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ある朝、フィリピンのブラカン州をオートバイで走行していた人たちが、橋のたもとでダンボール箱を見かけました。
人通りの少ない道端に箱があったら、おそらく誰かが捨てたゴミだと思う人が多いでしょう。
しかし、彼らはオートバイを停めて、その箱を確認することにします。
すると、箱の中にはなんと9匹の子犬が入っていたのです。
彼らはすぐに地元の動物保護団体『PAWSsion Project』に連絡し、スタッフが現場に駆け付けました。
9匹のうち6匹は生後2週間も経っておらず、まだ目も開いていなかったのだとか。
子犬たちの体はノミだらけで、とてもお腹を空かせていたといいます。
その場に母犬の姿はなく、子犬たちは誰かによってこの場所に捨てられたと思われました。
『PAWSsion Project』の施設は満員で、これ以上の動物を収容できない状態だったそう。
しかしスタッフは「この暑さでは子犬たちはすぐに息絶えてしまうだろう」と思い、9匹を連れて帰りました。
まずは子犬たちの体についたノミを手作業で駆除し、お風呂に入れて体をきれいにしてあげたとのこと。
母犬がいないので、9匹に2時間おきにミルクをあげなくてはならないそうです。
そんな甲斐甲斐しい世話のおかげで、子犬たちはみんな順調に育っています。
『PAWSsion Project』は投稿で、「どうして人々はこんなにも残酷で、子犬たちを見殺しにすることができるのでしょうか?」とつづっています。
これらの投稿には「かわいそうな無力な子犬たち」「命をゴミのように捨てるなんて」「ひどい人間がいるんだな」などの声が上がりました。
生まれて間もない子犬が自力で生き抜くなんて、不可能なことは誰でも分かるはず。
それを分かった上で、子犬たちをこのような場所に捨てるとは…あまりにも非情で理解に苦しみますね。
九死に一生を得た9匹の子犬たちに、明るい未来が待っていることを願わずにいられません。
[文・構成/grape編集部]