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電車内を走る少年。冷やかな視線を浴びる彼に対し、私の妹は思わぬ行動に

By - grape編集部  公開:  更新:

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混雑した電車の中を何度も行き来する男の子の前に立った妹は、

「席、ここが空いてるよ」

「早くお母さんを座らせてあげて」

と、自分が座っていた席を指差し、男の子に伝えたのです。

最初は妹が言っている意味を理解できなかったのですが、すぐに男の子の表情は明るくなり、「ありがとうお姉ちゃん!」と嬉しそうに言いながら、最初走ってきた方向へ走り去るのでした。

目線で男の子の事を追うと・・・

人混みのせいで見えなかったのですが、女性が辛そうに立っていました。

その時にようやく私は、男の子が走り回っていた理由に気付きました。

男の子は、具合が悪くなったお母さんのために、座れる席をずっと探していたのです。

男の子はお母さんの手を引きながらこちらへ向かってくると、妹に「お姉ちゃんありがとう!」と頭を下げます。

そしてお母さんは、「ありがとうございます。すみません」と言いながら席に座りました。

舌打ちをしていた男性は、その様子を見て居心地が悪くなったのか、その場から離れていきました。

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その後私たち姉妹は最寄駅につき、電車を降りてから、

「なんでお母さんの事に気付いたの?」

と訪ねました。

すると妹は、学校で手話サークルに入ったと言い、

「色んな人の事を見ていたら、困った人を見ると気付く様になったの」

と、笑顔で私に答えました。

私や周囲の人たちは男の子に「落ち着きのない子」と思ったのに対し、妹は「困ってるんだ」という捉え方をしていたのです。

私が海外に行っている時、遠い空の向こうに妹を想っては、

「大丈夫かな?」
「頑張ってるかな?」
「泣いてないかな?」

と、心配ばかりしていました。

距離は離れていたものの、同じ空の下、4年という月日を過ごした妹は、私が思っていた以上に立派に成長していたのです。

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同じ空の下で私のことを応援してくれている人がいる。

そんな事を感じさせてくれる、曲をご紹介させていただきます。

この曲はレミオロメンのボーカル藤巻亮太さんのソロプロジェクト、「8分前の僕ら」

大切な人を思う気持ちを、空に響かせるように澄み渡る声で歌い上げます。

あなたや大切な人が悩んでいる時に、お互いがいつもそばにいてくれるとは限りません。

しかし、つながった空の向こうでは、あなたの事を応援してくれている人がいる。そう思うだけで心が暖かくなってくる気がします。

あなたには「応援したい人」はいますか?


「キットカット」新ショートフィルム「そちらの空は、どんな空ですか?」が公開されました。

この作品では、遠く離れた2人のヒロインが空と「キットカット」によって繋がれ、励まし合う様子が描かれています。

この本作と連動した形で、遠く離れた人たちを応援するエールソングとして今回ご紹介した藤巻亮太さんの「8分前の僕ら」が制作されました。

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