乾燥機で服が縮まない方法はある? パナソニック直伝の使い方に「考えもしなかった!」
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雨の日でも洗濯物を乾かせる乾燥機。自宅の洗濯機に乾燥機能がない場合、雨の日は洗濯物をコインランドリーに持っていくという人も多いかもしれません。
大変便利な乾燥機ですが、中には「服が縮むかも…」と、乾燥機の使用をちゅうちょする人も。では、乾燥機を使っても服が縮まないで済む方法はあるのでしょうか。
本記事では、家庭用の電気衣類乾燥機、洗濯乾燥機を開発・販売しているパナソニック株式会社(以下、パナソニック)に話をうかがいました。
乾燥機では必ず縮む!
多くの乾燥機ではドラム内で洗濯物を回転させ、高温の熱風を吹き付けて乾かすというヒーター乾燥式という方法を用いています。
ヒーター乾燥式では、洗濯物が熱風にさらされ、これが『縮み』の原因になることもあるそうです。
パナソニックのランドリー・クリーナー事業部 国内マーケティング部の佐藤弘和さんに聞くと、このような回答がありました。
乾燥機を使うと、大なり小なり洋服は縮みます。
乾燥の際に衣類が縮む理由はさまざまあり、衣類の素材、乾燥時の温度、槽の回転などのいわゆる機械力といったことが影響するそうです。
例えば、衣類によく使われる綿素材は、洗濯の際に繊維が水分を含んで膨潤し、糸が曲がった状態になります。これが乾燥により、糸が曲がったままの状態で水分が抜けるので、その分縮んでしまうそう。
また、化学繊維の中には熱に弱いものもあり、その場合は乾燥時の温度の高さが影響し、収縮も大きくなる場合があります。
逆にいうと、日光に当てずに陰干しすると縮みにくいのは、じっくり時間をかけて低温で乾燥させるからです。
乾燥機で縮まないようにする方法は
では、乾燥機を使っても洗濯物を縮みにくくする方法はあるのでしょうか。
ヒーター乾燥機を使う場合は、乾燥のモードで低温を選択したり、長時間の使用を控えたりするのがいいでしょう 。長時間使うと洋服が縮む可能性が高まってしまいます。
実は、ヒーター乾燥式とは違う方式の乾燥機もあって、それを使うというのも縮ませないための方法の1つになるのだとか。
佐藤さんにうかがったところ、「高温で長時間使用すると縮みやすいので、その真逆を行えばいいのです」とのこと。
多くの乾燥機はヒーター乾燥式ですが、最近では『ヒートポンプ式』という熱交換の技術を利用した乾燥機が登場しているのです。
簡単にいうと、約65度の低温風を当てて除湿機のように乾かします。
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このヒートポンプ式では、ヒーター乾燥式よりもぐっと温度の低い風をドラム内に送り、湿気を取ることが可能です。
上の画像のように、湿気を含んだ空気は熱交換器に送られ、そこで湿気を取って、再度ドラム内に吹き込みます。
このように空気を循環させることで洗濯物を乾かすという仕組みです。このヒートポンプ式乾燥機の場合には、洗濯物が縮みにくくなります。
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実際、街中にあるコインランドリーでも『ヒートポンプ式』と大きく書かれた店舗を見かけるようになりました。
これは『乾燥機を使っても縮みにくい』ということをアピールしているのでしょう。
パナソニックお勧めの乾燥機の使い方
佐藤さんに乾燥機の使い方についてうかがったところ、以下のような点に注意して使うのがいいとのこと。
1.長時間使うのはNG!
特にヒーター乾燥式の場合は洋服が縮む可能性が高まります。
また、『タンブル乾燥』という洗濯槽のドラムの中でぐるぐる回転させる方法で乾かすので、衣服が毛羽立つなど痛む可能性もあります。
そのため、乾燥機を使う際は適切な時間にするのがお勧めです。
2.乾燥機を使っていいものか要確認!
乾燥機の使用に向いた洋服なのかどうかを確認してから使用しましょう。例えば、以下のようなピクトグラムで確認できます。
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◯は乾燥機のドラムを示しており、◯の中にある点が温度を表しています。点が2つあれば高温乾燥が可能ということです。
3.洗濯物の量を調整する!
前述のとおり、乾燥機はドラムの中でぐるぐる洗濯物を回転させて乾かすため、シワや傷みを作る可能性があります。
そのため、乾燥を行う際にはあらかじめ洗濯物を選別したほうがいいとのこと。
シワを気にしない洗濯物については多くのものを一緒に回してよいそうです。一方、上着のシャツなどは点数を減らすと、ドラムの中でふんわり回って、シワになりにくいといいます。
自宅の乾燥機を見直すこともおすすめ!
「どうしても洗濯物が縮ませたくない!」という人は、先述したヒートポンプ式の乾燥機を使ったほうがいいかもしれません。
しかも、パナソニックのウェブサイトによると、ヒートポンプ式の場合には電気代も安く済むケースが多いそうです。
【1回当たりの電気代】
ヒーター乾燥式:約62円
ヒートポンプ式:約28円
詳しくは下記を参考にしてみてくださいね。
かんたんシミュレーション
家電の技術はどんどん進化しており、省電力化も進んでいます。『乾燥機を使うと大きく縮む』という時代ではなくなってきているようですね。
[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]