仲になっていたことでそれは回避できたのだが、そこへなぜか更紗(中村アン)がやってきて、光誠の部屋へ向かう。自分の恋敵は自分なのか。動揺し、嫉妬する英人…。
思い出す、あのコロナ禍の混乱。外出自粛を要請され、三密が合言葉となり、手に入らないマスクを求めて右往左往。
そういった未来の記憶を元に、いち早く感染対策グッズを作った英人。
商店街がお金を得るためではあるけれど、感染するリスクを減らす人助けの面もあり、まさに英人の行動は『FOR THE PEOPLE』である。
グッズの売り上げはもちろん絶好調で、客足が途絶えたダメージを最小限に抑えられた。
これは商店街立ち退きの運命を変えることに成功したのでは…と思ったら、英人の計画に立ちはだかったのは、なんと父の英治(小日向文世)。
うさんくさい投資話に、商店街の金をすべてつぎ込んで失うとは。
どうしてこんなに社長業に向いてない父を社長にしてしまったのだ、英人。
それにしても光誠だった時の父も英人になってからの父も、どちらも困った人なのはなぜなのだろう。
英人の未来の記憶では、コロナ禍に光誠は家庭向けの新事業を立ち上げ、大成功させた。
しかし今の世界線では、根尾社長はそのアイデアをなかなか言い出さない。
英人からのヒントを口にする友野に「奇遇ですね、僕も同じことを考えてました」と言うけれど、どう見ても教えてもらうまでは気が付いてなかった。
かつての根尾社長は、誰も思いつかないような大胆な手を次々打っていたのに。
今の根尾社長は本当に、根尾光誠なのだろうか。
根尾社長が更紗から買ったのは、商店街を描いた絵。包みから絵を取り出した根尾社長は、泣きそうな顔をしていた。
部屋に絵を飾り、更紗が出演するCMを見ながら手づかみで食べるのは、商店街名物のあかりメンチとあかりコロッケの、冷凍バージョン。
更紗に連絡先を渡し「いつでも連絡してください。僕は…待っています」とせつない瞳で見つめる根尾社長。
これはやはり、根尾社長の中身は根尾光誠ではなく、野本英人だとしか思えない。
オリンピック延期により窮地に追い込まれ、自社ビルの高層階の部屋に閉じこもった根尾社長は、窓ガラスに後頭部を強くドンドンと打ち付ける。
苛立ちのあらわれかとも思ったが、もしかしてあれは、頭を強く打てば、また元の自分に戻れるのではと考えてやっていたのではないか。
以前、英人になってしまった光誠が、あの階段をもう一度落ちてみようかと思いついたように。
英人は更紗をかばって工場で頭を打ち、根尾光誠の中へ。
光誠は階段から突き落とされて、野本英人の中へ。
この仮説が正しければ、根尾社長が更紗へ近づいているのは、中身が英人であるが故の恋心だと納得できるのだが…。
じゃあなぜ、根尾社長はあかり商店街を無くそうとしているのだろうか。
自分の故郷なのに。更紗も英梨も父も悲しむのがわかっているのに。
英人に戻れないことに絶望し、自分ではない英人に更紗を取られるくらいなら商店街ごと消してしまおうとか、更紗がすべて失えば自分を頼ってくれるかもとか、思っているのだろうか。
そんな『英人闇堕ちルート』の世界線だとしたら、あまりに辛くて切ない。
英治のせいで商店街は金を失い、英人は運命を変えられない。
闇堕ちした英人かもしれない根尾社長は、商店街を立ち退きさせることを友野に命ずる。
友野の他にもたくさんの人が、根尾社長を恨むようになっている。
誰かが自分を突き落とす未来を、根尾社長となった英人は待ち望んでいるのだろうか。
オープニングでの英人と光誠が交互に現れるところなど、高橋一生さんの演じ分けのすごさに毎回うなる。
今回も英人が根尾社長の影武者になったので、光誠の中に英人が入っていて、でもその中には光誠がいるという、複雑なマトリョーシカみたいなことに。
しかしそんな偽りは、かつての恩人・四条(松尾諭)には通じず、「君は誰だ?」と一蹴されてしまう。
嘘を重ねる虚しさと、迫り来る悲劇を止められない焦りを胸に抱き、描いたホクロを指でこすり落とすシーン、ぐっと来た。
英梨との禁断の一夜を阻止するために大騒ぎしてなぜか友野に壁ドンしてしまう英人に爆笑し、更紗を見つめる根尾社長の瞳に思わず涙する。
感情がジェットコースターなこのドラマも、そろそろ最終章の気配。
英人にも光誠にも幸せな結末を迎えてほしいのだが、更紗と結ばれるのはどちらなのだろう。
そして幾度も具合悪そうな様子を見せる英人が気になる…代償を払う日が近づいているのか…。
『リボーン ~最後のヒーロー~』はTVerで配信中
『リボーン ~最後のヒーロー~』は、放送終了後から動画配信サービス『TVer』で配信中。
第7話はこちらからご覧いただけます。
[文/渡辺裕子 構成/grape編集部]