洗濯洗剤と洗顔料 成分表示が違うのはなぜ? 理由に「そういうことか」「納得です」
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- 出典
- 花王
製品を選ぶ時、成分表示の参照は大切です。特に、肌に触れる洗濯用洗剤や洗顔料はしっかり調べる人も多いでしょう。そこで成分表示の方法が違うと気付くかもしれません。違うことには理由がありました。
洗濯用洗剤と洗顔料の成分表示方法が違う理由
もし手元に洗濯用洗剤と洗顔料があるのなら、成分表を見比べてみてください。「あれ?」と思うかもしれません。
洗濯用洗剤の成分表示は、「界面活性剤、水軟化剤、アルカリ剤」などが書かれており、具体的な成分名が記載されていないか、一部のみ記載されています。化学に詳しい人ならナトリウムやクエン酸が使われているはずと思うのではないでしょうか。
いっぽう、洗顔料の成分表示はとても詳細です。「水、グリセリン、ステアリン酸」など洗濯用洗剤では省略されていることもある具体的な成分名がずらりと並んでいます。
なぜ成分表示に違いがあるのでしょうか。その理由を花王が詳しく教えてくれました。
洗濯用洗剤も洗顔料も、身体に触れることが多いものです。洗濯用洗剤も具体的に書いていないと不安と考えるかもしれません。ただ、有害な成分を含む洗濯用洗剤が市販されるようなことはないので、そこは安心してください。
洗濯用洗剤と洗顔料の成分表示は法律や基準が異なっている
洗濯用洗剤と洗顔料の成分表示が違う理由はとてもシンプルです。表示方法に関する法律・基準がそれぞれ違うということになります。
洗濯用洗剤は家庭用品品質表示法にしたがって成分表示が行われます。家庭用品品質表示法では個々の成分名を書くのではなく、成分の機能をあらわす名称(機能名)と、その後に含有量と種類を記載するのだそうです。
たとえば洗濯用洗剤の主成分である界面活性剤なら、「界面活性剤51%、高級アルコール系(非イオン)…」と記載されます。
主成分以外のアルカリ剤や水軟化剤の場合は10%以上の含有で成分名まで付記されますが、10%未満であれば表示義務はありません。
いっぽう、洗顔料は医薬品医療機器等法にしたがった成分表示が必要です。洗顔料や化粧水などボディケアに関わるものは、全成分表示が求められています。洗濯用洗剤と違い、水、グリセリン、ステアリン酸…など具体的な成分名が記載される決まりです。
どちらも表示方法は違いますが、安全な製品を求める消費者が安心できるよう、成分を公開してくれているのはとても助かるのではないでしょうか。自分やご家族の体質にあわせた製品を選びやすくなります。
なお、医薬部外品(入浴剤、制汗剤、ヘアカラーなど)の場合は法的な決まりがなく、日本化粧品工業連合会の自主基準になっているのだそうです。自主基準とはいえ、消費者に情報を伝えようとしてくれる姿勢はありがたいですね。
市販されている製品は厳しい基準をクリアし、信用できるものばかりですが、体質や考え方によって受け止め方や選びたい成分も人それぞれです。成分表示の見方を知り、これからのお買い物に活用しましょう。
[文・構成/grape編集部]