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電車内を走る少年。冷やかな視線を浴びる彼に対し、私の妹は思わぬ行動に

By - grape編集部  公開:  更新:

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帰国後一週間経った日曜日の夕方頃。

妹と買い物に行き、一緒に帰りの電車に乗っていた時に、とある出来事が起こりました。

日曜日という事もあり、電車の中は混雑していました。

私たちは始発駅から電車に乗っていたため座っていました。

停車する度に次々と人が行き交う様子を見ては、妹と「混んでるね」と言葉を交わしていました。

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そんな時、電車の中がざわつきはじめます。

最初は気付きませんでしたが、すぐにその原因が分かりました。

混雑した車両の中、小学校低学年くらいの一人の男の子が、人を押しのけるように、目の前を走って行ったのです。

そして、その1分後くらいに、今度は逆方向からその子が「すみません、ごめんなさい」と言いながら、また人を押しのける様に走っていったのです。

さすがに二回もその姿を見ると、「電車の中を走るなんて、親は注意しないのかな」と、姿の見えぬ親に対して疑問を感じました。

そんな事を思いながら男の子を見ていると、キョロキョロと落ち着きなく周囲を見ながら、なんとまたこっちの方まで走って戻ってこようとするのです。

「あっ…」

子供も乗客も危ないので、止めようとした瞬間、向かいに座っていた男性の足に男の子がつまずいて転んでしまいました。

男の子はすぐに立ち上がり、「ごめんなさい」と男性に謝りますが、また走ってしまいます。

男性は「なんだよ、あれ。親は居ないのかよ!」と舌打ちし、他の乗客も男の子に対して、冷ややかな視線を送っていました。

声こそかけませんでしたが、私も冷ややかな目で男の子を見ていました。

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「やはり、ちゃんと電車で走るのはいけない事だと教えてあげよう。」そう決めたところで、男の子がまたキョロキョロしながらこっちへ戻ってきました。

「よし…」

私が立ち上がろうとしたその時でした。

隣に座っていた妹がスッと立ち上がり、男の子の前に立ちます。

そしてその後、私が思いもよらなかった言葉を妹は男の子に告げたのです。

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